2017年11月29日5,857 View

今はアナタがフレンチブルドッグの親〜愛のグルーミングで皮膚と心のダブルケア〜

動物のからだのお手入れを「グルーミング」といいます。短毛のフレンチブルドッグには関係ないハナシ…?いえいえ、とんでもありません!

フレブルは毛が抜けやすく、他の犬種に比べて毛穴が大きいため皮膚の炎症を起こしやすいといわれています。さらにグルーミングは、フレンチブルドッグが“犬として”愛情を感じることができる、大切なコミュニケーションなのです。

あなたの愛ブヒが穏やかなフレブルライフをおくるために、グルーミングについて学びましょう!

(監修:獣医師・堀江志麻先生)

犬(フレブル)が、最初に受けるグルーミングとは

Amornpant Kookaki/shutterstock

みなさんは、犬たちが“最初に”受けるグルーミンが何か、ご存知でしょうか。

 

フレンチブルドッグに限らず子犬たちは、出産時に膜(胎膜)でおおわれて生まれてきます。したがって、この時点では通常鳴くことはありません。

 

犬たちが産声をあげるには、肺呼吸ができる状態にしてあげなければならないのです。

 

子犬が生まれてから、まず母犬がすること…それは、主に以下の3つ。

 

・子犬がつつまれている膜(胎膜)を噛んで舐め取る

・へその緒を噛み切る

・子犬をなめて刺激し、肺呼吸を促す

 

これにより刺激を受けた子犬は「ミューッ」と第一声をあげ、この瞬間から肺呼吸が始まります。

 

この行動こそが、最初に子犬が受けるグルーミングとされています。

今みなさんが一緒に暮らしているフレンチブルドッグも、こうして生まれてきたのです。

 

グルーミングは愛情の証

Nadya Chetah/shutterstock

生まれたばかりの子犬は、自分で排泄することができません。母犬が子犬のおしりを舐め、排泄を促します。

 

子犬がひっくり返って転がってしまうほど体中すみずみまで舐め、たとえ便で子犬の体が汚れていても、全部キレイに舐めとってしまいます。

 

この刺激と行動こそが母犬の愛情であり、それをしっかりと受けた子犬は心身共に穏やかに育ちます。

 

つまりグルーミングは、生まれたときから愛情をたっぷり注がれている証のようなもの。

 

いまは、あなたが愛ブヒの母

Umaporn Tepumong/shutterstock

犬たちは時間をかけて、野生から「人間と暮らす生きもの」へと変化してきました。フレンチブルドッグも、その一種です。

 

現代において犬たちは、ペットではなく家族同然の存在。とはいえ、犬と人間は別の生きものであることは忘れてはなりません。

 

フレンチブルドッグたちにも、グルーミングをとおして“犬として”愛情を感じられる瞬間を与えつづけなければならないのです。

 

フレブルは短毛だからこそ、念入りなケアが必要

Margarita Mindebaeva/shutterstock

フレンチブルドッグにグルーミングが欠かせないもうひとつの理由。それは、フレンチブルドッグの毛は非常に抜けやすいということ。はじめてフレブルと迎えて驚いたオーナーさんも多いと思います。

 

さらにフレンチブルドッグは、他の犬種に比べて毛穴が大きいことがわかっています。毛が抜けた「穴」が大きい分、細菌が入りやすく感染を起こしやすいことは簡単に想像がつきますよね。

 

フレンチブルドッグにはお肌が弱い子が多いのもうなずけます。

 

ラバーブラシで毎日ブラッシングを

tsik/shutterstock

毛穴が大きく、抜け毛や皮脂の分泌が多いフレンチブルドッグは、毎日のブラッシングが必要不可欠。

 

ブラッシングするときは、以下の意識しておこなってみてください。

 

・抜けかけの毛、抜けて皮膚にくっついている毛を絡め取る

・マッサージ効果を与える(新陳代謝をうながす)

 

おすすめのブラシ

短毛のフレンチブルドッグには、柔らかいゴムでできているラバーブラシがベター。皮膚を傷つけずに、抜け毛やほこりを絡め取ってくれます。

 

その他、豚や馬の毛でできている獣毛ブラシも、被毛の間にからみついたホコリなどを取りのぞき、被毛にツヤを与えてくれます。

 

蒸しタオルで皮膚表面の汚れを拭き取るのも有効的です!

 

被毛を傷つけないブラッシングであれば、1日に何度やってもOK。むしろ、愛ブヒとオーナーの大切なコミュニケーションになり、フレンチブルドッグが“犬として”愛情を感じられる瞬間でもあります。

 

皮膚のコンディションを整えるだけでなく、心のケアにもつながるというわけですね。

 

おわりに

まるで人間のようなフレンチブルドッグですが、「犬」であることを改めて認識して(あたりまえか…)、彼らが犬として愛情を感じるグルーミングをしてあげる習慣をつけましょうね。

 

また、短毛で毛穴が大きいフレンチブルドッグの特性を考えても、日頃のケアは必須。

 

つねに清潔な状態を心がけることはもちろんのこと、低刺激のシャンプーで洗ったり、小まめにブラッシングをするようにしてください。

愛ブヒにとって、あなたが唯一のお母さん・お父さんなのですから。

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