2019年1月18日4,914 View

まだ見ぬ君と家族になる~「保護犬と暮らす」ということ~

フレンチブルドッグと暮らしたいと思っている人の中には、いつか犬を飼うなら、保護犬を迎えたいと考えている人もいるかもしれません。

 

ペットを飼う=命を預かることなので、どこで迎え入れたかでその重みが変わることはありません。それでも保護犬には保護期間に期限があるため、里親となることで、終わるかもしれなかった命を救うことになります。

 

ただし、保護犬を迎え入れるには、さまざまな条件や複雑な手順がありますし、保護犬ならではの大変さもあります。それを理解したうえで、たった一頭の我が子との出逢いを考えてみませんか?

保護犬と出逢うにはどんな方法がある?

フレンチブルドッグ保護犬

iNatz Photographer/shutterstock

フレブルラバーの方々は、雑誌やSNS、フレブル友達を通じて、フレンチブルドッグにまつわるさまざまなことを勉強している人は多いものです。そして、知れば知るほど、愛おしい気持ちが募り、一緒に暮らすなら保護犬を迎え入れたいと思っている人もいるでしょう。

 

フレンチブルドッグの場合、迷子で保護犬になることはとても少なく、なんらかの理由で飼い主が手放した、または繁殖犬の役目を終えた犬をブリーダーが放棄するなどのケースが多くなります。

 

保護犬に出逢うには、保護団体や動物愛護センター、里親応募サイトで情報を得て、里親に応募するという流れが一般的です。里親サイトでは、さまざまな保護犬の情報も網羅していることが多いので、広く情報を得るなら、里親サイトに登録しておくといいかもしれません。

 

また、各主催団体が譲渡会を定期的に開催しているケースもあります。直接保護犬と触れ合い、相性を確認することができるのが利点です。気になる人は、自宅の近くで譲渡会がないか、探してみるといいでしょう。

 

里親になる条件はけっこう厳しい

フレンチブルドッグシニア

dezy/shutterstock

里親サイトで愛ブヒに出逢うには、まずは里親サイトに登録して、フレンチブルドッグの里親募集がないかを確認することになります。また、譲渡会の場合は、開催情報を入手して、事前に電話やホームページから参加の申し込みを行ないます。

 

ただし、里親サイトや譲渡会で運命の子に出逢えたからといって、すぐに引き取れるわけではありません。私たちが犬を選ぶように、私たちも飼い主にふさわしいか審査されることになるのです。

 

まず譲渡元からは、里親候補に対してさまざまな条件が提示されます。例えば留守番の時間が長くないか、室内飼いにできるか、先住犬はいないかなどの飼育環境に関する条件についてクリアしないといけません。

 

なお、単身者や高齢者の場合は里親自体を断られることもあります。応募可能な場合も、いざというとき飼育が可能な近親者がいるか、という条件が追加されることも。

 

また、実際の飼育環境と人物確認のため、事前に自宅訪問を求められることもあります。こうした手続きを経て、里親の身分証明の提示や譲渡誓約書が取り交わされて、ようやく譲渡という流れになります。

 

「こんなに条件が厳しいのであれば、ペットショップやブリーダーから迎え入れた方がいいかもしれない」……、そう思ってしまいそうですよね。

 

でも、忘れてはいけないのが、どの保護犬も一度は家族と離れ離れになってしまったという、悲しい過去を持っているということ。悲しい過去を乗り越えて、次は幸せになってほしい。そんな思いがあるからこそ、譲渡元も里親選びには神経質にならざるを得ないという事情があるのです。

 

いまは里親の条件に合わなくても、いつか新しい家族を迎えられる日が来るかもしない……。動物との出逢いは“運命”なので、縁があれば、この世にたった一頭の可愛い子に出逢える。それくらいのおおらかな気持ちでいることも大切なのかもしれません。

 

意外とお金がかかることも

フレンチブルドッグかわいい

Kittibowornphatnon/shutterstock

保護犬を迎え入れる場合、譲渡時にワクチン代などの医療費や交通費を支払うことはあっても、それ以外にかかるお金はペットショップと同じでは? と思うかもしれません。でも、想像以上にお金がかかったというケースも、実は多いもの。

 

なぜなら保護犬の中には、病気になったから放棄された犬もいるからです。また、ブリーダーの飼育放棄の場合、劣悪な環境で長い間飼われて、健康状態が悪いということもあります。そのため、場合によっては大きな手術が必要になることも。

 

もっとも、病気のリスクがあるのは、保護犬に限ったことではありません。どこから迎え入れたかに関係なく、犬を飼うと決めたら、経済的な負担も含めて、「一生一緒に暮らすんだ」という強い覚悟が必要だということは、変わりがないのです。

 

成犬でもしつけはできる?

フレンチブルドッグ音

Patryk Kosmider/shutterstock

保護犬といっても、ほかの方法で迎えたフレブルと同じように、しつけのしやすさや気質について、個体差があるのは当然のこと。

 

ただ、保護犬の場合は成犬であることが多いので、大きくなってからしつけができるのか? という心配もあるでしょう。もともとしつけがされていなければ、トイレができなかったり、散歩をしたことがなくて、車を怖がったり、リードを引っ張ったりということも、やはりあるようです。

 

でも結論からいえば、飼い主さんがじっくり時間をかけて、愛情をもって接することで、成犬でもしつけは十分可能です。それに、そうした苦労より、できるようになった喜びのほうが、きっと大きく感じるはずですよ。

 

毎日毎日、家族になる

フレンチブルドッグドッグラン

mala_koza/shutterstock

保護犬を迎えた場合、保護された経緯などはわかっても、実際にどのように飼われていたかを知ることができないケースが多いもの。

 

保護犬は、なにかしらトラウマを抱えている場合があります。そのため、引き取った当初は、触られることを怖がったり、声をかけられると緊張したり、ふかふかのベッドで寝られなかったりする子もいたりするようです。安心して暮らしていけるように、飼い主さんは焦らずにゆっくりと、心をくだいてあげることが欠かせません。

 

「もう二度と悲しいことはないよ。君はずっと私たちの大切な家族だからね」

 

保護犬を迎えるということは、ペットショップでフレンチブルドッグを見つけるよりも、たくさんの手間と時間がかかります。でもそれは、まだ見ぬ君に会うために必要不可欠なハードルなのです。

 

いくつかの困難を乗り越えて出逢えたとき、その家族の絆は決して切れることはないでしょう。

 

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愛しいフレブルへ。今年も、キミと。

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