【狂ブヒと呼ばないで】フレブルが愛される資格は、みんな平等なのです。
人間でも育てやすい子とそうでない子がいるように、フレブルだって色んな性格のコがいます。
おっとりさんや甘えん坊、中には自分のテリトリーや大好きなオーナーを守ろうとスイッチが入るとガルガルしちゃうコもいて、そんな気性が激しめのコたちは時に「狂犬」なんて言葉で表現されてしまうことも。
ちなみに辞書で「狂犬」を調べると、狂犬病にかかった犬、または狂犬病に関係なく誰彼構わず咬み付いたりする犬のこととありますが、彼らが攻撃的になるのは何らかの理由があって、ワンコの側からすると自分自身や何かを必死で守るために攻撃的になってしまっているのかも。
でも飼い主からすると、そういうワンコは時に「育てにくいからもう無理」という理由で家族の一員から除外されてしまう。
そしてそういう理由で手放されたコたちは「飼いにくい犬」の烙印を押されたことで里親が見つかりにくく、運よく見つかった場合でもまた里親に出されてしまう。
そんな負の連鎖を断ち切るにはどうすれば良いのでしょう。
「攻撃的」は手放す理由になるのか問題
実はこの記事を書くきっかけとなったのが、Instagramで見たひとつの投稿でした。
アップされている画像にはとびきり可愛いフレンチブルドッグ。そして“里親募集”の文字。
投稿者は里親さんを探しているご本人ではなく代理投稿だったのですが、多くのフレブルラバーがその記事に目を留めたのか何件もの問い合わせがあったよう。
その方はとても真摯に『どういう理由で里親を募集することになったのか』の理由を説明し、攻撃的な部分があるからそれを受け止めた上で、生涯そのコを愛せる人を探されていました。
結果的にはそのブヒにとってベストだと思える形で受け入れ家族が見つかったよう。
そのことについてはホッと胸をなでおろしたのですが、きっと同じように「攻撃的だから」という理由で手放されているフレブルがいるのではないかしらと少し不安に思ったのです。
確かにフレンチブルドッグはとてもタフで、顎が強いから咬む力も想像以上にパワフル。
それが時々ならまだ良いけれど、毎日・常時となるとさすがにお手上げ状態になることも想像できます。
けれども、だからって一度受け入れた命を放り出してして良いのかな。仕方のないことなのかな。
いや、違うでしょ。そう、違うんです。もちろん様々な理由があって手放さざるを得ない状況かもしれない。
でも、異なる考え方で一般的に「狂犬」と呼ばれる相棒を愛し、受け止め、更生させている人もいるってことを忘れないで欲しいのです。
このコには私しかいない、と思える愛
今ではすっかり良い子。時々「あちゃ〜」なこともしでかしちゃうけど、それも含めて絶対的な“愛すべき存在”。
元は「攻撃的で飼いづらい」と手放されたワンコがすっかり落ち着いて、未だ頑固な一面はあれども「愛」を知る家庭犬になることは珍しくありません。
でも、そうなるために必要不可欠なことがただひとつあります。それは“飼い主からの愛“。
例えば、他のワンコを見るとギャンギャン吠える、ご飯の最中やおもちゃ遊びの途中に手を伸ばすと攻撃する、家族であろうと自分のテリトリーを侵害されれば牙を剥く。
「狂犬」と称されるワンコには、様々なタイプがあります。
ただ、そういった「飼いづらい犬」と上手に付き合い、狂犬から良き家庭犬に導く飼い主さんに共通していることは、「このコには私しかいない」という強い愛。
「だって、もし縁あって出会った自分が放り出せばこのコに二度と家族は見つからないかもしれないもの」という責任感。
つまるところ、何があろうと、大変なことも含めそのコを生涯愛するという誓い。
これは並大抵の努力ではできないし、それなりの覚悟も必要です。
そして、怒ったり泣いたり悩んだりしながら犬と向き合い、向き合い続けること。
こういった飼い主の隠れた奮闘あってこそ、そのコは生きていられるのです。
もちろんこれは簡単なことではなく、一見ハッピーなブヒライフを過ごしているかのように見えても、その裏側にはたくさんの努力や覚悟があるでしょう。
だからどうか、もし今相棒の攻撃的な一面に悩んでいる人も諦めないで欲しいのです。
多くの経験を積みたくさんの愛を知って人が変わるように、犬も変わるのです。
それがいわゆる理想的な相棒との暮らしじゃなくても、現状を理想に近づける努力をやめないこと。
それが命を預かるってことではないでしょうか。
周囲の人にできること
「あの犬怖いのよね」「すれ違うたび吠えるのよ」「しつけしてないのかしら」などなど。
攻撃的なワンコを持つオーナーは、いつもこんな心ない言葉にさらされています。
もちろん、中には本当にしつけをしていない飼い主もいれば、犬=番犬という観念があるせいか攻撃的であることをヨシとする飼い主もいるでしょう。
ただ、飼い主の多くはそういった言葉に傷つき、相棒をどうにか穏やかになるようしつけを頑張っています。
そのコとの生活をより良く改善するために、心と体を削っている事実を忘れないでいて欲しいのです。
そんなワンコのオーナーの多くは、人の少ない時間帯や場所を選んで散歩し、他の犬を見かけたらさっと進路を変更し「迷惑にならないように」とできるだけ犬同士が顔を合わせない努力をされています。
この努力は攻撃的でないワンコを飼う者には伝わりづらいかもしれません。
とりわけ犬も飼い主もフレンドリーなタイプが多いフレブル&オーナーにとっては、通りを歩く子豚ちゃんのようなシルエットを見たらつい駆け寄りたくなってしまうでしょう。
そのかわいこちゃんと挨拶したかったり、ブヒオーナー同士、親交を深めたくなることもあるはず。
ただ、もしそのブヒが人や犬を避けている様子であれば決して邪魔をしないこと。
そのコは現在良い家庭犬になるための訓練中なのかもしれません。
また、まだあまり浸透はしていませんが、時々黄色いリボンをつけたワンコを見かけることがあります。
この黄色いリボンは「イエロードッグプロジェクト」というもの。
病気や怪我、過去のトラウマなといった何らかの理由があり、「側に寄らずそっとしておいて欲しい」という意思を周囲に伝えるものです。
もし黄色いリボンをつけているワンコを見かけたら遠くからそっと見守り、今まさに相棒を訓練中ということであれば、黄色いリボンを付けることもオススメです。
決して「向き合うこと」をやめないで
自分を撫でてくれると思った手に痛いことをされた、過去に酷い目にあったことがある、本当に心から信じて良いのかわからない。
攻撃的な一面を持つワンコの多くは、過去に何らかのトラウマを体験しています。
そんなトラウマから動物を救うのが人間である反面、トラウマを与えるのもまた人間。
すべてのワンコは愛されるためにこの世に生まれ出たはずなのに、悲しいかな愛を知らないまま虹の橋に向かうコも少なくありません。
確かに攻撃性のあるワンコと暮らすのはとても大変。でも、アナタならそれを変えることができるかもしれない。
変えられると信じて、今日も向き合うことをやめない。
それってラクではないけれど、犬を飼う(=命を預かる)という判断をした以上、私たちに課せられる責任でもあるのです。
どうか多くのワンコが愛される存在のまま生涯を過ごせますように。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
-
【取材】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【販売開始!】フレブルオーバーオール「UNIVERSAL OVERALL × W-OKI KENTA × フレブルライフ」
アパレルブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」と、沖縄在住のフレブルオーナーで人気タトゥーアーティスト「W-OKI TATTOOのKENTA」。そしてフレブルライフのトリプルコラボで完成した、フレブルオーバーオール。
ストア情報
フロントプリント、バックプリントの2展開で、それぞれフレンチブルドッグのイラストも違います!
イベント「フレブルLIVE」で先行販売しましたが、ついにフレブルライフストアで販売スタートです! -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【取材】脳腫瘍治療のスペシャリスト・長谷川大輔教授が進める脳腫瘍の最新治療とは
フレンチブルドッグは脳腫瘍になりやすい犬種だといわれています。事実として、てんかん発作の症状が出てMRI検査を受けたフレンチブルドッグのうち、「約70%が脳腫瘍」と診断されたというデータも。犬の脳腫瘍は残念ながらあまり良い予後は期待できず、根本的治療も身体に負担がかかることから、私たちオーナーは希望を失いがちになります。
そんな脳腫瘍治療に、新たな風が吹こうとしているのです! このプロジェクトの先陣を切る、日本獣医生命科学大学・長谷川大輔教授にお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】川口春奈とアムのやさしい世界。ー大人気女優は生粋のフレブルラバー
いまをときめく人気女優が、フレンチブルドッグラバーであるという事実。
そうです、その人は川口春奈さん。
アムちゃんというパイドの女の子と暮らしています。
話を聞けば聞くほど、そして春奈さんとアムちゃんのやりとりを目の当たりにするほどに、そのフレンチブルドッグ愛がわたしたちのそれとまったく同じであることに、なんだかうれしくなってしまったのでした。
春奈さんとアムちゃんのすてきな暮らしを、BUHI編集長の小西がいつくしみながら、切り取らせていただきます。
-
【イベントレポ】のべ6,500人・4,500頭のフレンチブルドッグが集結!「フレブルLIVE2023」の全貌大公開!
第二回『French Bulldog LIVE 2023(フレブルLIVE)』が、無事閉幕しました!
今年は思い切っての2daysチャレンジ。当日までどうなるかドキドキでしたが…なんと、のべ「6,500人・4,500頭のフレンチブルドッグ」が集結。
開催地の山中湖はもちろんのこと、道中のサービスエリアもフレブルだらけで、他犬種のオーナーさんは「何があるんですか!?」と驚いていたとか(そりゃそうだ笑)。
さぁみなさん、いよいよ「フレブルLIVE 2023」のレポートをお届けです!
今年参加してくださった方も、来年こそと意気込んでくださっている方も、臨場感たっぷりのレポートをお楽しみください!
フレブルLIVE -
【愛ブヒのお肌に悩む方へ】THE fu-do(ザ・フード)を食べて「納得のいくお肌」になるまでの、3ステップとは!?
販売からわずか半年で20万食を突破し、満足度95%を超える「THE fu-do(ザ・フード)」。
フレンチブルドッグの中でも特にお肌に悩む子には、積極的にお召し上がりいただきたい!
そして、どうか焦らないでください。フレンチブルドッグの体質を踏まえると、納得のいくお肌になるためには、最低でも3ヶ月はかかります。
でも大丈夫。今回は、すこやかなお肌を目指すための「3ステップ」をお伝えします! 毎日のボディチェックが、ますます楽しくなりますよ。
ザ・フード -
【PUFFY出演決定!】フレブルLIVE 出演アーティスト発表【第一弾!】
今年の『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』は、11/9(土)-10(日)の2days!
「フレブルLIVE」の特徴は、二日間でコンテンツが異なること。
一日目は愛ブヒとオーナーさんが主役の参加型コンテンツ。そして二日目は、アーティストによる音楽フェスが中心です!
今回は、音楽フェス(二日目)の出演アーティスト発表第一弾!
なんと、オーナーにも「世代」が多いPUFFYの出演が決定しました!
フレブルLIVE -
【ロッチ出演決定!】フレブルLIVE「11/9(土)」の司会はフレブルラバーのロッチ!
『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』は、11/9(土)-10(日)の2days!
一日目は愛ブヒとファミリーが主役になる、参加型コンテンツ。
二日目はアーティストを呼んで、史上初の愛ブヒと楽しめる音楽フェスを開催。
2daysで大きく内容が異なるのも「フレブルLIVE」の魅力です。
そして…今年の司会は、待望の「ロッチ」が登場!
みなさん! ついにロッチのお二人が「フレブルLIVE」にやってきます!
フレブルLIVE -
【肉球の香りがするビール、誕生】イラストは千原ジュニアさん【フレブルLIVEで先行販売!】
『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』は、11/9(土)-10(日)の2days!
今年は例年以上に反響があり、二日間ともに駐車場付きチケットがSold outとなりました!
年々パワーアップしている「フレブルLIVE」ですが、今年はオリジナルのクラフトビールを制作。
世界初・肉球の香りがするビールで、その名も「Paw Pad Ale」。
パッケージのイラストは、なんと千原ジュニアさんが手がけてくださいました。
フレブルLIVEにて、先行販売いたします!
フレブルLIVE
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
French Bulldog LIVE⚡️2024 (フレブルLIVE)
-
7周年特別企画「プロジェクト7」
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】FBL編集部の「アバウトな幸福論」
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
【特集】短命拒否権ーフレンチブルドッグは、もっと生きる
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。