夏のフレブルをオーナーが守る! 熱中症対策のあれこれ
今年の夏は記録的な猛暑! 暑さに弱いブヒだけに、お散歩のときの熱中症対策は万全を期さないといけません。また、お留守番のときも油断は大敵です。大切な家族を守るために知っておきたい、熱中症対策をご紹介します。
気温25度以上で熱中症の危険アリ!
今年も暑い夏がやってきました。犬の中でも特に短頭種のフレンチブルドッグは、咽頭気道が狭いため、熱を発散して体温を下げることが苦手。それだけに熱中症になりやすいといえます。
では、どれぐらいの気温と湿度で熱中症に注意か必要かといえば、なんと気温25度以上、湿度60%以上で危険ゾーンだと言われています。
5月に入るとクーラーをつけはじめるフレブルオーナーさんが多いのは、そうした熱中症の危険性を知っているから。
そう、室内のお留守番といっても安心できないのです。
長い時間お留守番が必要な家庭ほど、熱中症対策は万全に行いたいもの。まずはクーラーで室温を25度以下に保つことを心がけましょう。
「扇風機でも涼しいから大丈夫」とも思いがちですが、犬は人間と違って汗をかかないので、扇風機の風を当てても体温を下げることができず、意味がありません。
また、どんなに暑くても日向ぼっこが大好きなフレブルも多いものですが、室内にいても日の当たる場所に居続けるのは要注意。
室内に日陰になる場所を作ってあげることが大切です。遮光カーテンで直射日光を避けたり、クールボードやクールマットで身体を冷やせる場所を作ってあげるといいでしょう。
また、お水を飲むことで体温を調整することができるので、新鮮で冷たいお水をいくつか用意してあげると安心ですね。ここでも直射日光に当たらないように注意して。
もしもの停電に備えて、保冷剤や凍ったペットボトルをタオルで巻いておけば、身体を冷やすこともできて、さらに安心です。
熱中症のサインを見逃さない!
では、どんな状態になったときが熱中症のサインなのでしょうか?
さきほど紹介したようにフレブルは短頭種なので、ちょっと興奮しただけでも舌を出して浅く早い呼吸をすることがあります。
これは「パンティング」といって、唾液を蒸発させて体温を下げようとする行為。もし、お散歩中にパンティングが激しくなり、よだれが出てくるようになったら熱中症の初期症状の恐れがあります。
さらに悪化すると、けいれんや嘔吐などの症状が出はじめ、酸欠状態へと陥り、最悪の場合はショック症状を引き起こし、命を落としてしまうこともあるのです。
フレブルにとって万全を期すには、夏のお散歩は、太陽が昇る前の早朝か、涼しくなった夕方以降の時間が必須ともいえます。
ただし、夜の場合、気温は下がったもののアスファルトからの熱気のせいで、地面から身体が近いブヒは、私たちが体感しているより高温にさらされています。できればアスファルトが熱くならない、早朝のほうがおすすめかです。
いずれにしても、お散歩の際は、熱中症にならないための対策が必要です。
直射日光が当たる場所を避け、こまめな給水を心がけましょう。身体を冷やしてくれるクールネックやクールウェアを着させること、アスファルトで肉球がやけどしないように犬用の靴下や靴をはかせるなどのケアも必要です。
ときおり身体に霧吹きなどをしてあげると、体温を一時的ながら下げてくれるので、覚えておくといいでしょう。お散歩の際には、氷水の入ったペットボトルを持っていくと、なにかと重宝しますよ。
また、毛色が黒のブリンドルは、日差しを吸収して体温が上昇してしまうので要注意。いつもは裸族の子も、夏のお散歩だけは洋服を着させたほうが安心です。
なお、夏場のドライブも、ブヒの座る座席に直射日光が当たって、温度が上がってしまうことがあるので注意が必要です。
事前に車内を冷やしておいたり、座席やキャリーバッグを置く場所の温度を確認するようにしましょう。
熱中症になってしまったら? 慌てず急いで対応を
私たち飼い主が注意していても、ブヒの体調や気温によって、熱中症にかかってしまうことも。そんなときは慌てず一刻も早く対処することが大切です。
まずは日陰に避難して、身体全体に水をかけたり、濡らしたタオルをあてて体温を冷やします。もし保冷剤や氷水があるなら、頭と動脈のある部分にあてて急速に体温を遂げるようにしましょう。
このとき風を当ててあげると、水分が蒸発して早く体温を下げることができます。水が飲める状態なら十分に水分補給をしてあげること。
そして発作が治まったら、一見元気なように見えても、熱中症の影響で内臓がダメージを受けていることもあるので、動物病院へ連れていくと安心です。人間が注意を払って大事な家族を守ってあげましょう。
夏のお散歩を時としてあきらめる勇気も大切
これは私の経験なのですが、愛ブヒを散歩させていた際にパンティングが激しくなり、日陰に入ってぐったりと動かなくなり、熱い身体を抱きかかえて、慌てて自宅へと走ったことがあります。
そのときは事なきを得たのですが、フレブルは痛みに強い犬なので、限界がくるまで我慢してしまうことがあり、場合によっては最悪の結果を招いてしまうことも。
命の危険を感じる暑さなら、いさぎよくお散歩を諦めてしまう勇気も、時として大切です。お外で用事(おトイレ)を済ませたらさっさと帰って、家で遊べばいいのです。
ちょっとお散歩に行かなくたって大丈夫。大切な家族の命を守ることを最優先に考えたいですね。
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