【取材】規則正しい生活と穏やかな性格で、ついに13歳に!ーレジェンドブヒの肖像#3 げん
10歳を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench BulldogLife。その元気の秘訣をオーナーさんに伺う連載第3回目にご登場いただくのは、もうすぐ13歳になるげんちゃんです。
パピーのときから謎の足の震えがあったものの、大病をすることなく13歳まできたという、そのご長寿の秘密を探ります。
目次
げんちゃんのプロフィール
・年齢&性別 12歳の男の子(2019年9月5日で13歳に)
・体重:12㎏
・大好きなこと:ママとの手遊び
・既往歴:9歳のときに一時歩けなくなり、ヘルニアの疑いが。しかしステロイド投薬で再び歩けるように。
また、ペットショップからオーナーさんの元に迎え入れたときから足の震えがありました。歩いてるときは何ともないが、止まったときに少し震えるそう。
目を何度か怪我をしたり、外耳炎も経験するが、大病はなし。今は足腰がかなり衰えてしまい、家では寝てばかりだそうですが、お散歩は毎日元気に行っているのだそう。
パピー期はフードジプシーで悩んでいた
大きなお耳とツヤツヤのクリームの毛で、13歳には見えない童顔のげんちゃん。足腰は徐々に衰えてきていますが、毎日のお散歩は欠かせません。
日々元気に過ごすために、げんちゃんのパパママ(戸丸雅幸さん・和美さん)が大事にしているのは食事。
「小さいころから食に興味がない子だったので、がっついて食べることはなかったんです。フードは、最初は食べてもしばらくすると食べなくなっちゃう。その繰り返しでした」
そう語るのはママさん。
チキンは体質に合わない様子だったのでペットショップの方と相談しながら、今のフードにたどり着くまでに1年くらい、いろいろ試してやっと決まったそうです。
今はユーカヌバのセンシティブ スキン用フード『皮フ すこやかに』をあげているとのこと。
「これは主原料がナマズなんです。肉じゃなくて魚のほうが合ってるみたいですね。それにプラスして、かつおぶしでとった出汁に、キャベツやニンジン、大根、ジャガイモ、かぼちゃなど、家にある野菜を煮込んだものもあげてます。これは製氷皿でキューブ状にして冷凍したものを、毎回解凍しています」(ママさん)。
ほかにも、インスタグラムを通じて知り合ったブヒ友さんから教わった馬肉なども食べているそう。
「ずっと気になっていたので一度試してみたら、ちょっとびっくりするくらいがっついて食べたんです。もっと早くあげればよかった! と思いました」(ママさん)。
馬肉は赤身の生肉で、フードと馬肉を半々くらいに。そこにコラーゲンのサプリをかけてあげています。これがげんちゃんには大好評で、あんなに食が細かった子が、今は毎回ごはんを楽しみにしてくれるように。
内臓は健康。検査結果も問題なし!
馬肉をあげ始めてから、げんちゃんの体質にも変化がありました。
「毎年春先になると特に抜け毛が多かったのが、全然なくなりました」(パパさん)。
「じつは膿皮症のために1日おきにステロイドを飲ませていますが、飲んでいるうちに、足取りが軽くなってきたので、獣医師さんにそのことを話したら“ヘルニアにもいいからだろう。副作用も1日おき程度なら問題無い”とのことだったので、馬肉に包んでお薬をあげています。
というのも、お薬そのままだとペッと吐き出すんえすが、馬肉のローストを薄く切って薬で包むと、おいしそうにペロッと食べるんです。
薬のおかげで足もよくなってきたので、1年くらい飲み続けてます」(ママさん)。
毎朝のヨーグルトと、おやつのヤギミルクも定番。食欲がないときや暑い時期は、凍らせてヤギミルクアイスにするアイディアもブヒ友さんから教わったそう。そのおかげか、内臓は健康そのもの!
「ヤギミルクは水分補給になるし、元気が出ます。下痢をしたことはないですし、内臓は健康みたいです。先日の血液検査では赤血球が少し高いくらいで、あとは問題なしだったので、びっくりです。
飼い始めたころは、我が家のご近所はミニチュアダックスやチワワとか小型犬ばかりで、なかなか情報交換ができなかったんですが、今はインスタグラムを通じて、みなさんがいろいろ教えてくださるのでありがたいですね」(ママさん)。
規則正しいノンストレスな生活
食事と同様に規則正しい生活も、げんちゃんの健康には大きな影響を与えているよう。まさに人間と一緒です!
6時30分に朝ごはん、12時におやつとヤギミルク、夕方6時に晩ごはんというのが、げんちゃんの1日の食事スケジュール。
「ごはんは毎日決まった時間にあげてます。私は家で仕事をしているので、自分がきちんきちんとしないと、仕事がルーズになっちゃうものですから」(ママさん)。
ママさんが在宅でお仕事をしていることもあり、長時間のお留守番はほとんどないそう。
「お泊りをさせたことも1回もないんです。だから、ついつい過保護になっちゃう(笑)」
と目尻を下げるげんちゃんママ。甘えん坊な性格のフレブルは、ひとりでのお留守番がストレスになる子も多いので、げんちゃんにとっては幸せな環境ですね。
以前は1日3回の散歩、いまは他のブヒとの触れ合いが健康の秘訣
運動もたっぷりで、お散歩は1日3回。
「朝、晩と夜。トータルで1時間30分くらいです。夏は朝4時半起き。太陽が上りきる前、アスファルトが暑くならないうちに散歩に行きます」(ママさん)。
若いころは、げんちゃんパパがお休みの日は、ふたりで散歩に出かけて1時間以上帰ってこないこともしょっちゅうだったそう。毎日しっかりお散歩してもらっていることも、ストレス解消になっているのかもしれません。
そんなげんちゃんは、小さいころから誤飲などの事故もなく、家族が食卓から何かを落としても拾って食べずにじーっと見つめたままだったり、おっとりした性格だそう。
近くに住んでいる娘さん一家が遊びに来て、幼いお孫さんに耳を引っ張られたりちょっかいを出されても、伏せたままの体勢でされるがままなんだとか。
娘さんのお宅でもフレンチブルドッグを飼っていて、ときどきブヒ連れで遊びにやって来るそうで「そんな幼児や他のブヒとの触れ合いのが、刺激になって、健康に一役買ってくれているのかもしれませんね」(ママさん)。
徹底的に甘やかすのが秘訣!?
しかし今年に入ってからは、お散歩以外はほとんど歩けなくなってしまいました。
「かかりつけの先生に相談したんですけど、大丈夫だと言われたので……。段差のあるところは必ず抱っこして、疲れたらすぐにカートに乗せます。歩けなくなった時点で絶対に無理はさせないようにしています」(パパさん)。
今では自宅でお水を飲みたいときも、ママさんに鳴いてお知らせするように。ク〜ンと呼ばれると、ソースなどを入れる容器に入れたお水を、チューッと口に注入しています。
「家ではずっと寝てますね。それで、おしっこのときは“ワン”、お水がほしいときは“くぅん”と甘えます。私がこの子に楽することを覚えさせてしまったので、自分では動かなくなっちゃいました」(ママさん)。
ごはんもスプーンで一口ずつ食べさせているため、「まるで王様のよう」とママさんは笑います。現在は、こんなのんびりゆるーりのご隠居生活です。
「夜、私たちが寝る時間になると、我先にとベッドに行ってしっかり枕も占有してますからね。冬は温かくていいんですけど、夏は暑くて! それに私より高いシャンプーを使ってます(笑)」と、パパさんも困った顔をしつつうれしそう。
どんなに甘えん坊でもいい。いつまでも長生きしてほしい
ママさんは飼い始めた当初を振り返り、こう話します。
「ペットショップでひとめ惚れでした。私の中で、フレンチブルドッグはパイドのイメージが強かったのですが、クリームのこの子を初めて見たときに、耳が大きくてウサギさんみたいで目がハートになっちゃったんです」
当時、娘さんと息子さんはすでに成人していて、それぞれの部屋で過ごす時間が長くなっていましたが、げんちゃんを迎えてからは、げんちゃんを中心に家族がひとつになったそうです。
「娘は独立するとげんが恋しくなったようで、クリームのフレブルを飼い始めました(笑)。
当初は寿命は10年くらいと聞いていたので、今いちばん心配なのは、げんがいなくなったときのこと。どうなっちゃうんでしょうね……。もうすぐ13歳になりますが、15歳くらいまでは、と思っています。元気に長生きしてほしいですね」ママさんのこの言葉に、パパさんも大きくうなずいてました。
バランスの取れた食事と適度な運動、ストレスをためない規則正しい生活が健やかな体を作るのは、人間も犬も同じなんですね。
また長時間のお留守番やお泊りがほとんどないというライフスタイルも、おっとり穏やかなげんちゃんの性格に合っているようです。
日々の生活から少しでもストレスを緩和してあげることで、あなたの愛ブヒの長生きにつながるかもしれません。
取材・文/都丸優子
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