迷子のときも災害時も役立つ「迷子札」のススメ
2018年も、いくつかの自然災害が日本列島を襲いました。突然の地震などの発生で、驚いてしまい自宅から逃走し、行方不明なってしまったペットもいたというニュースを聞くと、愛ブヒと家族として暮らす私たちにとっては、とても他人事とは思えません。
また、災害でなくても、ペットホテルに預けて脱走してしまった、旅先でちょっとしたスキに迷子になってしまうというケースも、ないとはいえません。
こうした不測の事態が起こった際に、我が子を守る&探すために役立つのが「迷子札」です。
普段から身に付けておきたい迷子札
地震大国の日本では、いつ・どこで地震が起きても不思議なことではありません。2011年の東日本大震災では、多くのペットが置き去りにされたり、または地震に驚いて逃走し、迷子になってしまいました。
環境省がまとめた資料によると、この際、動物救護施設に保護された犬のうち、首輪などペットであることがわかる、なんらかの所有者明示等を付けていた犬は699頭でした。
このうち首輪のみをつけていた犬は87.8%の614頭いたのですが、飼い主が見つかったのはわずか0.5%。一方で、迷子札や鑑札・狂犬病予防注射済票を装着していた犬は、100%身元が判明したのだそうです。
マイクロチップも有効だけど知名度はまだ低い
また、東日本大震災の際には、マイクロチップを装着していた犬もいたものの、AIPO(動物ID普及推進会議)へペット登録がされていなかったため、飼い主が判明しない事例もあったのだそうです。
いまは、当時よりもマイクロチップが普及しているときはいえ、IDをリーダーで読み取る必要があるため、保健所やリーダーを所持している動物病院などでないと身元が判明しません。
迷子になって保健所や動物病院に保護された場合は、マイクロチップで飼い主の身元をたどることができるので、とても有効な手段といえます。
ただし、親切な人が保護してくれた場合、犬を飼ったことがない人はマイクロチップの存在に気づかなかったり、保健所や行政へ届け出るということを思いつかない可能性もあります。マイクロチップはほかの方法との併用がおすすめといえそうです。
鑑札・狂犬病予防注射済票ってどういうもの?
鑑札は、ペットを飼った際に、住んでいる市区町村に畜産登録をすると、交付されるプレートです。登録時に登録する内容は、飼い主の連絡先や、犬の名前、生年月日、性別、毛色などで、鑑札の登録番号から飼い主を照会することができます。
狂犬病予防注射済票は、狂犬病予防注射を受けさせた証明として毎年交付されるもものです。こちらにも飼い主の登録情報が照会できる番号が記されています。ただし、どちらも行政でしか情報を確認することができません。
そんなときに迷子札を付けていれば、保護した人がすぐに飼い主に連絡をしてくれる可能性が高くなるのです。大切な我が子のために、いま一度迷子札の重要性を考えてみる必要がありそうです。
どんな迷子札を付ければいい?
では、どんな迷子札を付けてあげればいいでしょうか。迷子札には現在さまざまな種類があります。一番ベーシックなのが、犬の名前と飼い主の連絡先が書かれたもの。濡れたら文字が滲んでしまうようなものは避けて、彫刻タイプのものだと、消える心配もなくて安心です。
もし、迷子札に自分の電話話番号を記すのは抵抗があるという人は、QRコードを入れられるタイプのものがあるので、こちらを選ぶといいでしょう。飼い主の名前や電話番号はもちろん、愛ブヒの生年月日や特徴、アレルギーなどの情報を盛り込めるものもあります。
普通の迷子札だと、ペットの名前と連絡先くらいしか表記できないので、よりたくさんの情報が盛り込めると、安心につながりますね。また、鑑札や注射済票を挟み込めるタイプもあります。
愛ブヒの「もしも」のために万全な対策を
愛ブヒが迷子になったら……。「もしも」はあまり考えたくありませんが、そうした事態に陥ってしまった際に悔やんでも、悔やみきれません。普段から首輪や迷子札をつけておくなどの予防策をとっておくことが、大切な愛ブヒを守ることになります。
もちろん首輪をしていても、迷子でさまよっているうちに、外れてしてしまうことだってあり得ます。迷子札だけでは万全ではないかもしれません。
マイクロチップも含めて、二重三重の対策を講じておくことが、突然の「もしも」の際に、大切な我が子を守ってくれることにつながるのではないでしょうか。
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