サヨナラのそのあとに〜愛ブヒとの別れで「ペットロス」にならないために〜
お散歩中にふと鼻をかすめる清廉な沈丁花の香りに気づき、ああ、春がやってきたんだなあと感じる今日この頃。春といえば出会いや別れの多い季節ですが、私たちフレブルオーナーにとって愛するブヒとの出会いはとても嬉しく、別れの時は辛く苦しいもの。ただ、命ある生き物と暮らすということは、出会いの延長線上に必ず“別れ”がやってくるということでもある。出会いと別れ。そういったシーンに直面した時、どのように気持ちを整理すればいいのでしょうか。さらに、旅立った我が子の次に新たな家族として再びフレンチブルドッグを迎えるかどうかなど、考え方は人それぞれ。周囲を見回しても、相棒の旅立ちを経て様々な選択をした人がいます。中には深刻なペットロスに陥る人もいますが、そういった時にどうやって乗り越えていけばよいのでしょう。
ペットロスにならないために

Bianca Grueneberg/shutterstock
時間を共に過ごす中で一緒に楽しみ、転げ回った相棒との別れはひどく辛いもの。よく心に穴があくなんて表現が使われますが、「もしかしたら比喩じゃなく、実際にぽっかりと大きな穴があいちゃっているのかもしれないなあ」なんて感じますよね。もう居ないのに、朝目覚めたら無意識にいつもの寝床を探してみたり、お買い物中もつい相棒が好きだった食材を手に取っていたりと、大切な存在を失った後の喪失感は計り知れません。その喪失感を埋めてくれるのは、やっぱりフレンチブルドッグ。そう思って新たな家族を迎える人も多く、迎えたばかりのパピーに翻弄されているうちに旅立った相棒のことが良い思い出に変わっていき、辛い別れを乗り越えられたという声をよく聞きます。
その一方、別れを再び経験するのが辛いからと、もうペットを迎えないという選択をする人も少なくありません。どちらの選択も正しいし、どちらを選ぶのも自由。近年ペットロスという言葉がよく聞かれるようになりましたが、ペットロスに陥った人の多くが「もっと相棒に多くのことをしてあげたかった」と言うそうです。例えば、もっと一緒に遊べば良かった。相棒に割く時間を増やせば良かった。そんな後悔の念が強いほどペットロスの悲しみは増すよう。だからこそ、生きている間にたくさんの思い出を作ることや、病気の場合は納得いく治療法を探ることが大切。そして旅立ちの時には、空に向かって真っ直ぐに駆けていく相棒と一緒に、自分の中でわだかまっていた後悔も手放してあげてください。
「一生という時間の中で君という最高の相棒に出会えてとびきり幸せだったよ」
と伝えながら。
サヨナラ、こんにちは

Irina Kozorog/shutterstock
時には人間以上の存在感さえ感じさせるフレンチブルドッグ。ムチコロのボディを揺らしながら家中くまなくオーナーの後をついて回る彼らは、ペットという枠に収まりきらない感情を私たちに抱かせますよね。だからこそ、その不在には耐えられない。そんな思いで先代の後を継ぐフレブルを迎える人が多いのです。そんな時、中には「もう新しいコを迎えたの?」などと心ないことを言う人もいますが、そんな人には勝手に言わせておきましょう。これはフレンチブルドッグに限ったことではないけれど、世の中には飼い主を探しているたくさんのワンコがいます。それは保護犬だったりブリーダーの元やペットショップでまだ見ぬ家族を待つパピーだったりするけれど、家族として迎え入れられなければ、彼らに幸せがやってくることはないのですから。
それに、もう一度フレンチブルドッグと暮らすと決めたら、オーナーとなる自分自身の年齢や体力を考える必要がありますよね。もし今40歳なら、パピー期から飼い始めた場合に平均寿命まで生きてくれたとしても50数歳。人間もワンコと同様に年齢を重ねるごとに病気になるリスクも高まるし、散歩に体力やパワーが必要なフレブルを飼えるのはある程度元気なうちでなければ難しい。逆に、いくら次のコを迎えたくても、中心となってブヒのお世話をする人が高齢だったり体力に自信がない場合は諦めることも肝心です。
サヨナラの後に新たな出会いを考える場合には、まず自分にそれだけのポテンシャルがあるかどうかを見極めてくださいね。
サヨナラ、またいつか
相棒が旅立った後、別れのショックが大きいからもうペットを持たないという選択をする人もいます。実際に私も以前の相棒を亡くしてから10年近くの間、再び動物と暮らすという選択ができませんでした。
別れ方にもよるだろうけれど、無垢な愛情を一身に与えてくれるペットの喪失は、時に人の死以上の悲しみをもたらします。ペットロス経験者の中には、一般的な悲しみを超えて無気力感や精神的不安といった症状にまで陥ったケースもよく耳にしますが、こういった場合は同じ経験をした人と会話したり、ペットと暮らしていた時のルーチンを変えるなど、ペットを失った悲しみを長期化させない工夫が不可欠。
もちろん一般的な範囲内の悲しみの場合であっても、ふとした瞬間に突然相棒の不在を実感して涙が溢れるなんてこともあるはず。そんな時は悲しみを受け入れ、しっかり辛い気持ちを吐き出して、相棒との思い出を心に描いてみてください。大丈夫、アナタと相棒が一緒に過ごした時間と記憶は、ちゃんと心の中にあるのだから。そしてまたいつか、「ああ、もう一度フレンチブルドッグと暮らしたいな」と思える時が来たら、きっと素敵な出会いが待っているはず。
おわりに

Irina Kozorog/shutterstock
今こうしている間にも地球上ではものすごくたくさんの出会いと別れが繰り返されていて、それによって流す涙も、喜びから悲しみまでと千差万別。ただ言えるのは、出会いがあれば別れもあるってことはとても自然なこと。だからもしアナタが今相棒と一緒に並んで歩ける幸せを手にしているのなら、春という素敵な季節を、風に乗って香る花の匂いを、どうか相棒と一緒に存分に楽しみ、記憶にとどめていて欲しいのです。
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