「#SaveThe21」 闘犬として育てられた犬たちに、もう一度愛されるチャンスを
今、インスタグラムを中心に話題になっているハッシュタグ「#SaveThe21」。みなさんも、「#SaveThe21」と書かれた犬たちの画像が投稿されているのを見たことがあると思います。これは、死に直面してる闘犬たちを救おうという活動です。
フレンチブルドッグにも闘犬の血が流れています。この世に生を受けた動物たちの命は平等にも関わらず、生まれた土地、環境が違うだけで尊い命が失われようとしているのです。
今回は、そのSaveThe21とは何のためのハッシュタグなのか、どんな活動なのか、わたしたちに何ができるのかを見ていきたいと思います。
(参考サイト: https://www.savethe21.com)
目次
- 劣悪な環境から保護された犬たち
- 救出から一転、21頭の犬は死に直面している
- 問題を複雑にしている法令「BSL」の壁と、それを乗り越える準備
- わたしたちにできること— #SaveThe21
劣悪な環境から保護された犬たち
ことの始まりは2015年の10月。カナダのオンタリオ州のある町で、闘犬として飼われていた犬たちが発見され、飼育していた複数の人間が逮捕されるという出来事がありました。劣悪な環境におかれていた犬たちを保護したのは「オンタリオSPCA(Society for the Prevention of Cruelty to Animals、動物虐待防止協会)」。ところが、その『動物虐待防止協会』が数ヶ月後に信じられない嘆願書を裁判所に提出しました。
救出から一転、21頭の犬は死に直面している
嘆願書の内容は「保護した21頭の犬たちを安楽死させたい」というもの。闘犬として育てられた犬たちだから、攻撃性があって危険だから安楽死させたいと言うのです。
そのニュースを聞いていくつもの、数え切れないほどの動物保護団体が「21頭の犬たちをうちで面倒を見させてほしい」「教育し直して新しい家族を探させてほしい」と名乗り出ます。しかし、その全てを拒否したオンタリオSPCA。今も、オンタリオSPCAは21頭の犬の安楽死の許可がおりるのを待ち続けています。
問題を複雑にしている法令「BSL」の壁と、それを乗り越える準備
オンタリオ州には、BSL(Breed Specific Legislation)と呼ばれる法令があります。これは、特定の犬種を飼育することを禁止するという法令で、オンタリオ州が言う特定の犬種とは「ピットブル系の犬」のこと。
アメリカン・ブル・テリア、スタッフォードシャー・テリアなど、一般的にピットブルと呼ばれる犬種、もしくはそれに容姿や特徴が似ている犬を飼育することは一般家庭でも動物保護団体であっても許されないのです。そして悲しいことに、この21頭の犬たちはすべて「ピットブル系の犬」に当てはまります。つまり、救出されてもオンタリオ州内では再教育することもできないのです。
そこで名乗りを上げたのがアメリカはフロリダ州の動物保護団体。もし、オンタリオSPCAが安楽死させる嘆願書を取り下げ、犬たちを解放することになったときは、21頭をアメリカに移動させて、凶暴性を取り除く教育を受けさせる準備ができているんです。法律上はまだ犬たちのオーナーである逮捕された飼育者たちも、この案に賛成していると言います。
つまり、オンタリオSPCAが嘆願書を取り下げさえすれば、法律上何の問題もなく21頭の犬たちは再教育されるチャンスを得ることができ、今度こそ家族に愛される権利を得ることができるんです。
わたしたちにできること— #SaveThe21
裁判所の許可なしにオンタリオSPCAが犬たちを安楽死させることはできません。法律上のオーナーである飼育者たちが安楽死に反対しているからです。
ですから、21頭の犬たちは「今はまだ」生きています。
犬たちのために、日本のわたしたちができること。それが「#SaveThe21プロジェクト」なのです。安楽死なんていう考えが間違っているということ、世界中が21頭の不幸な犬たちに生きるという選択肢を与えてほしいと願っているということを、オンタリオSPCAに理解してほしい。そして、嘆願書を取り下げてほしい。その意志を表明するのがハッシュタグ「#SaveThe21(あの21頭を救え)」なのです。
#SaveThe21の参加方法
「#SaveThe21プロジェクト」への参加はとても簡単です。あなた自身や愛犬が#SaveThe21と書かれた紙を持った写真をインスタグラム、Facebook、Twitterに「ハッシュタグ #SaveThe21」 を付けて投稿すること。
※印刷用の画像はこちらでダウンロードできます: https://www.savethe21.com/signs
以下は、Save The 21のウェブサイトで公開されているSNS投稿用の文章です。もちろんこちらの文章を載せる必要はありませんが、他の活動との違いをはっきりさせるために、#SaveThe21プロジェクトをもっと拡散させるために、この文章も一緒に投稿したほうがいいかもしれません。
“21 dogs who were once forced to fight now need all of us to fight for them. After being rescued from a life of abuse at the hands of humans, these dogs were given a death sentence by the Ontario SPCA. But these dogs don't need to die. This is a critical time, and each and every one of us can play an important part in saving their lives. If you believe that these dogs deserve to live, please share a photo of yourself (or your dog!) with a sign that reads "#SaveThe21", and visit www.SaveThe21.com to learn how you can become involved. Together we CAN #SaveThe21.”
「かつて闘うことを強いられていた21頭の犬たち。今、わたしたちが彼らのために闘う番です。闘犬として、虐待を受けていた劣悪な環境から救出された彼らは、今度はオンタリオSPCAによって死を宣告されました。しかし、犬たちは死ぬ必要なんてないんです。今が肝心な時です、わたしたち一人一人が犬たちの命を救う大切な役割を担っているんです。もし、21頭の犬たちが生きるに価すると思うのであれば、お願いです、あなた自身(あなたの愛犬でも!)が『#SaveThe21』と書かれた紙を持った写真をSNSに投稿してください。そして、SaveThe21のウェブサイト(https://www.savethe21.com)で、あなたに何ができるのかを確認しにきてください。わたしたちが力を合わせれば、21頭の犬たちを救うことができるんです。」
(訳: Ayumi Neville)
引用: Save The 21
生まれた土地が悪かったから、生まれた環境が悪かったから。ただ「運が悪かった」それだけの理由で悲しい運命を辿ろうとしている21頭の犬たち。ほんの少しのわたしたちの協力が、彼らのこれからを変えられるかもしれません。彼らにもう一度、愛される喜びを知るチャンスを— それがわたしたちFrench Bulldog Lifeの願いです。
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