2017年2月13日5,152 View

【書籍紹介】『ブヒマニアックス vol.1 弱点克服メディカルQ&Aブック』大好評感謝のしるしに一部抜粋!

全国書店にて絶賛発売中のブヒマニアックス。「弱点克服メディカルQ&Aブック」「フレンチブルドッグ生活の家計簿」(定価1400円/税込)、どちらもフレンチブルドッグ飼い主さんのかゆいところに手が届く一冊です。大好評大感謝のしるしに、一部抜粋して掲載します。ブヒマニ新刊もただいま進行中。おたのしみに!

目次

    この記事は『ブヒマニアックス vol.1 弱点克服メディカルQ&Aブック』からの転載記事です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

    • BUHI MANIACS vol.1 フレンチブルドッグのくすり箱 弱点克服メディカルQ&Aブック

      BUHI MANIACS vol.1 フレンチブルドッグのくすり箱 弱点克服メディカルQ&Aブック

      フレンチブルドッグ専門誌「BUHI」から発生したレーベル、「BUHI MANIACS(ブヒマニアックス)がついに刊行です。
      第一弾は飼い主さんがいちばん気にしている、フレンチブルドッグ特有の「弱点」を克服するためのメディカルブック。
      皮膚病・アレルギー、下痢・嘔吐、呼吸器の病気、ヘルニア、眼の病気、がん。
      6大弱点をチャプターに分けて、Q&A方式でわかりやすく解説していきます。
      予防や対策、具体的な治療法、さらには飼い主さんの体験談までカバーアップする、ブヒマニアックな一冊です。

      単行本:128ページ
      出版社:オークラ出版 (2016/2/16)
      発売日: 2016/2/16

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    初期症状に気づいたときの、皮膚病の見分けかたを教えてください

    愛犬の皮膚病に飼い主さんが最初に気づくきっかけは、「かゆがっている」、「発疹がある」、「脱毛がある」、「フケが出ている」といった状態が多いでしょう。

     

    とくに、かゆみがある場合、患部を舐めたり噛んだり、後脚で引っ掻いたり、地面や壁に体をこすりつけたりする動作が愛犬に見られるので、発見しやすいものです。

     

    かゆがっていると、ついアトピー性皮膚炎を真っ先に疑うかもしれません。確かに、フレンチブルドッグのアトピー性皮膚炎の発症率は全犬種のなかで最も高いほうです。けれども、かゆみを伴う皮膚炎はほかにもあります。かゆみが出ない皮膚炎もあります。初期症状だけを見ても、皮膚炎には次のように多くの種類と違いがあるのです。

     

    アトピー性皮膚炎の場合、とくに目や口のまわり、足先に症状が出やすいのが特徴です。かゆみを伴う患部を犬が舐めたり引っ掻いたりするので、皮膚が赤みを帯びたり、フケが出たり、被毛が薄くなったりします。アトピー性皮膚炎よりも先に、外耳炎を発症する例も少なくありません。

     

    皮膚の細菌感染で発症する膿皮症の場合は、ポツポツとした赤い発疹が見られます。高温多湿の時期に症状が出やすく、アトピー性皮膚炎による舐め壊しや掻き壊しが引き金になることも。とくに短頭種では、口のまわりや顎の下などが好発部位です。強いかゆみを生じるので、犬が掻き続けて患部が短期間で脱毛するケースもあります。

     

    マラセチアという真菌に感染して起こるマラセチア皮膚炎は、脇、股、指の内側といった皮膚が重なりあう部位が赤くなります。耳道に発症して、外耳炎の原因になる例もめずらしくありません。

     

    膿皮症もマラセチア皮膚炎も感染によって起こる皮膚炎ですが、ほかの犬にうつる心配はなく、抗菌シャンプーなどによる治療が可能です。

    一方、ほかの動物や人にもうつる皮膚炎が、カビが原因となる皮膚糸状菌症です。

    初期には小さな円形の脱毛が現れ、フケや赤い発疹が見られることもあります。かゆみの有無や強弱には個体差があります。内服と外用での抗真菌薬による治療を中心に、抗菌シャンプーの使用、毛刈りや生活環境の消毒など、罹患犬の完治とほかへの感染予防のために必要な対策は容易ではありません。早期発見による早期治療が重要になります。

     

    イヌヒゼンダニの寄生が原因になる犬疥癬も、犬から犬へと伝染します。腹部の赤い発疹や、耳の縁や肘にフケが出るのが特徴的で、強いかゆみを伴います。

     

    成犬同士の接触で伝播する心配がほとんどないのは、犬の毛穴に常在しているニキビダニによる毛包虫症(アカルス)です。初期にはかゆみはありませんが、若齢や高齢の犬での発症が多いことや、口や目の周囲の脱毛で早期発見が可能かもしれません。全身に病巣が広がる前に治療を開始すれば、症状の改善や完治が期待できます。

     

    ノミ、マダニ、シラミ、ハジラミの4種の寄生虫に関する皮膚炎は、皮膚に直接垂らすタイプの外用薬によって予防できます。

     

    ホルモンの異常によって生じる内分泌性皮膚疾患では、脱毛が主な症状で、中齢から高齢での発症率が高くなっています。クッシング症候群になると、左右対称に見られる脱毛が生じます。ピンク色の発疹が生じることもあります。甲状腺機能低下症で特徴的なのは、尾が黒く色素沈着をして脱毛するラットテイル。その名のとおり、尾がネズミの尻尾のようになるほか、鼻の周囲や背中も脱毛しやすくなります。

     

    いずれにしても、皮膚病は悪化してからでは治療期間が長くなる傾向にあり、愛犬にもストレスがかかります。皮膚に異常が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。

     

    ※つづきはぜひ本誌をご覧くださいね。

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