フレンチブルドッグはトレーニングに向いている犬種?フレブルがやっておくべきトレーニング3選。
愛ブヒと“楽しく”お出かけをしたり、災害時など、犬とともに暮らしていくために身につけたい「トレーニング」。はたしてフレンチブルドッグはトレーニングに向いている犬種なのでしょうか。また、フレンチブルドッグが身につけるべきトレーニングとは?
プロドッグトレーナーの大久保羽純さんにお話しをうかがいました。

Annalien Coetzer/shutterstock
ドッグトレーナーの大久保です。トレーナーとして、よく聞かれる質問に「フレンチブルドッグは、トレーニングに向いている犬種なのでしょうか。」というものがあります。フレブルと暮らしている皆さんは、どう思いますか?
今回は、フレブルのトレーニング事情と、フレブルだからこそやっておきたいトレーニング3選をお伝えします。
フレンチブルドッグは、トレーニングに向いている犬種?

Margarita Mindebaeva/shutterstock
そのワンちゃんのトレーニングのしやすさを考えるときには、「犬種」・「個性」の2つの側面から考えます。
◆トレーニングのしやすさ[1]
犬種の特性
その犬種がどんな仕事をするために改良されたものなのか。その仕事は人と一緒にするものか(→人の指示を聞きやすい)、犬が自分で判断してやるものか(→人の指示は聞きにくい)。
例えば…
・ボーダーコリー:人の指示に従って、羊を誘導する仕事。
・ゴールデンレトリバー:狩人が撃ち落とした鳥を、人の指示に従って回収する仕事。
・ジャックラッセルテリア:人の指示ではなく、犬自身の判断でネズミなど害獣を駆除する仕事。
・フレンチブルドッグ:愛玩犬の分類。人に指示をされてする仕事は特になかった。
人の指示を聞いて仕事をする犬種の方が、犬種の特性としては人間に合わせてくれやすいので、トレーニングしやすいイメージがあると思います。
その点フレンチブルドッグは、犬種としては、トレーニングが“しやすいわけではなさそう”です。
また、その犬種の仕事内容によって、覚えやすい事とそうでない事があります。

Hollysdogs/shutterstock
昔ゴールデンレトリバーを飼っていて、新しくフレンチブルドッグを迎えた飼い主さんが、ゴールデンとフレブルを比べて、「うちのフレブル、投げてあげたボールを持ってくることが出来ないのよ。ゴールデンの子はすぐにできたのに。おバカなのかしら?」と言っていました。
ゴールデンの犬種としてのお仕事は「撃ち落とした鳥を持ってくる」こと。“持ってくる仕事”が専門のゴールデンと、専門外であるフレンチを比べて、覚えが悪いというのは、フレンチブルドッグにとって気の毒ですね。気長にトレーニングする必要があります。
◆トレーニングのしやすさ[2]
その犬の個性(気質)
人間でいうところの「日本人はみんな勤勉で細かい」か…というと、そういうわけではないはず。
兄弟でも有名大学に進学する子もいれば、勉強が苦手な子もいますよね。
犬種としての特性だけではなく、その子の個性や今までのお家での育ち方もトレーニングがしやすいかどうかに関係しています。
トレーニングは飼い主さんの腕にかかっている

Kongkiat Charoensawat/shutterstock
以上の2つの側面を踏まえて、フレンチブルドッグは犬種としてはトレーニングが特別しやすいわけではなさそうです。
しかし、その子の持ち味や個性を生かすと、いろいろなことを教えてあげられます。
そもそも、トレーニングがうまくいくかどうかは、飼い主さんの腕にかかっていると言っても過言ではありません。
学生時代、学校の授業が楽しかったかどうか、思い出してください。楽しい授業には必ず、わかりやすくて面白い先生がいたはずです。
その子の才能を最大限に引き出すため、その子の専属トレーナーである飼い主さんが、腕を上げればいいのです。その子がおバカかどうか考えても、答えはありません。
「うちの子は天才!」と、飼い主さんだけは気長に応援し、付き合ってあげてください。
フレブルだからこそやっておきたいトレーニング3選
フレブルの特性を考えて、絶対に教えておいてもらいたいトレーニングをピックアップしました。
1.体のどこでも触れるようにすること

DEALORY/shutterstock
全ての犬に大切なトレーニングですが、特にフレンチブルドッグの飼い主さんは入念に練習しておいてください。その理由は、フレンチブルドッグが生涯を通して、非常に病気の多い犬種であることは、皆さんも知っていらっしゃることでしょう。
皮膚トラブルになれば、日々薬を塗らなければいけない。
後ろ足が動かなくなったら歩行の補助をしてあげないといけない。
…そんなときにもし、体のどこかを触ると怒る子だったらどうでしょうか。介助する飼い主さんも、介助されるワンちゃんも、お互いにストレスになってしまいます。一生大切に暮らしていく家族として、体のどこを触っても大丈夫なようにトレーニングをすることは、必須なのです。
2.興奮を落ち着かせる

Annalien Coetzer/shutterstock
興奮しやすい犬種であるフレンチフレンチブルドッグ。興奮して遊ぶ様子は可愛いものですが、興奮しすぎるとただでさえ困難な呼吸にもより負荷がかかりますし、興奮してリードを引っ張りすぎて失神してしまう子もいます。
また、他の犬や人と遊ぶ時に、興奮しすぎて歯を当ててしまい、顎の力が強いばかりに、悪気はなくとも相手に怪我をさせてしまうこともあります。
日頃から、興奮してきたら今やっていることを中断して、30秒ほどタイムアウトを取り、落ち着いてから再開するように心掛けてください。
3.くわえたものを口から離すこと

evgeniykleymenov/shutterstock
フレンチは他の犬種に比べても、くわえたものを口から離すことが苦手です。一度くわえたら、どんなに引っ張っても離してくれない子もいます。無理やり口をこじ開けたが最後、その次の機会には貝のように口を閉じてしまいます。
くわえたものが安全なものならいいのですが、食べてはいけないものだと誤飲につながります。また、無理やり取り出すと飼い主さんも大けがをします。
日頃から「ちょうだい!」「オフ!」などのトレーニングをして、おやつをあげながら、くわえているものと交換する習慣を付けましょう。
おわりに…

Aneta Jungerova /shutterstoc
以上3つのトレーニング項目、いかがだったしょうか。
どれもバッチリだというあなた!素敵な飼い主さんですね。なかなか難しいかなぁと思ったそこのあなた!今はまだできなくても、これから始めればいいのです。
トレーニングに1番必要なのは、犬のトレーニング性能ではなく、「飼い主さんの忍耐」だと言われています。覚えるまでゆっくりゆっくり付き合っていく気持ちが、幸せまでのチケットです。ご興味のある方は、お近くのドッグトレーナーに相談するなど、早速トレーニングを始めてみて下さいね。
大久保羽純
PERRO株式会社 代表取締役
米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持プロドッグトレーナー
日本とニュージーランドでトレーニングを学び、現在は東京で「犬と人の心をつなぐトレーニング」を広めている。Happy Dog Training for LOVE & PEACEをモットーに、しつけ方教室を始め、各種ドッグイベント開催、企業のコンサルティング、行政からの講演依頼、保護活動への協力、東京都動物愛護推進員など、日々犬と人の生活を楽しいものにする活動を行っている。
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