【いいオモチャ&悪いオモチャ】悪いオモチャは命の危険も!全ブヒに与えるべき「犬の7つの本能」を満たせるオモチャとは
国際的なドッグトレーナーライセンスを取得している大久保羽純さんに、愛ブヒを正しく守り、導き、固い信頼関係を築くための方法を学ぶこの特集。今回は“いいオモチャ”“悪いオモチャ”について。いいオモチャは愛ブヒの心身を健やかにしてくれ、悪いおもちゃは、愛ブヒの命を奪ってしまうこともあるもの。しっかり学んでおきましょう。
どんなおもちゃがいいの?

Olga Aniven/Shutterstock
みなさんの愛犬はどんなオモチャが好きですか? お店に行くと、たくさんのオモチャが売っていて迷ってしまいますよね。
しかし、愛犬に与えていいオモチャ、あまり良くないオモチャがあるとしたら、迷うことが減るかもしれません。
そこで今回は、愛犬へのおすすめオモチャ、NGオモチャについて、紹介していきます。
おもちゃ遊びで満たしたい7つの欲求

Miss ProNina/Shutterstock
愛犬にとって、オモチャ遊びは本能的欲求を満たすための大切な時間です。
実はオモチャで遊ぶことは、ただの暇つぶしではありません。生存のためのスキルアップ(獲物を狩る、食べ物を探すなど)をして本能的欲求を満たしたり、身体を鍛えたり、ストレスを発散したりしているのです。
具体的に、どんな欲求を満たすオモチャ遊びをしたら良いのかと言うと…
(1)探す
(2)追いかける
(3)噛み付く
(4)振り回す
(5)食いちぎる
(6)食べる
(7)協同作業をする
これら7つの欲求を満たすのがよい遊びです。
そのために、まずはすべての愛犬に持っておいてほしいオモチャを紹介します。
<絶対に持っておくべきオモチャその1:知育オモチャ>
中に食べ物を入れて、遊びながら取り出す“脳トレ”のオモチャです。
これで、「(1)探す、(2)追いかける、(6)食べる」の3つの欲求が満たせます。オモチャの種類によっては、(3)〜(5)もカバーできてしまうかも知れません。
一番良く目にする知育オモチャは、巻き貝のような形の『コング』という商品かもしれません(買ったものの、床に転がったままになっているモノNo.1ではないでしょうか? )

Bianca Grueneberg/Shutterstock
知育オモチャを愛ブヒが楽しめるかどうかは、オーナーさんの出題力にかかっています。
例えば、コングの中にドッグフードだけ入れておくと、ドバーッと出てきてすぐに終わってしまいますが、ウェットフードを詰め込んだり(ペロペロしながら食べるので、時間がかかります)、更にそれを凍らせてから与えるなどアレンジが出来ます。
さらに、ただ目の前に置くだけでなく、部屋の中に何個も隠しておくと、宝探しゲームが出来ます。
コングに限らず、知育オモチャは星の数ほど種類が豊富。ポイントは、愛犬の成功体験につながるレベルを選ぶこと。難しすぎたら、やる気も無くなってしまいます。
最初は、パチンコの大当たりのように、ドバドバおやつが出てくるくらいで丁度いいのです。まずは簡単なものから、少しずつレベルアップしていきましょう。
<絶対に持っておくべきオモチャその2:引っ張りっ子オモチャ>

Carrastock/Shutterstock
引っ張りっ子は、「(2)追いかける、(3)噛み付く、(4)振り回す、(7)協同作業をする」の4つの欲求を満たせます。
「あれ? 引っ張りっ子って、オモチャを奪い合う遊びだから“協同作業”ではないんじゃないの?」という質問をよくいただきますが、本来引っ張りっ子は、同じ獲物を一緒に仕留める遊びです。
ライオンの狩りでも、大きな獲物に何頭ものライオンが同時に食いついて倒しますよね。それを愛犬と一緒にやっているのです。まさに協同作業!
引っ張りっ子を楽しむためには、オモチャの大きさ、噛み心地の選び方が大切です。
小さすぎ、短すぎなオモチャで引っ張りっ子をすると、すぐに手に愛犬の歯が当たってしまいますし、しっかり握れず手に力も入りません。
例えばフレブルサイズなら、1mくらいの長さは欲しい所。
さらに、長持ちさせたいからと硬すぎる素材のオモチャを用意すると、口当たりが悪くて嫌がる子もいます。しっかり歯が食い込む柔らかさ、しっかり顎の力が入る厚さのオモチャを選びましょう。
上記2つ以外にも、“持ってきて遊び”が好きな子には、口にくわえて運びやすい大きさのオモチャを用意してもいいですね。音が鳴る物を好む子もいます。これで「(2)追いかける、(3)噛み付く、(7)協同作業」の欲求が満たせます。
“噛みちぎる遊び”が好きな子は(うちの愛犬も、買ったばかりのぬいぐるみを食いちぎり、内臓もとい中の綿を引きずり出すワイルドな遊びが大好きです)、壊してしまっても良い値段で、丸飲みしそうなパーツが付いていないオモチャを用意して、ガンガン破壊してもらってもいいでしょう。「(3)噛み付く、(4)振り回す、(5)食いちぎる」の欲求を満たせます。
ただし噛みちぎる遊びは、誤飲を防ぐため、必ずオーナーさんの監視下で! かつ、破壊し終えたら、ご褒美のオヤツとオモチャの残骸を交換して、お片付けを忘れずに。
破壊したオモチャで「(6)食べる」欲求を満たさせないように、注意が必要です!
与えないで!こんなオモチャは危険

mutt2jeff/Shutterstock
中には危険なオモチャもあります。例えば、つるんと飲み込めてしまうサイズのボール。口に咥えようとしたとき、間違って喉に詰まって窒息することがあります。
他にも、ヒヅメや角、一時期流行ったカッチカチの棒のチーズなど、硬すぎるオモチャは歯が折れたり欠けたりする危険が。
オーナーさんが爪で押しても、跡がつかないような硬いオモチャは歯が折れる可能性があります。愛犬は楽しそうにガリガリするかも知れませんが、犬の歯はハサミのような構造のため、強い力で噛み込むと、パキッと折れてしまうのです。
また、衛生管理も大事です。オモチャは定期的に交換、洗濯が必要。使い込みすぎて雑巾のようになったデンタルロープなどは、どうしても雑菌が増えます。布系のオモチャも度々洗って天日干しして、清潔に保ちましょう。
オモチャは消耗品ですし、口に入るものですから、ちょっともったいなくても、ある程度で買い換えるようにしましょう。
出しっ放しのオモチャは事故の元

Emils Vanags/Shutterstock
オモチャで起きる一番の事故は、誤飲です。
普段は誤飲に縁が無さそうな子でも、留守番が長くなったり、暇すぎたり、何かきっかけさえあれば、オモチャを破壊して、飲み込んでしまうことがあります。
ポイントは、愛犬の届くところに出しっ放しにしておかないこと。
置いたままにしていいのは、基本的に噛みちぎれない知育オモチャ(噛みちぎれるものはNG)だけ。
「愛犬が寂しくないように」と、愛犬のサークル内にぬいぐるみを置いたままにして、誤飲で病院に行くことになった家族はたくさんいます。
遊んだら片付けるルールを家族で守り、誤飲を防ぎましょう。
こんなときは、専門科に相談

VDB Photos/Shutterstock
オモチャ遊びは、愛犬の心と体を満たす大切な時間です。さらに、オーナーさんと愛犬の絆の構築にも重要です。
とはいえ、なかなか上手に遊べないとか、あんまり遊んでくれないとか、どんな遊びが好きかわからないと悩む方も多いのが現実です。
そんなときは、どうか一人で悩まずに、ドッグトレーナー、獣医師、トリマーなど、身近にいる専門家に相談をしてみましょう。
遊ばない犬はいません。楽しく遊べる遊び方の糸口を、一緒に見つけていきましょう!
ドッグトレーナーに依頼をする場合も、複数人と面談するようにしましょう。そして、そのトレーナーが、生活環境の設定に関しての知識と豊富な経験を持っているか、学術的、科学的知識をもって動物福祉と動物への倫理に基づいた指導を安全に行える人材かどうか、オーナーさんが確認をするようにしましょう。
PERRO株式会社 代表取締役 大久保羽純
PERRO株式会社 代表取締役
SUNNY Dog Training Partner代表 大久保羽純
米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持プロドッグトレーナー
日本とニュージーランドでトレーニングを学び、現在は東京で「犬と人の心をつなぐトレーニング」を広めている。「Happy Dog Training for LOVE & PEACE」をモットーに、しつけ方教室を始め、各種ドッグイベント開催、企業のコンサルティング、行政からの講演依頼、保護活動への協力、東京都動物愛護推進員など、日々犬と人の暮らしを楽しいものにする活動を行っている。
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