人間とフレブルが最高のパートナーになれる理由
共通の言葉は持たない。姿かたちも全然違う。それなのに、どんな存在よりも分かり合えるその不思議。フレンチブルドッグと暮らす私たちはみんな、多かれ少なかれこんな風に感じることがあるはずです。一緒に時間を過ごすうちにお互いの考えがなんとなくわかるようになり、ともに重ねた年月が増えるにしたがい、まるでテレパシーのように互いの今の気分や何をしたいか、どうして欲しいかが読み取れるようになる。こと、仕草や表情に人間味のあるフレブルたちは、他の犬種と比較しても「気持ち」を読み取りやすいように思います。フレブル贔屓だと言われればそうかもしれないけれど、考えるほどにフレブルって最高のパートナーだと思わずにはいられないのです。
フレブルたちが属する欧米犬種の秘密

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犬と人は最良のパートナーだってことは、はるか昔から言われていること。
そして現在もなお、各国の研究者たちによって人と犬の関係を探る研究は進んでいるのです。
さて、そんな研究の中で、獣医学部で知られる麻布大学の研究チームが2022年6月に発見したあることが注目されています。
「あること」とは、欧米犬種と呼ばれる犬は人と生活をしていくうちに長い年月をかけ、その遺伝子の中に「人に頼る」行動が組み込まれたというもの。
そういえば我らがフレブルたちも、ボールをとって欲しいとかおやつが欲しい、ここの扉を開けてほしいなどの要求を、上手に視線や行動を使っておねだりしますよね。
この「人に頼る」という遺伝子を持つ「欧米犬種」とは、人為的にさまざまな犬種を掛け合わせて作られた犬たちのことを指し、フレンチブルドッグも欧米犬種の中の一種なんですね。

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逆に、オオカミにルーツを持つ柴犬などの日本犬は古代犬種と呼ばれ、人に頼るよりも自分でなんとかしようとする気質が強め。
この研究で行われた実験では、フードが入った容器に蓋をして犬たちがどんな行動を取るかを観察したそう。
まず古代犬種代表の日本犬は、オーナーさんの方を見ることなく40秒以上自力で蓋を開けようと奮闘。
一方で欧米犬種は20秒後には自力で蓋を開けるのを諦め、隣にいるオーナーさんに手伝いを求め、蓋を開けるようアピールしてきたのです。
どちらがいいというものではないですが、このちゃっかり人を使う知恵を持っているのは、なんだかとてもフレブルらしいなと感じました。
再会の涙、それは本物

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しばらく会えずにいた愛ブヒと再会したら、愛ブヒの瞳が潤み、まるで涙を流しているように見えた。なんて経験はありませんか?
しばらく、とは言っても、例えば長時間のお留守番の後なんかでも、うるうるの瞳でこちらを見上げ「遅かったじゃないか。待っていたんだよう」とばかりに飛びついてくることがありますよね。
この涙、実は本物なんです。
というのも、同じく麻布大学の研究チームが、犬と人は目によって心を通わせることができると証明しているから。

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研究チームはオーナーさんと愛犬が長時間別れた後に再会すると犬の涙の量が増えることを発見し、これには犬と人が親密な行動を取るときに分泌されるホルモン「オキシトシン」が影響しています。
深い絆で結ばれた人に再会した喜びでオキシトシンが分泌され、涙の量が増えることで瞳がうるうるになるんですって。
この涙はいわゆる「うれし涙」で、愛ブヒが私たちの顔を見てうれし涙を流すと知っただけでも、彼らの存在がより愛おしくなりますね。
なんだか似た者同士になる理由

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あなたと愛ブヒって似た性格をしていませんか?
よく飼い主とそっくりだねなんて言われることがありますが、「犬の性格がオーナーさんと似る」ことについては、化学的にも裏付けられた事実なんです。
それには、オーナーさんの感情を敏感に感じ取ってその影響を受けやすいこと、オーナーさんに依存して生きているためオーナーさんの性格や接し方に影響されるなどはもちろんありますが、私たちの側も愛犬の性格や行動から多くを学び、実はお互いに影響を与え合っている関係なんです。
影響を与え合う中で次第に共通の習慣や反応が生まれるため、一緒に過ごすうちにどんどんよく似た性格になってくるというわけ。

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確かにフレブルを見ているととてもよくオーナーさんのことを観察しているなと思うけれど、知らず知らずのうちに私たちも愛ブヒから影響を受け、お互いに歩み寄るように性格が似てくるのですね。
こうしていつしかそっくりな似た者同士となり、唯一無二のパートナーになっていくのかもしれません。
おわりに

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フレブルと暮らすと人生は何倍も楽しくなる。
日々そう思っている筆者としては、もっと愛ブヒとの絆を強くし、いつかは誰もが認める最強のパートナーになりたいなと思っています。
そのためには今回紹介したような科学的な見解も知識として蓄えつつ、これからより良いフレブルライフを過ごすためにどう接していくべきか、なんてことも考えます。
人に頼りつつうれし涙を流し、どんどん自分に似てくる存在。
そう思うだけで、目の前のまあるい彼らがいっそう特別なものに感じられませんか。
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