2018年9月4日29,047 View

フレブルさくらの、渡米日記[前編]〜ペットと飛行機に乗るときに必要な書類や準備すること〜

フレンチブルドッグの「さくら」は、パパさんのお仕事の関係で2018年2月に家族で渡米しました。ワンコを連れての海外移住には、不安がつきもの…。さらに、フレンチブルドッグは飛行機が苦手な短頭種。そこで、さくらのママさんは「ワンコ(フレンチブルドッグ)と海外へ行くために必要な事」を徹底的に調べあげ、少しでも安心できる方法で渡米したそうです。

今回は、さくらのママさんに「フレブルと海外移住するための情報」を教えていただこうと思います!

目次

  • 私たち「さくら家」渡米しました!
  • 移動手段は「ANA」の飛行機
  • コンテナ(バリケン)の購入
  • 渡航に詳しい動物病院に出会う
  • 必要な書類と動物病院でかかった費用
  • 狂犬病の抗体検査について
  • まさかの事態!渡米日程が変更に…
  • すべての書類がそろったら
  • 当日は書類の原本を忘れずに!
  • 感謝しかない!渡航経験者とのやりとり
  • お友達ママのアドバイスも!

私たち「さくら家」渡米しました!

フレンチブルドッグ,渡航,飛行機

夫の仕事でアメリカ駐在の話がでたのが2016年の夏ごろ。我が家の渡米計画がスタートしました。

 

そもそも、海外に犬って連れて行けるの?その場合は飛行機?船?

 

考えれば考えるほど疑問や不安が膨らむ一方…。それは、フレンチブルドッグという短頭種だからだったのかもしれません。

 

実際に渡米したのが、およそ一年半後の2018年2月。その間に調べた事や得た知識、渡米当日の話をしていきたいと思います。

 

いつか、これを読んでいるあなたや友人が、海外へ我が子を連れていく日が来るかもしれません。その時に少しでも役に立ちますように!

 

移動手段は「ANA」の飛行機

 

ANA✈️さん(@ana.japan)がシェアした投稿 -

まず始めに移動手段について調べました。我が家が調べたのは日本の航空会社「JAL」と「ANA」。

 

JALはフレンチブルドッグのような短頭種の取り扱いがなく、ANAは期間限定で愛犬と一緒に乗ることができたので、我が家は「ANA」で渡米することにしました。

 

※アメリカ路線については、ユナイテッド航空・デルタ航空・アメリカン航空等もペット預かりサービスがあるようです

 

ANAでは、取扱える期間は限られるものの、「人間と同じ便の機内に一緒に乗れる(サイズ制限あり)」 または 「カーゴ搭載(機内サイズオーバーの場合)」とのこと。

 

フレンチブルドッグと暮らすみなさんは、日本の航空会社を利用する場合「ANA」になると思いますので、愛ブヒとANAに乗る際の注意事項などをまとめてみました。

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※注意事項※

・フレブルに限らず「短頭犬種」は5/1~10/31までの夏季期間中は預かり中止

 

・事前予約が必要(人間用チケットの購入後にTELのみにて受付。1頭当たりアメリカは4万円、1機当たりカーゴは4頭程度までの制限有)

 

・ANA運航便では、飼い主と同じ便で移動する場合に、貨物室預かりとして受け付ける

 

・貨物室は客室同様の温度管理がされているが、外気温の影響等により客室と異なる事もある

 

・カウンターにて預けた後は、出発間際まで可能な限り空調の効いた場所での預かり

 

・飛行中は照明が消え暗室

 

・離陸、着陸時や飛行中は機械操作音や風切り音がする。航空機へ乗り降りの際は、航空機や地上車両の音が聞こえる。

 

・出発当日、ペット料金の支払い、同意書の提出(同意書は事前にダウンロード、印刷し記入署名しておく)

 

・コンテナの3辺の和が292cmもしくはペットとコンテナ総重量が45kgを超えないこと

 

・コンテナの構造として底面から水漏れしない、航空輸送専用の標準的キャリーケース(IATA国際航空輸送協会の規定に適合したキャリー)

 

安全ロックが付いていて、以下を満たすもの

1.コンテナのドア内側に適切なエサ入れの箱や皿、給水機が付いているもの

2.中にいるペットが立ち上がったり横になったり、身体の向きを変えたり出来る広さ

3.硬い材質を使った丈夫なコンテナ(金属製、硬質プラスチック製等を使って上に硬い屋根を乗せたもの)

4.車輪付きの場合、車輪が取り外し可能またはストッパー付き

5.ドア以外の3面に通気口がある

 

注)この他にも細かい注意事項がありますが、特に大切なものだけを引用しました。

 

コンテナ(バリケン)の購入

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まず我が家が取りかかったのは、コンテナ(バリケン)の購入です。

 

お恥ずかしい話、さくらは車に乗る際、いつもフリーで助手席に乗っていました。そのため、バリケンという囲いにかなりストレスを感じるのではないか…とても不安でした。

 

カラーバリケンネルウルトラML(中・大型)をネットで1万5千円ほどで購入(2016年8月当時)。

 

スペックは『幅579×奥810×高さ610(mm)/本体重量 6.5kg/耐荷重 22.5kg』です。

 

届いたその日から、さくらのハウスとして使用して慣れてもらうことに。

 

飼い主の心配をよそに、本犬はなんのためらいもなく入って就寝してくれました。

 

それ以降、車で出かける際にはバリケンを使用し、揺れや身動きの練習、給水機への慣れ等を徹底。

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最初こそ「なんで俺だけこんな狭いとこなんだー!」と怒っていましたが、心を鬼にして無視をしました。

 

渡航に詳しい動物病院に出会う

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コンテナ(バリケン)に慣れてくれたことなんて、まだまだ序章…。不安は尽きませんでした。

 

そんなとき、夫が渡航を協力的にフォローアップしてくださる動物病院を見つけてくれたのです!

 

我が家からそれほど遠くない病院でした。事前に電話予約をし、その病院へ初来院したのが2016年9月。埼玉県にある「そよかぜ動物病院」さんです。

 

先生は、以前空港の動物検疫所で勤務されていたため、渡航の流れや渡航に必要な書類、準備などを把握しています。

 

そのため、何から手を付けていいのかわからない私たちにとっては神様のような存在でした。

 

当時は、2016年内に渡米することが予想されていたため、それに合わせて先生と一緒にスケジュールを組んでいきました。

 

必要な書類と動物病院でかかった費用

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スケジュール内容とかかった費用、必要な書類についてもお話していきたいと思います。

 

<必要な書類>

以下6点が、渡航する上で必要な書類となります。

 

[1]輸出検査申請書

 

[2]マイクロチップ証明書

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[3]狂犬病予防接種証明書(渡米が延期したため3枚に)

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[4]混合ワクチン接種証明書

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[5]狂犬病抗体検査証明書(英、和)

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[6]健康診断書

 

書類については、先生の力を借りていなければテンパっていたと思います。大変ありがたいことに、全ての書類準備や作成まで先生が対応してくださったので、言われた日に通院すればいいだけの楽な道のりでした。

 

<スケジュール>

病院で指示されたスケジュールと、かかった費用は以下の通りです。

 

【9月4日(初来院日)】

マイクロチップ装着

¥5,000

狂犬病予防接種

(1回目)

¥2,850

渡航相談料

¥5,000

初診料

¥1,500

 

【10月6日】

狂犬病予防接種

(2回目)

¥2,850

再診料

¥600

 

【10月11日】 

抗体価検査代振込

(検査機関へ支払い)

¥13,000

 

【10月22日】

犬8種混合ワクチン

¥6,900

抗体価検査

¥6,000

書類作成料

¥3,000

再診料

¥800

 

狂犬病の抗体検査について

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狂犬病の抗体価検査の数値結果は「基準値0.5IU/ml以上」。さくらは「70.1IU/ml」で無事にクリア。

 

この抗体価検査証明書は「2年間有効」です。しかしその間、1年ごとに必ず注射を打たなければなりません。

 

先生曰く、産まれてから毎年狂犬病の注射を受けていれば、しっかり数値は出るとのこと。さくらは毎年打っていたので、問題なかったのだと思います。

 

まさかの事態!渡米日程が変更に…

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着々と準備を進め、2016年内には渡米をする予定だった私たちですが…当時トランプ政権による移民締付やその他の諸事情により、日程がズレ込むことになったのです。

 

狂犬病予防接種の期限は1年ですし、抗体価検査の有効は2年。

 

最終的に渡米は2018年2月に延期となったので、それぞれ打ち直すことに。

 

大変なこともありましたが、そのぶん準備期間も長くなったので良いこともたくさんありました。

 

たとえば、フレンチブルドッグと渡航経験がある方との出会い。そのことについては、記事の最後にふれたいと思います。

 

すべての書類がそろったら

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渡航に必要な書類はぜんぶで6点。私たちの場合は、幸いにも「そよかぜ動物病院」の先生が全ての書類を準備してくださいました。

 

6点全部がそろったら、出発1週間前までに動物検疫所へ連絡をし、申請をします(FAXか郵送。郵送の場合はコピーを郵送する)。

 

書類を送ると動物検疫所から連絡があり、当日の予約をしたり検疫所の行き方などを教えてくれます。

 

ちなみに、渡米前最後の健康チェックでは、外部内部寄生虫駆除のために必要な措置をおこないました。(フロントラインとドロンタールプラス)

 

念のため、そのときにかかった費用も載せておきます。

 

【2018年2月8日】

フロントラインプラス

¥1,800

ドロンタールプラス

¥800

再診料

¥800

 

当日は書類の原本を忘れずに!

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書類がそろったからと言って油断はできません。

 

出発当日は、書類の原本を忘れずに持参していきます。ゼッタイに預ける荷物の中へ入れてはいけません!

 

私たちはゴチャゴチャにならないようクリアファイルを使い、手荷物に入れて持ち歩きました。

 

2016年内に渡米する予定だった私たちですが、2018年2月に延期することに。

 

準備を進めているときに延期することが決まったので、準備に1年半かかったように思われる方もいらっしゃると思いますが、しっかり日時が決まっていれば半年で準備はできると思います。

 

また、渡航に詳しい先生に出会えるかも大変重要だと思います。親身になってくださり、すべての書類を準備してくださった「そよかぜ動物病院」の先生には心から感謝しています。

 

感謝しかない!渡航経験者とのやりとり

 

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さくらはコンテナ(バリケン)にもすっかり慣れ、必要書類の準備も終わりました。あとは、さくらの健康維持と体力づくり、心配事の解決です。

 

心配事が尽きなかった私は、毎日ネットで検索をして情報を得るようにしていました。そんなとき、フレンチブルドッグの渡航経験者のブログを見つけたのです。

 

当時シンガポールに住んでいた「まめこちゃん・こめりちゃん」が、日本に帰国をするとのこと!

 

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厚かましいかもしれない…と思いつつも、大切な我が子のため。まめこちゃん・こめりちゃんが帰国をしたタイミングで、意を決してママさんに連絡を取ることにしました。

 

飛行時間、季節(気候)、服は着せたのか、バリケン内はどのようにしたか、水はどれくらい用意したか、出発前にご飯はあげたのか等々…私が不安だったことを質問すると、ママさんはとっても丁寧に教えてくださいました。

 

商品の写真まで送ってくださるなど、大変細かくアドバイスをいただき…本当に感謝しています。それらを元に、私たちは以下を実行しました。

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◆さくら家が実行したこと

[1]到着先の天候を毎日チェック

 

[2]服は着せない

 

[3]バリケン内の底に両面テープで滑り止めシート(100均)を貼り、その上に水やおしっこを吸収、防水エコシートを貼る。

(日頃家でアロマを焚いていたので、同じ香りがするアロマ液を少し垂らしました)

 

[4]給水機は念のため2つ用意する

 

[5]出発当日の朝食は抜く(酔ってご飯を吐き出した際に喉へ詰まることを防ぐため)

 

[6]バリケン上部に「LIVE ANIMALS」のシールを貼る(バリケン購入時に付いていた)

 

[7]布製のガムテープに「暑がりなので暑い所厳禁!!」「Do not expose to heat! Do not keep in warm temp for too long!」と、日本語と英語で暑さに弱いことを書いて貼り付ける。

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お友達ママのアドバイスも!

 

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私たちが出発する2月は真冬。上空に達したとき、さくらは凍えないだろうか…それだけが心配でした。毎日使っているふかふかの温かいベッドやブランケットを入れようか悩んでいました。

 

そんなとき、ちょうどお友達ママさん(たいチュノママ)と連絡を取り合う機会がありました。

 

寒いのが不安だからブランケットやベッドを入れようと思っていることを伝えると「あったかいのは絶対ダメ!!」と助言をいただいたんです。

 

そのときにハッとしました。2月という季節や上空は寒いという概念にとらわれ、温かくしてあげることだけを考えていましたが、さくらは興奮しやすくて暑がり。ましてや、フレンチブルドッグは暑さに弱い犬種です。

 

暑くなったら逃げ場がない、水にも限りがある…考えるだけでゾッとしたのを今でも鮮明に覚えています。

 

たいチュノママからのアドバイスで、ベッドやブランケットは入れず、私が朝まで着ていた体臭付きにパジャマの上着を入れておきました。(誤飲しないようボタンは取りました)

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私たちにアドバイスをくださった2人のママさんには、感謝の一言に尽きます。もし聞いていなかったら…無知は怖いことを改めて感じました。

 

大切な我が子のためですから、恥ずかしがらずに経験者のみなさんに質問をすることも大切だと思います。

 

これで、本当に本当に準備完了です!

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【次回へつづく…】

 

※注意※

同じアメリカでも、行く場所によって提出する書類が多少異なる為、事前に大使館へ問い合わせをしましょう。

 

無事、アメリカに飛び立ったさくら家。次回は、アメリカに着いてからの様子や向こうでの生活についてお届けします!

 

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