フレブルたちが座談会!?「ボクら、中身重視だから〜!」
「彼・彼女にしたいベスト10」など人間世界には様々なランキングがありますが、フレブルが属する犬世界にだって多種多様のランキングが存在しています。例えば「飼いやすい犬種」「人気の犬種」といったものから「体臭がクサイ犬ランキング」といったちょっと(かなり?)失礼なものまで、そのカテゴリーの豊富さには驚くばかり。そんな中でも、フレブルが上位に食い込んでいるのが「優しい性格の犬」をランク付けしたもの。ブヒオーナーにとっては納得の結果だと思いますが、フレンチブルドッグは基本的に優しく穏やかで人にも動物にも友好的。愛嬌満点の見た目以上に、中身(性格)がウリだとも言えます。しかし近年、フレブルブームのせいもあって珍しい毛色などレアな見た目のフレンチブルドッグを求める新規オーナーも多く、無理なブリーディングをする悪質業者もいる模様。そこで今回はブヒたちの毛色や性格などについて、ブヒ自らに語っていただきましょう!
★登場するブヒ
ブリ太…ブリンドル(黒)の男の子
クリコ…クリーム(白)の女の子
パイの助…パイド(白黒)の男の子
フォン吉…フォーン(茶)の男の子
自己紹介がてら、色の秘密を教えちゃおう!
ブリ太
「どうも〜。おいらはブリンドルのブリ太。艶のある黒い毛色が自慢のイケワンなんだけど、写真で撮ると表情がわかりにくいって評判さ。どのフレブルも交配させるときには必ず片方の親にブリンドルを入れるのが基本だって知ってた?」
クリコ
「え、そうなの?確かに私のママもブリンドルだったわ。あ、申し遅れました、私クリームのクリコ。最近ではフレブルの中でも人気カラーらしく、ペットショップではちょっとドン引くレベルの価格がつけられてることも多いのよ。」
パイの助
「以前はボクらパイドが一番人気だったけど、最近は確かにクリームに押され気味だね。パイドは両目部分が黒い両パンチや片目だけ黒い方パンチなど個性的な見た目のコが多いけれど、模様の出方はそれぞれ違うんだぜ。」
フォン吉
「シックな黒、可愛い系の白、モード感あるツートーンが出揃ったけど、忘れちゃいけないのが時に愛を込めて“泥棒フェイス”なんて呼ばれることもあるボクらフォーン。顔のインパクトや愛嬌はフォーンがダントツだとボクは自負してるんだ!」
ブリ太
「この4色がいわゆるフレンチブルドッグの基本カラーなんだけど、最近はハニーパイドやブルーグレイ系の毛色を持つコもいるんだよね。ちなみに、交配の際に片方にブリンドルを入れる理由だけれど、おいらたちは色が白いほど皮膚が弱く皮膚疾患になりやすいとされているから、それを防ぐためにあえてブリンドルをかけるんだよ。」
フォン吉
「その通り。実際に生まれるまではどんな毛色なのかがわからないし、このカラーを、と狙ってできるものでもないんだ。だからこそ偶然に誕生した珍しい毛色のコたちは注目を浴びるんだよね。」
無理な交配はボクらの健康を損なうことも。
クリコ
「そう言えばこの前ハニーパイドのコを見たけど、実は本来あのカラーが出るのはとても稀。なのに意外に頭数が多いように思わない?実はね、ハニーパイドが人気だからかあえてブリンドルを加えず、クリームとパイドを交配させるケースも多いの。これは皮膚疾患のリスクから考えると悪質だし、真っ当なブリーダーさんはしない方法。だからこそ珍しいカラーのコを探す場合は信頼できるブリーダーさんを厳選すること!」
パイの助
「そうだよね。個性的な毛色を作ろうと無理な交配をした結果、体の弱いコが生まれる危険性が高いんだ。そういえば、ジャパンケンネルクラブ(JKC)で公認されているフレブルのカラーはブリンドル、フォーン、パイドの3つなんだよ。」
クリコ
「がーん、クリームは公認じゃないのね…。ま、そんなことは気にしないわ!一方で気になるのは、日本ではほとんど見ないブルー系のコたちについて。」
フォン吉
「海外のブヒたちのSNSではブルーフォーンやブルーグレイのカラーの仲間をわりと見かけるよね!中にはアイカラーもブルーだったりして、同じ犬種でも海外のコはやっぱ外国の顔してるなあ、なんて思うことも。でもね、実はアメリカでもブルーフォーンはスタンダードとしては認められておらず、ドッグショーなどに出ても失格となるんだよ。」
ブリ太
「おお、フォン吉どんは詳しいなあ。実はこのブルー系、フレブルの毛色に影響を与える遺伝子が突然変異を起こし、劣勢遺伝子となって薄い色素を作り出すことで生まれるもの。仮にこの色を人為的に作ろうとしたら、非常に無理な繁殖を繰り返すことになるはず。自然に生まれたのならともかく、こういったレアカラーは安全な繁殖技術が確立されるまではやっぱり負担が大きいんだよ。」
パイの助
「フレブルに限らずだけど、レアカラーのワンコは犬種を問わず人気。だからこそ悪質なブリーダーがあえて色素の薄い同士を交配させてレアカラーを作ろうとした結果、視覚や聴覚に異常が出やすい色素欠乏症のコが生まれることも多く、それでも需要があるからと繰り返されるんだよね…。」
見た目よりも見て欲しい部分。
クリコ
「私たちってこのユニークな見た目も魅力だけど、やっぱり毛色や瞳の色なんかよりもしっかり中身を見て欲しいわよね。おっとり系や甘えん坊、ガキ大将気質まで性格は様々だけど、みんな家族大好きの優しい性格だもの。」
ブリ太
「そう。その通り!もちろんカラーの好みはあるだろうけれど、それより大切なのはフィーリング。確かにレアカラーのフレブルは人目を惹くけど、おいらたちはアクセサリーじゃない。命ある生き物で個性的な家族の一員。だからブヒを家族に迎えようとした時に、珍しさを基準にするのではなくそのコの性格や性質をちゃんと見て欲しいんだ。」
パイの助
「そういう中身重視のオーナーさんが増えることが無理な繁殖を減らすことに繋がるよね。もちろん自然に生まれたレアカラーのコもたくさんいるし、レアカラー=体が弱いとは限らない。けれども大切な家族となるフレブルを迎えるのに、健康を損なうリスクを承知で交配されたコを求めるのは本末転倒。」
フォン吉
「人間だってウマが合うとか合わないとかあるけれど、人とワンコの間にも合う合わないは存在するはず。だから見た目がタイプだからって突っ走らず、そのコの性格をじっくり吟味することがボクらと最高のパートナーシップを築くコツなのさ。」
おわりに
フレブル界を代表する4カラーの彼らがそれぞれ思いの丈を語ったブヒ座談会。私たち人間とは違い自分の毛色や美醜には無頓着なフレブルだけど、そもそもどんなフレンチブルドッグも、みんなとても美しい。毛色や顔の美醜なんてものは人間が勝手な基準で判断することで、彼らにとってはまさに「中身を見てよう!」と声を大にして伝えたいのでしょう。フレンチブルドッグの人気と知名度が上昇するにつれ、フレブルの中でもさらにレアなコを!と考える人も少なくありません。でも、大切なのはやっぱり「中身」なんですよ。
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