2019年3月26日4,624 View

後悔しないために…愛ブヒを任せられる「運命のドクター」の探し方

何かと動物病院にお世話になる機会の多いフレンチブルドッグ。定期的な検診や予防ケアから怪我や病気をした場合の治療まで、年に数回どころか、考えてみればかなり頻繁に動物病院を訪れているのではないでしょうか? 各種予防接種やフィラリア薬の処方だけならそこまで病院選びは難しくないけれど、いざ何か大きな怪我や病気をした場合、本当に信頼してお任せできる病院を探すのって大変ですよね。正直なところ、多くのフレブルオーナーさんは我が子の命を託せる「運命のドクター」探しに難航しているように感じます。また、実際にフレブルオーナー同士の会話にも「どこの病院へ行ってますか?」という話題が頻繁に出るため、“今の病院が気に入らないわけではないけれど、もしかしたらもっと愛ブヒに合う病院があるのではないかしら?”と思っているオーナーさんは多数いるはず。そこで今回は、どのようにしてより良い病院や先生を見つけるかをテーマに、運命のドクター探しのヒントになるような内容をお届けします。

 

Oleksandr Lysenko/shutterstock

大きい病院や有名病院がいいの? いいえ、重要なのは先生です

動物病院とひと口に言ってもその種類は様々で、一般的に家庭でペットとして飼われている犬や猫を中心に診る病院から、小動物やエキゾチックアニマルも受け入れてくれる病院、夜間診療や救急も受け付ける病院などがあります。これら動物病院は「小規模」「中規模」「大規模」の3タイプに大別でき、「小規模」はいわゆる町のクリニック。住宅街などにあり、院長先生と助手の少人数で診察を行うもの。次に「中規模」は、院長先生以外に数人の獣医師がおり、ある程度の検査機器も揃っている病院。そして「大規模」は、獣医学部を持つ大学の付属病院のような施設で、一般治療ではなく高度治療を行い、獣医師からの紹介状がなければ受け付けてもらえない病院です。

 

私たちのブヒが普段お世話になっているのは、この「小規模」と「中規模」にあたる病院ですが、この規模の病院の数はかなり多く、一体何を基準に選ぶのが正解なのが悩むところ。そこでついグループ展開している大きめの病院や知名度の高い病院を選びがちですが、大きいから・有名だから安心、というわけではありません。例えばこういった病院には複数の獣医師がおり、先生によって診断が異なることも。もちろん獣医師も人間なのでオーナーとの相性もあれば、愛ブヒとの相性だってあります。さらに先生の経験や手腕に個人差があるため、病院名でなくどの先生に診てもらうのかが重要なのです。

 

複数の獣医師がいる病院の場合、先生を指名できるケースが多いですが、その時にはどの先生の指名が多いのかをしっかり見極めてください。指名が多いということはそれだけ多くのオーナーが支持しているということです。一方、メディアなどで評判の高い先生がいる病院の場合、果たしてその先生に診てもらえるのかどうかが肝心。評判の先生は学会や取材対応などで忙しく、診察の予約が取りにくいということも少なくありません。

 

そして病院の設備ですが、もちろん新しい設備や機器が充実しているに越したことはないものの、機械に頼りすぎず、まずはしっかりと相棒の状態を確認し、丁寧に触診してくれる先生がオススメ。いきなり検査します、ではなく、触診しながら相棒の反応を見てオーナーに普段との様子の違いなどを聞き取りするなど、基本的な診察をおろそかにしない先生を探してくださいね。

 

口コミってどこまで信憑性があるの?

135pixels/shutterstock

ペットでも人間でも、病院探しの決め手になるのは知り合いの評判や口コミだったりしますよね。実際にそこに行った人の意見だから信用に値すると思いがちだけれど、果たして本当にそうなのでしょうか? というのも、人間の病院を例に挙げるとわかりやすいと思いますが、例えば家族や自分が病気になってある病院にかかり、そこで治れば「良い病院」、逆に治らなければ「ヤブ医者」などと判断しがちではないですか? これは動物病院に対しても同じこと。同じ病院でも人によって評価が真っ二つに割れることも多々あります。

 

とはいえ、やはり手っ取り早く病院を探すには口コミに頼ってしまいがち。その場合は同じ犬種であるフレブルやハナペチャ系ワンコのオーナーさんに聞くのがベター。これには、犬種によってかかりやすい病気の傾向が似ていることや、麻酔リスクの高い短頭種を診察する機会が多いなど、すでに他のフレブルを診察していることからブヒの体の特徴をよく知っている先生に出会える率が上がるため。

 

なお、実際に病院へ行った際には、

(1)診察室や待合室が衛生的であること

(2)問診をしっかりして丁寧に触診をしてくれるか

(3)検査や治療の目的や流れ、それに伴うリスクをしっかり説明してくれるか

(4)手術や精密機器による検査を除き、処置や治療をオーナーの前で行うかどうか(別の部屋で治療や処置を行う場合、誰がどのように行なっているか不明です)

(5)処方した薬の使い方だけでなく、効果や副作用などの説明があるか

(6)診断書の明細が細かく記されているか

などの点に注意してみてください。

そして、いちばん大切なことが、次の条件。

 

かかりつけ医に求める条件

 

Aleksandra Baranoff/shutterstock

「運命のドクター」とは、言い換えればかかりつけ医。どんな症状でも最初に駆け込んで診断を仰ぎ、そこから先生の判断で治療を開始したり他の専門的な獣医を紹介してもらいます。言葉が喋れないワンコだけに、この最初の判断というのが何よりも肝心。だからこそ多くのオーナーさんが、必死に愛ブヒにとってベストな先生探しに奔走するのでしょう。

 

ただ、いくら評判が良く名医であっても、かかりつけ医になってもらうには譲れない条件があるのです。それはまず、家から病院までの距離。病気の多くは突発的に症状が出ることも多く、場合によっては1分1秒を争う事態にもなり得ます。病気の状態での長時間の移動はブヒにとっても負担になるので、いくら良い病院でも通いやすい距離でなければかかりつけ医には向いていません。

 

次に、自分が連れて行ける時間に開いていること。通院が必要になった場合に自分の仕事帰りに連れて行けるなど、オーナーのライフスタイルに合う診療時間が望ましいです。さらに、病気や治療、薬、様々なリスクについて分かりやすく説明してくれること。これは医学的用語ではなく素人に分かる言葉で相棒の状態を教えてくれること以外にも、検査結果のデータや写真を提示しながらオーナーが納得いくまで解説してくれるのが理想。セカンドオピニオンを求めたいと希望した場合にも、快く資料(カルテや検査結果など)を用意してくれるのも大切なポイントです。

 

運命のドクター探しには、実際に行ってみないとわからないことが多々あります。他の人が薦めても自分と愛ブヒには合わなかったりすることも多いので、日頃から情報収集をしつつ、爪切りや肛門腺絞りなど簡単なケアで様々な病院を訪れて直にリサーチする方法もおすすめ。いざという時に大切な相棒の命を預けられる先生に出会うために、相棒が元気なうちから調べておいてくださいね。

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

愛ブヒとの相性次第?本当にいい獣医さんの見つけ方

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