2019年4月12日6,648 View

GWはじつは危険!フレブルの「熱中症」は気温何度を超えたら要注意?

4月に入ってから、寒暖差が激しいものの、暖かい日は汗ばむような気温の日も増えてきました。気象庁によると今年は例年より平均気温が高く、向こう3ヶ月の季節予報を見ても4月は全国的に平均気温が高め。5月になってようやく例年通りの気温になるとの予報がなされています。通常であれば暖かな季節の到来は嬉しいけれど、ことフレンチブルドッグを相棒にしている私たちにとって、いち早く気温が上がるのは手放しでは喜べませんよね。その理由は、フレブルの熱中症リスクが高まるから。そこで今回は、一体いつから熱中症対策を始めればいいのかをテーマにお送りします。

Patryk Kosmider/shutterstock

熱中症対策にお休みナシ

熱中症と聞いて思い起こす季節は夏ですが、実はワンコにとって熱中症は夏だけのものではありません。室内の暖房や水分摂取不足が原因となって冬場に熱中症になるコもおり、暑くない時期の熱中症は舌を出して激しく息をするパンティングなどの症状が出ていてもオーナーが気づきにくいという難点があります。そして春は、実はワンコが最も熱中症になりやすいシーズン。

 

ペット保険を扱う会社のデータによれば、春先(特にゴールデンウィーク頃)に熱中症で病院にかかるペットの数がぐんと増えるそう。そもそも春先というのは、私たちの皮膚感覚ではまだ少し肌寒かったり、夜になると急に冷え込んで毛布が恋しく感じることも多いもの。だからこそ「まだ熱中症は大丈夫」と過信してしまい、愛ブヒに対して危機感を持ちづらいのです。

 

また、フレブルたちワンコにとっても春先はまだ体が暑さに慣れておらず、冬の時期に蓄えたアンダーコート(下毛)が抜けきっていないため、いわばウールのコートを1枚余分に着ている状態。その上この時期はまだお洋服を着ているブヒも多いため、そんな状態で運動していれば少し気温が高くなると一気に体温が上昇しますよね。そのためお散歩やドッグランで走り回った後に突然熱中症の症状に陥り、異変を感じて慌てて病院へ駆け込むケースが多いのです。

 

気温20度を超えたあたりから要注意

Nick Chase 68/shutterstock

暖房を入れている時期、お部屋の温度設定は何度にしていますか? フレンチブルドッグと暮らしている人はブヒにとって暑すぎない17〜18度を目安にしている人も多いと思いますが、寒がりさんなら20度位が快適だと感じるかもしれません。この20度という温度、地域にもよるけれどだいたい4月の平均気温と同じ。つまり、人間にとってはとっても心地よくポカポカと感じる良い気温だけれど、ヒトと比べて体温が高いワンコにとって、20度ならば少し暑く感じることも。そしてこの20度を目安にワンコの熱中症リスクが上がるのです。

 

そのため気温が上がってきたなと感じたらまずは温度計で気温を確認し、20度を超えているようであれば日陰を選んで歩いたり、水分を多めに摂らせるなどの工夫が必要。まだクールスヌードなどの本格的な熱中症対策グッズを使うには早くても、飼い主である私たちが熱中症に対して「もしかしたら危ないぞ」という警戒心を持つことが大切です。

 

ちなみに温度計ですが、室内であれ屋外であれ、設置する場所はブヒの体高に合わせた場所に設置してくださいね。特に夏場などは地面に近いほど気温が高くなるため、人間の目線に合わせて設置した温度計が示す数値と実際にブヒが体感する温度がかなり異なる、なんてことも多々あります。

 

春先の熱中症ケア、具体的にどうするか。

Zbigniew Guzowski/shutterstock

保冷剤を仕込んだスヌードをつけるにはまだ早いけれど熱中症のリスクは高い。じゃあ一体今の時期はどんな熱中症対策をすればいいのかしらと迷うかもしれません。そこでまず、最も手軽にできるのがお散歩時や外出時にお洋服を脱がせること。ダウンからニットまでをクールに着こなしてワンコ界のファッショニスタと呼ばれるフレブルですが、これからの季節は自前の毛皮で十分素敵。特にお散歩時やレジャー時は興奮して体温が急上昇することも多く、たとえ薄手のものであれ1枚余分に着ていると熱がこもりやすくなってしまいます。

 

次に、こまめな水分補給と湿度管理。気温は高くなくても湿度が高い日は熱中症になりやすいので、これから気温が上がっていく季節には雨上がりの直後のお散歩にも要注意。また、ドッグランなどに遊ばせる際には、様子(パンティングしていないかなど)を見ながら適度に休憩させつつ、休憩中には首や頭部、前後の足の付け根などを冷たいタオルでクールダウンさせてあげましょう。私たちにとっては最高にお出かけ日和な快適気温であっても、ブヒにとっては少し暑いかもしれないなということを常に意識し、念の為保冷剤を少し持っておく、水を多めに持ち歩くなどの対策をお忘れなく。この時期の熱中症対策の一番の鍵は、「飼い主である私たちが油断をしない。」ということに尽きるのです。

 

フレンチブルドッグが集まるイベントなどを見ていても、ブヒオーナーの皆さんは本当に熱中症に敏感で万全の対策を取っているなと感じます。ブヒ用カートには真冬以外は扇風機を搭載していたり、お出かけ時にはたくさんの保冷剤を持ち歩いているなど、「ああ、皆さん本当にフレブルのことをよく理解して育てているのだな」と感心することしきり。ただ、その一方では未だ熱中症で命を落としたり危険な状態に陥るコがいるのも事実。大切な相棒に辛い思いをさせないように、今年もどうぞ「早め早め」の熱中症対策をお願いします。

 

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