シニアになる前に考え知っておくべき、フレブルのイロハ [特集:ミドルシニアLIFE]
相棒がミドルシニア期を迎えた頃からオーナーである私たちが痛感し始めるのが、愛ブヒの加齢スピードについて。我らがフレブルはパピーの頃からなんだかんだと病院のお世話になる回数も多く、皮膚トラブルから呼吸器系の疾患まで、彼らはどちらかと言えば(いや、かなり?)病気にかかりやすい犬種。それゆえに愛ブヒの健康には人一倍気を使い、日頃のケアやヘルスサポートに余念が無いオーナーさんが大半ですが、ミドルシニア期に入ったら愛ブヒの親として、さらに相棒としてしっかり考えておくべきことがあります。何を考えておくかって、それはもちろん愛ブヒのこと。これから年齢を重ねるにつれてさらに体のケアを要し、病気になるリスクが高まるシニア期に向け、ミドルシニア期にどれだけ準備をしておくかはとても大切なこと。では、その準備とはどういったことなのでしょうか。
今のペット保険で本当に安心かどうか。

Xiao Zhou/shutterstock
私たち人間もミドルシニア期になれば今まで加入していた保険では物足りなかったりカバーしきれない部分が出てきたりするもので、ライフスタイルや健康状態の変化に合わせて健康保険を見直しますよね。
そしてそれはフレンチブルドッグも同じこと。
フレンチブルドッグは動物病院のお世話になる回数が多いせいか、多くのブヒオーナーはペット保険に加入しています。
そして現在ではペットを家族の一員として迎える家庭が増えたことからペット保険そのものの数や加入率も上昇しており、大手の保険会社からペットに特化した保険会社までその企業規模も様々。
実は日本では2003年にペットの飼育頭数と15歳未満の子供の数が逆転してペットの数の方が増えており、ペット関連の出資の2大項目が食費と医療費になるという統計が出ています。
この2大出資項目の中でも、とりわけ私たちが気になるのが医療費。
人間の医療とは異なり健康保険制度がないペットの医療費は全額自己負担になることから、もしペット保険に加入していないければ治療に要する費用の100%を実費で負担する必要があります。
その一方で動物医療の技術の進歩は目覚ましく、高度化する医療によって治る病気が増えたと同時に、かかる医療費も数十万から数百万と高額に。そこでミドルシニア期に考えたい第一の事柄が、ずばりペット保険の見直し。
昨今では複数の保険会社から自分に合った保険を比較検討できるサービスの中にペット保険が加わっていたりと、ペット保険分野でも保険の見直しが比較的簡単に行えるようになっています。
もちろんブヒの年齢や健康状態によって加入の可否はあるものの、これから迎えるシニア期に備え、より万全の体制を整えるために保険の加入や見直しは重大事項。
もちろん保険に頼らず愛ブヒのもしものために貯金をするという方法もあるけれど、高額になりがちな医療費に対して備えておくのなら、まずは保険加入や契約中の保険の見直しを検討するのが得策です。
介護をする必要が生じる可能性に、備える。

welina thepphaboot/shutterstock
ペットオーナーにとってはありがたいことに、年々ペットの平均寿命は長寿化傾向にあります。
ひと昔前は短命だとまで言われていたフレンチブルドッグに関してもその傾向は顕著で、今では貫禄十分のご長寿ブヒだって珍しくありませんよね。
それ自体はとても喜ばしいことだけれど、その反面増えているのがペットの介護問題。
人間も高齢化に伴い介護需要が急増しているけれど、年齢を重ねるにつれ身体のあちこちに不具合が現れるのはブヒも同様。
フレブルは特にヘルニアなどの関節系疾患が顕著な犬種だけに、もしかしたら将来的に人間で言うところの車椅子的な装具が必要になる可能性も出てきます。
そんな場合に、相棒にとって快適で必要な装具を正しく選べるかどうかは相棒ブヒのQOLを左右する死活問題。
現在ではペットのための介護グッズや歩行をサポートするアイデア商品、四肢が麻痺したり一部が動かせなくなった場合の医療用装具まで多種多様の用品が揃っているので、万が一の場合に備え、今からそういったアイテムについて調べ、知識を得ておくことはとても有効。
もちろん、生涯そういったグッズのお世話になることなく天寿を全うできるのが理想だけれど、人間でも老齢になれば杖が必要となるように、愛ブヒもいつの日か杖的な何かを必要とする日が来るかもしれません。
その時に慌てないように、今からどういったものがあり、その選び方や使い方、価格などを知っておけば、いざという時に的確なチョイスができるはず。
できれば想像したくないことも含め、将来的なブヒの快適性を担保するためにも、オーナーの責任としてペットの介護用品やそれらの特性を調べ知っておくことは決して無駄にはなりませんよ。
どこまで治療をするか問題。

rambo80/shutterstock
愛する家族の一員であるフレンチブルドッグ。
もし彼らの身に何か起きた時には、きっと自分ができる限りの事をしてあげたいとオーナーならば願うでしょう。
ただ、病気の種類や年齢によっては色々と葛藤することも出てくるかと思います。
例えば高齢で発症したガンなどの場合、ブヒが持つ体力と手術で受けるダメージを比較したならばどちらがよりブヒにとってリスクが低いか、また、仮に脳腫瘍などの病気にかかった場合、手術費用が100万円を超えることもザラ。
そんな時にどこまで医療費としての出費を覚悟できるのかなど、少々シビアな問題も含むものの、いずれは家族間で話し合い、オーナーとして決めておくべき事柄が「何かあった際にどこまでの治療を行うのか」について。
病気になった場合にどこまでのレベルの治療をするのか、逆にどの程度までの治療であればしてあげられるのかという上限を決めておくのは、フレブルの命を預かる者にとっては避けて通れない問題なのです。
この問題については家庭によって考え方も経済状況も異なるため、正解はありません。
それゆえに各家族間で話し合い、家族の共通認識として万が一の時に納得できる答えを用意しておく必要があるのです。
“できるだけのことをしてあげたい”と言う気持ちの「できるだけ」は一体どこまでなのか。
言葉にするとなんだかとても鋭利な感じがするけれど、フレブルにとってのアナタは自身の命を預けた存在。
だからこそ、今一度家族間で今後起こり得る様々なシーンについて話し合い、ベストだと信じられる答えを見つけておく必要があるのです。
おわりに

arissa Chilanti/shutterstock
ミドルシニア期を迎えたフレンチブルドッグにとって、こらからやってくるシニア期は遠い未来の話ではありません。
それはもちろん、我々オーナーにとっても同様。
ミドルシニア期と言うのは、いずれ必ず訪れるシニア期に向けて様々な準備をする期間でもあり、その準備の一環として、できれば考えたくない問題や想像したくない事態までをも視野に入れる必要が出てきます。
でも、無知なまま「もしもの場合」に遭遇するより、事前に知識や考えがあればそれだけ対処法も増えるはず。いざという時にしっかり愛ブヒをサポートするためにも、ミドルシニアに差し掛かった今こそ様々な将来的問題に目を向けてみませんか。
もちろん、今回挙げた事柄はその都度アップデートできるもの。だからこそ常にその時のベストを知り、私たちのライフステージに応じてより良く更新していけば良いのです。
文/横田愛子
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