【取材】セカンドオピニオンで犬生が一変!脊柱後湾症と闘う15歳半 #14ちょび
10歳を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench Bulldog Life。その元気の秘訣をオーナーさんに伺うのが、特集『レジェンドブヒの肖像』です。
今回は、脊柱後湾症と闘う15歳半のチョビくんをご紹介。ちょっと変わった生活スタイルなのですが、それこそがご長寿の秘訣だったようです。
目次
ちょびくんプロフィール
年齢&性別
15歳の男の子
体重
9.4kg
大好きなこと
パパの脚のあいだに入ってプロレス技(ヘッドロック!)をかけられること
既往歴
8歳のとき、後ろ足の右股関節および左膝蓋骨の形成不全と診断される。
同時期に、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、膀胱炎と言われ、対処的な治療を続ける。
その後、セカンドオピニオンで訪れた病院で脊柱後湾症であることが判明。
さらに、膀胱炎ではなく、脊柱後湾症による椎間板ヘルニアが膀胱の神経を圧迫しているため、自力での排尿が困難な状態だと診断される。
現在は2週間に1回の通院を継続中。
ちょびくんと出会ったきっかけは親子ゲンカ!?
取材当日、東京の天気は大荒れ。
交通網が麻痺する中、どうにか待ち合わせ場所のカフェへたどり着くと、先に到着していたちょびくんが穏やかな表情で迎えてくれました。
ちょびくん、移動は御手の物! それもそのはず…
「仕事の都合で、私が豊島区、夫が川崎市、母が清瀬市と、家族がバラバラに暮らしているので、この子の生活スタイルはとても変則的なんです。
平日は母とのんびり暮らして、週末は夫と私と一緒。
さらに、2週間に1回は神奈川県伊勢原市の病院へも通い、長期休暇となれば主人の故郷である兵庫県・姫路市へ行っているので、とにかく移動が多いんですよ」
そう教えてくれたのはママの西尾明子さん。
実は、ちょびくんを飼いはじめたきっかけは、明子さんとお母様のケンカだったそう!
「しばらく口もきかなくなるほどの大ゲンカだったんですけど、仲直りするために2人で食事へ出かけることにしたんです。
そしたら、たまたま同じ建物の中にペットショップがあって、軽い気持ちで覗いたら……。
ちょびの笑顔に母も私も、いちころでした(笑)。
先代の柴犬を17歳で亡くしてから15年間、ワンコのいない暮らしだったので、母とよく相談してちょびを家族に迎えることにしました」(明子さん)
当初は、1歳を迎えるまではお母様が面倒を見て、1歳をすぎたら明子さんがちょびくんと一緒に暮らす予定でした。
しかし明子さんが早朝から夜遅くまで仕事で留守にすることが多かったため、現在の“平日は実家、休日は明子さんと一緒”という生活スタイルになったそうです。
8歳のとき、突然「形成不全」と宣告される

3歳の頃。ボール遊びが大好きでした。
パパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃんからたっぷりの愛情を受け、すくすくと育ったちょびくん。
ボール遊びとお散歩が大好きだった8歳のとき、突然、後ろ足に異変が起きます。
「それまでとても元気だったんです。
予防接種くらいしかお医者さんのお世話になることがなかったのが、突然足を引きずるようになって……。
すぐに病院へ連れて行ってレントゲンを撮ってもらったところ、ちょびは生まれつき後ろ足の形成不全だと言われました。
先生から『なるべく歩かせないようにしたほうがいい』と言われて、指示に従っていたら、筋肉量が落ちてしまって、ついに動けなくなってしまったんです。
他にもアレルギーや膀胱炎など、いろいろ診断されたんですけど、毎回同じようなことしか仰らないし、腑に落ちないことが多くて…。
でも、私たちも知識がなかったし、とても親切にしてくださるので、その先生の言うことを信じるしかありませんでした」(明子さん)
そんな中、インスタグラムで知り合った友達に紹介してもらったカリスマセラピストSHINTARO氏のドッグマッサージを受けることに。
そこでSHINTARO氏から『ちょびちゃんはその獣医さんが言っているような症状じゃないような気がする』と言われます。
明子さんとご主人の秀平さんは、このことでセカンドオピニオンを受けることを決めました。
セカンドオピニオンであらゆる謎が解明!
その後、神奈川県伊勢原市にある『さがみ中央動物医療センター』を受診。
SHINTARO氏の叔父にあたる竹内和義院長に診てもらった結果、脊柱後湾症であることが明らかになります。
さらに、
・脊柱後湾症のせいで肺が小さくなっているためハァハァと息をしていること。
・脊柱後湾症による椎間板ヘルニアで排泄がうまくできないこと。
・排泄がうまくできないため、体がかなりむくんでいること
というように、次々と新たな事実が判明。
脊柱後湾症に気付いてもらったおかげで、点と点を線で繋ぐように不調の謎が解けたのです。
「乱暴な言い方になってしまいますが、以前の先生は“親切な藪医者”だったんです。
ずっと、目の調子が悪いのは『アレルギーのせい』と言われてきたけど、竹内先生からは『ドライアイ』と診断されて、処方された目薬を使ったらどんどん良くなったり……。
何よりもショックだったことが、親切な藪医者先生を信じて運動させなかったことで、筋力が落ち、脊柱後湾症の症状が進んでしまった可能性が高いこと。
悔やんでも悔やみきれないです」(明子さん)
当時を振り返りながら、他のワンコやオーナーさんには同じ思いをして欲しくないと語る明子さん。
いまの獣医師の診断に少しでも疑問を感じたら、セカンドオピニオンを受けて欲しいそうです。
2週間に1度のマッサージ&ハイドロセラピーで筋力アップ

ハイドロセラピーをしているちょびくん。
こうして、竹内先生のもとでさまざまな疾患の治療を開始。
ずっと悩み続けたアレルギーも検査で原因物質が判明し、現在は安定した状態を保っていると言います。
「一般的なフードにはちょびが食べられないものが結構入っていることがわかりました。
現在の食事は、厳選したドライフードに、茹でたブロッコリー、ドライ納豆、糸寒天、かえり煮干しを混ぜたものを与えています。
さらに、夜は赤身肉や白身魚を、それらを茹でたスープといっしょにトッピング。
朝はヨーグルトをプラスしていますね」(明子さん)
食事以外にも、アンチノールやビオフェルミンなどのサプリメントを使って、体調を管理しているそう。
おやつは、イワシのジャーキー、ホースラング(馬の肺を乾燥させたもの)、ドライアップル2種(厚切りと薄切り)がマスト!
これらもちょびくんの健康に基づいたセレクトになっています。
「今はSHINTARO先生のお弟子さんのNORIKO先生にマッサージとハイドロセラピーをお願いしていて、『運動後は低カロリー高タンパクなものを摂ったほうがいい』とアドバイスをもらったんです。
それで、アレルギー食材を避けつつ、いろいろなおやつを試して、ちょびの食いつきがよかったものを常備しています」(明子さん)
ハイドロセラピーとは、水の力を利用して行う療法のこと。
ちょびくんの場合は、先生の家の浴槽や、屋外にある大きなビニールプールに先生と一緒に入り、後ろ足の筋肉や体幹を鍛えたりする目的で、水中での運動&マッサージなどを受けているそう。
2週間に1回行っているそうですが、おかげで後ろ足の筋力や体幹も少しずつ戻ってきているのだとか。
インスタグラムを通じて知り合った方々に支えられている

3歳のころ。 撮影/内村コースケ
西尾さんご夫妻は、SHINTARO氏以外にも、インスタグラムをきっかけにさまざまな人と出会うことができたようです。
「インスタのちょびの写真を見て、刺しゅう作品を作ってくれた方がいたんです。
本当にそっくりですごく感動して。それでいろいろお話してみたら、偶然にも姫路の家の近くに住んでいる方だったんですよ」(ご主人・秀平さん)
他にも、愛用していた服の写真をインスタにアップしたところ、製作者からダイレクトメッセージが届き、おむつをしているちょびくんのための服を特注で作ってもらえることになったり。
はたまた、フォロワーからつなぎ状のおむつカバーを薦められて試してみたところ、ずっと悩んでいた就寝中の尿漏れが解決したり。
「みなさん、フレンチブルドッグを飼っている人や好きな人たちなので、知識や情報が豊富なんです。
私一人だったら頭を抱えてしまいそうな悩みも、インスタグラム上で打ち明けると誰かが何かしらの解決策やヒントをくれる。
いつも、みなさんに助けられています」(明子さん)
すぐ近くにフレブルオーナーやフレブルファンの知人がいなくても、SNSの中に悩みや意見を共有できる仲間がたくさんいる! と思うと、心強いものですね。
のんびりとワクワクのバランスがご長寿の秘訣!
土曜日になると、朝早くから玄関に座ってパパとママが迎えに来るのを待っていたちょびくん。
足が動かなくなってから出迎えも散歩もできなくなってしまいましたが、今でもバギーや車で外出できる週末を楽しみにしているそう。
「清瀬の家のまわりは、いまでは舗装された道や建物ばかりですが、昔は武蔵野の面影を残した林が残る、とても自然豊かな環境でした。
そんな場所を散歩していたので、今でも緑が多いところをバギーに乗せて歩くと、キョロキョロ、クンクンして、とても楽しそうにしています」(明子さん)
「むかしから、ちょびは姫路の家のまわりにある山や畦道が大好きなんですよ」(秀平さん)
少し特殊なライフスタイルかもしれませんが、いろんな場所で暮らすことが、ちょびくんにとっては当たり前。
今回、西尾さんご夫妻にお話を聞いて、ちょびくんがご長寿さんになれた背景には、
(1)当たり前の日常を崩さなかったこと
(2)平日の『のんびり』と休日の『わくわく』のバランスがちょびくんにぴったりだったこと
(3)どこにいてもみんなが愛情たっぷりに接していたこと
この3つがあるのではないかと感じました。
しかし、ちょびくんも15歳半。
寂しさから甘えることが増えてきたため、明子さんが定年を迎える来年3月には、ちょびくんと一緒に姫路へ移住することを考えているそう。
高齢のちょびくんを思う存分甘えさせてあげたい。
最期を大好きな場所で迎えさせてあげたい。
そんな西尾さんご夫妻の想いを感じることができたインタビューでした。
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