【取材】病気らしい病気もなく13歳半に!元気の秘訣は「ママもストレスを溜めない」こと#16ぱお
10歳を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench Bulldog Life。その元気の秘訣をオーナーさんに伺うのが、特集『レジェンドブヒの肖像』です。
今回登場するのは、ダンディだけどマイペースなぱおくんです。13歳というフェアリー期真っ只中ながら、大病もなく元気いっぱいなんだとか!
ぱおくんプロフィール
年齢&性別
13歳の男の子
体重
10kg
大好きなこと
食べること&音の鳴るボールで遊ぶこと
既往歴
生後間も無くハウスダストと小麦のアレルギーが発覚。
2014年4月〜11月のあいだ、下痢が止まらず蛋白漏出性腸症が疑われるが、投薬と治療食であっという間に下痢の症状が改善。
2018年、耳血腫と診断される。獣医から「切らなければいけない」と言われたが、別の病院で猫用インターフェロン薬を2回投与したところ、症状が改善。
現在は、時々、膿皮症の症状が出る程度で健康問題は特に問題なし!
2年ほど前からアレルギーの痒みを抑えるアポキル錠を服用している。
ママがフレブルの沼にハマる
今回のレジェンドさんは、在日米軍横田基地の近くに住むぱおくん。
散歩しているだけで多くの人から話しかけられるフレンドリーな街で、たくさんの人に可愛がられて育ちました。
しかも、これまで病気らしい病気もなく、今も若い頃と変わらず元気いっぱい。
ぱおくん自身もまだ若いつもりのようで、散歩中、お姉さん見つけるとスイッチが入ったように早足になって追いかけてしまうそうです。
「高齢だなぁと感じることといえば、顔回りに白髪が増えて美白に近づいていることくらい。でも、その姿がこれまた愛おしいんです」。
そう語るのは、オーナーの中村文子さん。
ロマンスグレーのイケメンぱおくんには、中村さんでなくてもメロメロになります!
「私は15年くらい前にフレブルの魅力に取り憑かれ、絶対にフレンチブルを飼うと決めたんです。それで出会ったのが、ぱおくんなんです」。
ぱおくんにくびったけの中村さんですが、それでも遠くに他のフレブルを見つけるとぱおくんと一緒に駆け寄って行ってしまうそう。
それほど、フレブルの沼にドハマり中。
「相手のオーナーさんも受け入れてくれるので、お互いに『かわいいですね』とニコニコしちゃいますね」。
この気持ち、フレブルオーナーだったらみなさん「うんうん」と頷いてしまうのではないでしょうか。
実は、兄弟揃ってレジェンドさん
ぱおくんを家族に迎えてから、以前にも増してフレブルに夢中になってしまった中村さん。
オフ会やバーベキュー大会などに参加して、他のフレブルオーナーさんと積極的に交流するようになると、ぱおくんにお友だちが増え、さまざまな情報交換ができるように。
ぱおくんが耳血腫になったときには、他のオーナーさんから「インターフェロンを数回注入したら治った」という情報を教えてもらったおかげで、手術せずに済んだそうです。
さらに、ある日、フレンチブルドッグのコミュニティサイトを閲覧していると、偶然にも兄弟のアムロくんを発見!
しかも、宮崎県生まれの兄弟であるにも関わらず、現在は車で1時間弱の距離に住んでいたというから驚きです。
それ以来、兄弟としての交流を続けており、昨年の10月には揃って13歳を迎えることができたそう。
また、アムロくん以外にも、以前『FRENCH BULLDOG LIFE』でも取材したことのある田町のソファ屋さんの看板犬、ルボちゃんとも仲良しだそうです。
13歳を過ぎても相変わらず食欲旺盛!
ぱおくんは小麦にアレルギーがあるため、フードもおやつもグルテンフリーに限定されていますが、それ以外の制限は一切なし。
市販のフードでも好き嫌いせずに食べてくれるので、食事の面で苦労したことはないと中村さんは言います。
「どんなときも食欲だけは旺盛で、半年以上下痢が続いたときもごはんを全部平らげるんですよ(笑)。
13歳を過ぎて、多少食事に時間がかかるようになりましたが、食欲は衰えを知りません」。
シニア期になると食が細くなったり食べられないものが増えたりする子も。
しかしぱおくんは、朝晩の食事に加え、りんごにヨーグルトをかけたものを毎朝ぺろりと食べているそう。
さらにおやつも大好きで、ジャーキーとふかしたサツマイモが大好物なんだとか。
そんな食いしん坊なのに、盗み食いなどのいたずらをすることもなく、与えられたものを残さず食べる派というから実にお利口さんです。
ストレスのない穏やかな日々をキープする
そんなぱおくんの1日は、朝食後に中村さんと息子さんを仕事に送り出すことから始まるそう。
「1日10時間くらい留守にしてしまうことがあるので心苦しく思うこともあるのですが、本人は気にしていない様子で……。
ただ、若いときはお見送りをしてくれたのに、最近はお布団に入ったまま出てこないんですよ(笑)」。
日中は大好きなボール遊びをしたりお昼寝をしたり、好きなことをして過ごしているぱおくん。
小さい頃からお留守番が当たり前のせいか、昼間は自分の時間、夕方以降は家族と一緒の時間と分けているところあるようです。
「最近は、私が帰っても『あれ?居たの?』みたいな顔をしているんです」と中村さん。
でも、その後はずっとべったりだそうで、中村さんがトイレやお風呂に入るとドアの前で出待ちするほどなんだそう。
やっぱりママがいなくて寂しいのかな? と思うところもありますが、中村さんはあえて、小さい頃から慣れ親しんだ環境や生活スタイルを変えないよう心がけていると言います。
その理由は、無理をさせずにぱおくんのペースで穏やかに過ごさせるというケアプランを立てているから。
「13年間、引っ越しもせずに同じペースで暮らしてきたので、ここで何かを変えてストレスをかけたくないんです。できれば、このまま穏やかに過ごさせてやりたい」。
現在はぱおくんの負担を考え、長時間の移動や慣れない場所へのお出かけはできるだけ避けているそう。
また、お昼寝しているところを無理に起こして散歩を連れ出したり、大きな声を出して驚かせたりしないように心掛けていると言います。
また、ぱおくんにストレスをかけないだけでなく、中村さん自身もストレスを溜めないように気をつけているのだとか。
「ぱおは、人間のストレスにも敏感なところがあって、私が辛そうにしているといち早く察してしまうんです。
だから、辛いときも表情に出さないようにしていますが、そんなふうに演じるより、そもそも私がストレスを溜めないことが大切なのかなって」。
歳を取るほど穏やかな生活を心地よく感じるのは、人間も犬も、きっと一緒。
レジェンドを目指すなら、特別なことをするのではなく、いつも通りの暮らしを守ることが大切なのかもしれません。
取材・文/栗原羽衣子
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