2020年4月27日39,943 View

やればやるほど関係悪化…!?「犬に嫌われる行動」18選【愛ブヒの本音を知ろう】

愛ブヒを本当の意味で幸せにするには、オーナーが犬にとって頼れるリーダーになることが何より大切です。
そこで、国際的なドッグトレーナーのライセンスを取得している大久保羽純さんに、“愛ブヒから信頼されるリーダーになる方法”を学ぶのが、この特集。

今回は、“愛ブヒから嫌われてしまう”オーナーさんの行動について教えていただきました。

ついやってしまいがちな、あんなことこんなことが、じつは犬からの信頼をなくすことに。犬が内心嫌がっていることを知り、相思相愛の関係を築きましょう!

フレンチブルドッグ,しつけ

愛ブヒにもっと好かれたいオーナーさん必見!

フレンチブルドッグ

Welshea/shutterstock

 

せっかくフレンチブルドッグと暮らすなら、愛ブヒから少しでも好かれたいですよね。

 

とはいえ、私たち人間と種族の異なるブヒは、私たちと違った考え方をすることがたくさんあります。

 

私たちが良かれと思ってやることも、愛ブヒからは「嫌だな」、「迷惑だな」と思われる可能性があるのです。

 

今回は、愛ブヒに好かれるために、ブヒたちが嫌だなと感じる行動を学んでいきましょう! 

 

ブヒの空気を読めるオーナーさんになれば、ますます、愛ブヒからのラブラブな視線を向けてもらえるようになりますよ。

 

愛ブヒに嫌われる行動の原則とは

フレンチブルドッグ

Claudia K/shutterstock

 

愛ブヒに嫌われる具体的な行動を紹介する前に、嫌われやすいキャラクターを知っておきましょう。

 

愛ブヒに嫌われやすい人、それは、「信頼できない人」です。

 

信頼できない人? ちょっとわかりづらいですよね。

 

要は、ブヒを不安にさせたり、ブヒが危険だと感じることをする人です。

 

ブヒが嫌なことをやっちゃう人… とでも言いましょうか。

 

人間側が無意識か、悪気があるのかは関係ありません。

 

例えば、愛ブヒがご飯を食べている所に、手を出す人は嫌われがちです。

 

人間は「食べ物がお皿からこぼれたから、お皿に戻そうとしたの」と思うかも知れませんが、愛ブヒには伝わりません。

 

お金を盗む人と同じで、ご飯を盗みそうな人間が横にいることで、愛ブヒが不安を感じるだけです。

 

愛ブヒが寝ている時に、急に触る人も嫌われがち。

 

人間は「寝ていて寒そうだったから、毛布を掛けてあげたの」と思っても、ブヒからしたら「寝ていたら襲われた!」と感じて、危険人物に認定です。

 

このように、ちょっとしたココロのすれ違いで、だんだんと「信頼できない人」に格下げされてしまう可能性があるのです。

 

知っておこう! 「日常で嫌われる」オーナーの行動

では早速、ブヒたちが嫌うオーナーさんの行動を紹介していきましょう。まずは、日常でやってしまいがちなこと。

 

・ブヒ側が望んでいないときに、急になでる、抱きかかえる

フレンチブルドッグ

Galina Kovalenko/shutterstock

 

愛ブヒにも、放っておいて欲しいタイミングや、触られたくない部分があります。オーナーさんの自己中な行動はNG! 

 

・食べ物を目の前にしての「マテ」が長い 

フレンチブルドッグ

MPH Photos/shutterstock

 

あなただって、目の前に1億円を積まれて、1時間も待たされたら地獄じゃないですか? 

 

「盗まれたらどうしよう」、「本当にもらえるのかな…」など、極度の緊張状態になります。

 

マツしかないので待つでしょうけれど、少なくとも相手は嫌われるでしょう。

 

犬の1分間は、人の10分間ほどの長さ。ご飯を目の前にして「マテ」をさせるにしても、数秒にしましょう。

 

・オモチャ遊びで毎回オーナーさんが勝つ 

フレンチブルドッグ

Miss ProNina/shutterstock

 

遊びのポイントは、互角であること。

 

一方的に負かされ続けたら、遊びじゃなくてイジメです。

 

例えば、引っ張りっこは、6~7割の確立で愛ブヒを勝たせるようにしましょう。

 

・ちょっかいを出す。からかう。

食べ物や、手や、オモチャを使って愛ブヒをからかうのはNG。

 

「愛ブヒ“と”遊んでいるのか」それとも、「愛ブヒ“で”遊んでいるのか」は大きな違いがあります。

 

・暇にさせる。

ブヒたちは、日々発見と学習をして成長をしていきます。

 

学ぶことは楽しみの一つなのです。

 

だからこそ、才能あふれるブヒたちを暇にさせておくこと自体、嫌われる行動なのです。

 

・身体に合わない物を強要する。

フレンチブルドッグ

OlgaOvcharenko/shutterstock

 

オモチャ、服、食べ物、ハーネスなど、せっかく買ってきたものだったとしても、愛ブヒが嫌がったり、身体に合わないなら、無理強いをせずに諦めましょう。

 

・具合が悪いのに放っておく。

ブヒたちは身体の不調があっても、静かに耐える傾向があります。

 

下痢や皮膚のかゆみなど、そこまで緊急じゃないかもと勝手に判断して、愛ブヒの苦痛を放置するのはNG。

 

まずは動物病院に連絡しましょう。

 

知っておこう! 「お散歩で嫌われる」オーナーの行動

次に、お散歩やお外でありがちな、嫌われるオーナーさんの行動を見ていきましょう。

 

・お散歩内容がつまらない

フレンチブルドッグ

NASTIA KHITIAEVA/shutterstock

 

お散歩は、オーナーさんがコーディネートする、愛ブヒとのデート。

 

愛ブヒが道端の匂いを嗅いでいるのに中断させられたり、カフェやオーナーさんの集まりで長時間ずっと同じ場所に居させられたり、ブヒにとって気持ちのいい場所(草が多いとか、静かとか、仲良しな友達がいるとか)に行かなかったり……。

 

そんな行動をすれば、「つまらないデートをする人ね」と愛ブヒからの評価は下がることでしょう。

 

・一緒に楽しまない。一緒にハァハァしない。

お散歩はデートですから、オーナーさんも一緒に楽しむことが大切です。

 

退屈そうにスマホ片手に…なんて事の無いように、一緒に四季を感じて、時にはかけっこをして、愛ブヒと一緒にハァハァしましょう。

 

・そもそも散歩に行かない。散歩が少ない。

フレンチブルドッグ

bozsja/shutterstock

 

お散歩は愛ブヒの運動だけでなく、大切な気分転換の時間。

 

時間に限りがある方は、ペットシッターも活用しましょう。

 

オーナーさんが忙しいことと、愛ブヒの当然の権利に、関係はありません。

 

・嫌いな対象物の接近を許してしまう

愛ブヒにとって苦手な対象が近づいて来ることは、恐怖であったり、不快であったりと嫌なことです。

 

例えば、他の犬、なでようとする人、ダッシュする子供、バイクなど……あなたの愛ブヒが苦手なことをしっかりと把握し、その対象から距離を取れるのは、リードを持っているオーナーさんだけ。

 

愛ブヒに嫌われないように、苦手な対象からはあらかじめ距離を取りましょう。

 

・好きでもないドッグランに入れる

フレンチブルドッグ

Alis Leonte/shutterstock

 

そもそも犬が苦手なのにドッグランに入れたり、相性の悪い犬がいるのを知っていながらドッグランに入るのはNG。

 

愛ブヒとの気持ちの良い時間を守ることで、愛ブヒから嫌われないようにしましょう。

 

知っておこう!「コミュニケーションで嫌われる」オーナーの行動

最後に、愛ブヒとのコミュニケーションをとる中で、嫌われるオーナーさんの行動を見ていきましょう。

 

・愛ブヒが「嫌だ」と言っているのに、無視してそのままやってしまう

例えば、足拭き、お顔拭き、しつこくなでることなど。

 

うなったり、顔にしわを寄せるなどして「嫌だ」アピールをしているのに、その気持ちを無視してそのままやってしまうのと、愛ブヒから嫌われます。

 

・ブヒに「やっちゃダメ」ばかり言う

フレンチブルドッグ

Patryk Kosmider/shutterstock

 

愛ブヒ側は、人間のルールがわかりません。

 

やってほしい行動を教えずに、やることなすことダメと言われても、愛ブヒは何をしていいのかわからず、動けなくなってしまいます。

 

・気分によってYES・NOが変わる。一貫性なく叱る。

ルールはお互いが守ってこそ。

 

その時の気分で文句を言うオーナーさんはNGです。

 

オーナーさんの気分で振り回されたら、ブヒはオーナーさんを信頼できなくなります。

 

また、同じことをやってもママは怒らないのにパパからは怒られるといった“一貫性のなさ”もNG。ルールは家族内で統一しましょう。

 

・罰を使う。

フレンチブルドッグ

Velimir Zeland/shutterstock

 

体罰も、天罰も、ブヒからの信頼を失うだけ。

 

例えば馬は、鞭で体罰を受けたとき、鞭だけを嫌いになるわけではありません。鞭を持った人やその場所も、恐怖の対象になります。

 

罰を使うと、その場に居る人全員への不信感と、家という空間への恐怖が増します。

 

・「しつけをしないで自由にさせる」主義で、愛ブヒに何も教えない。

しつけはブヒの自由を奪うものではなく、人間社会でブヒがどう行動したらいいかを教える教育です。

 

皆さんも小学校で、数字や日本語や集団行動を教えてもらったから、社会で生きられますよね。

 

何も教えてもらえないブヒは何をしていいのかわからず、吠えたり、かじったり、犬らしい行動をするでしょう。

 

しかし、社会はすべてを受け入れてはくれませんから、迷惑がられて叱られてしまうブヒに育ってしまい、ブヒ自身が損をします。

 

教育は、ほめられる機会を増やしたり、ブヒが感情表現をするために必要な権利であり、オーナーさんの愛情なのです。

 

あ、教育だからって、罰を使うのは絶対NGですよ。

 

・犬のニーズを満たさない

ブヒも“犬”です。匂いを嗅ぐ、獲物を追いかける、噛む、振り回す、人と交流する、体力を使うなど基本的な欲求があります。

 

それを満たさずに暮らしているとブヒはイライラして、オーナーさんへの印象も悪くなるでしょう。

 

嫌われるオーナーさんの行動は、愛ブヒのキモチ次第

フレンチブルドッグ

woottigon/shutterstock

 

愛ブヒに嫌われる行動は、セクハラ行為や、パワハラ行為と似ています。

 

加害者がどう思ったかは関係なく、被害者である愛ブヒ側が「嫌だよ、恐いよ」と思ったならば、それでオーナーさんの事を嫌いになっていくでしょう。

 

オーナーさんのどんな行動が嫌いかは、それぞれの愛ブヒ次第です。

 

大切なのは、他のブヒが大丈夫だからって、愛ブヒもそれを好きと思っていると勘違いしないこと。

 

例えば、抱っこが大好きなブヒもいれば、抱っこが大嫌いなブヒもいます。

 

足ふきが大好きなブヒもいれば、足を触られたら丸一日、近寄ってこなくなるブヒもいます。

 

いつでも愛ブヒの様子を見て、「うちの子の場合は、喜んでいるかしら? 嫌がっているかしら?」を観察するようにしましょう。

 

まとめ

フレンチブルドッグ

Tienuskin/shutterstock

 

愛ブヒの知能は人間の3~5歳児程度だと言われています。

 

ほとんどのオーナーさんは、ブヒよりも年上ですよね? 

 

だからこそ、愛ブヒを私たちに合わせるよりも、私たちが愛ブヒに合わせて行動する方が現実的ではないでしょうか。

 

愛ブヒが、「この人といると楽しいし、気持ちいいし、安心するよ」と思ってくれれば、ますますラブラブになれるわけです。

 

自分の欲求も出したくなりますが(ギューッと抱きしめたい。足の裏をしっかり拭きたい、何分間もかけて歯磨きしたいなど)、まずは愛ブヒの感情を優先して、オーナーさんは自己制御をしていきましょう。

 

愛ブヒからの信頼を得るためにも、愛ブヒの“好き”と“嫌い”を、よく観察することが第一です。

 

“安心・安全・良いことをしてくれる人”のイメージを得られれば、愛ブヒに好かれること間違いなし! 

 

愛ブヒにもっと好きになってもらいたい、心を通じ合わせたいと願う優しい愛ブヒオーナーの皆さんを、心から応援しています。

 

PERRO株式会社 代表取締役 大久保羽純

PERRO株式会社 代表取締役 
SUNNY Dog Training Partner代表 大久保羽純

米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持プロドッグトレーナー

日本とニュージーランドでトレーニングを学び、現在は東京で「犬と人の心をつなぐトレーニング」を広めている。「Happy Dog Training for LOVE & PEACE」をモットーに、しつけ方教室を始め、各種ドッグイベント開催、企業のコンサルティング、行政からの講演依頼、保護活動への協力、東京都動物愛護推進員など、日々犬と人の暮らしを楽しいものにする活動を行っている。

 

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