「犬と一緒に寝るのはよくない」はウソ?ホント?そのメリット・デメリットから睡眠に関する都市伝説まで徹底解説
愛ブヒを本当の意味で幸せにするには、オーナーが犬にとって頼れるリーダーになることが何より大切です。
そこで、国際的なドッグトレーナーのライセンスを取得している大久保羽純さんに、“愛ブヒから信頼されるリーダーになる方法”を学ぶのが、この特集。
今回は、ブヒとの睡眠問題について。「犬と一緒に寝ると上下関係が崩れる」をはじめとする数々の都市伝説についてもその真相に迫ります!
目次
愛ブヒと一緒に寝る派? 別々で寝る派?

immstudio/shutterstock
みなさんは愛ブヒとどのように寝ていますか?
(1)愛ブヒは、オーナーさんの寝室以外の場所で寝る。
(2)愛ブヒは、オーナーさんと同じ寝室内のサークルで寝る。
(3)愛ブヒは、オーナーさんの寝室内の好きな場所で寝る。
(4)愛ブヒも、オーナーさんと一緒のベッドで寝る。
(5)家族全員お布団で、愛ブヒは自由な場所を選んで寝る。
これ以外の方もいるかも知れません。家族の睡眠スタイルは、お家ごとに異なることでしょう。
今回は、愛ブヒとオーナーさんの、睡眠に関わる情報をご紹介していきます。
「愛ブヒと一緒に寝ていいの?」、「それとも別々で寝るべきなの?」、そんな疑問に向き合ってみましょう。
愛ブヒと一緒に寝るメリットはたくさん

siriwat sriphojaroen/shutterstock
寝ても覚めても、愛ブヒが横にいる生活。いびきも寝顔も独り占め♡
そんな生活は、素敵だなあと思う方も多いはず。
それではまず、愛ブヒと一緒に寝ることにはどんなメリットがあるのかを確認していきましょう!
そもそも犬と一緒に過ごすことで、人間への良い影響は多く報告されています。
リラックス効果や、高血圧の改善、オキシトシンの分泌など、愛ブヒがもたらす功績を挙げ出したらキリがありません。
愛ブヒと一緒に過ごす時間そのものが、オーナーさんの健康に貢献していると言っても過言ではないのです。
このことからも、愛ブヒと一緒に過ごすメリットの延長線上で、睡眠時に一緒に過ごす時間にもメリットがあると考えられています。
最近の研究では、寝室に犬がいるオーナーの睡眠を調査したところ、犬、人ともに良好な睡眠が取れたと発表しています。※
就寝時に、別々の部屋ではなく同じ寝室で一緒に寝ることで、オーナーさんと愛ブヒが共に過ごす時間も長く確保できます。
留守の長い家族の場合、愛ブヒと少しでも一緒にいる時間を共有できることは重要なのではないでしょうか。
※出典:Are Pets in the Bedroom a Problem? Published: October 15, 2015
愛ブヒと寝るデメリットもいろいろ…

Natalie Shuttleworth/shutterstock
もちろん、愛ブヒと一緒に寝ることには、メリットだけでなく、デメリットもあるでしょう。
・ノミ、ダニ、寄生虫などの人畜共通感染症のリスク
・ベッドから、愛ブヒが落下するリスク
・愛ブヒが寝具で排泄をするリスク
→ベッドの高さによっては、降りられずに自分でトイレに行けないことや、体調不良の場合など。
・安眠妨害のリスク
→オーナーさん、愛ブヒ共に刺激に敏感なタイプだと、睡眠時に相手の動きで目が覚めてしまう。
同じベッドに寝る相手がブヒではなく、人間同士だったとしても、感染症のリスクは0ではありません。
それが、全身毛だらけで(かつ、毎日シャワーを浴びているわけではない)動物さんであれば、より一層衛生面には気をつけなければいけません。
愛ブヒ自身を衛生的に保つこと、ベッドやお布団をこまめに清掃することなど、ペットと暮らしていない家庭以上に気を配る必要があります。
また、一緒に寝ると言っても「同じ寝具で寝る」のか「同じ寝具ではなく、寝室だけともにする」のか、2つの選択肢があります。
一緒に寝る事で、寝相が悪いオーナーさんが蹴ってしまい、愛ブヒの安眠妨害をしたり、夜中にたびたび愛ブヒが動くことでオーナーさんが寝付けなかったりするような場合は、一緒の寝具に入る必要はないでしょう。
睡眠時間は食事と同様で、生きるために重要な回復時間です。
お互いにとって、無理をすることは、長い目で見ても得策ではありません。
一緒に寝ると、上下関係が崩れるってホント?

Natalie Shuttleworth/shutterstock
ここからいくつか、“犬と一緒に寝るデメリットについての都市伝説”について触れていきます。
「一緒に寝ることで、上下関係が崩れる」と言う話を、聞いたことがある方はいますか?
不安に思う皆さん、安心してください!
現代の科学では、人間と犬との間には「上下関係自体が成立しない」と言われています。
犬に人間と同等の権利を提供する度に上下関係が崩壊するのなら、ドッグカフェに一緒に入ることだって、犬に服を着させることだって、犬にシャンプーをすることだって、ダメなはずですよね。
要は、一緒に寝ることで犬が人間を下に見るなどという、科学的根拠は無いのです。
一緒に寝ると、攻撃的になるってホント?

Pierre Aden/shutterstock
“愛犬と一緒に寝ることで、攻撃的になる”という都市伝説もあるようですが、これも根拠が曖昧です。
もちろん、オーナーさんと愛ブヒが一緒に寝ることで愛ブヒが安眠できずに日中もイライラしてしまうのであれば、寝具は分けたほうが良いでしょう。
それとは別の話で、もし愛ブヒがベッドを守ってうなったり、ベッド内で攻撃的になった場合には注意が必要です。
これは、上下関係とは一切関係なく、「resource guarding(リソース・ガード)」の可能性があります。
「resource guarding」とは、食べ物や居場所、大好きな物、オーナーさんなど、愛ブヒが自分にとって価値のあるもの(リソース)を守ろうとする(ガード)行動のこと。
犬として正常の行動です。
例えば、愛ブヒが食べている大切なご飯をオーナーさんが奪い取ったら、resource guardingが発動して、攻撃されても仕方がないでしょう。
しかし本来は、オーナーさんに奪われる危険性のないはずの家族のベッドを、愛ブヒがオーナーさんから必死で守ろうとしている状態は、正常とは言えません。
オーナーさんに悪気はなかったにしろ、愛ブヒがベッドに不安を感じて、resource guardingが発動してしまっている可能性があります。
この問題は、一緒に寝ることが直接の原因になっているというよりも、日常生活で愛ブヒとオーナーさんの間で、なにかしらすれ違いが起きている可能性があります。
こういったときには、「犬が私を下に見て、なめているのね!」という勘違いをせずに、「愛ブヒの不安を解消しなきゃ! 専門家に相談しよう」と前進していきましょう。
一緒に寝ると、分離不安になるってホント?

Lined Photo/shutterstock
“愛犬と一緒に寝ることで、分離不安になる”という都市伝説もあるようですが、これも一概に当たっているとは言い切れません。
原因は何であれ、もし分離不安の状態が見受けられるのなら、就寝時だけでなく日常でも愛ブヒは苦痛を感じているはずです。
分離不安は、パニックになってしまうほどのつらい心の病気です。
「甘やかしちゃいけないから、別室で無視して寝るようにしてみよう!」とチャレンジすることはあまりにも無謀。
愛ブヒを、ますます追い詰めてしまう可能性があります。
「うちの子、分離不安かな?」と思ったら、自分たちだけで頑張らずに、専門家に相談をするようにしましょう。
「一緒に寝る vs 別々で寝る」論争の答えとは!?

Joanna Guz/shutterstock
結局のところ、どんな就寝スタイルがベストなのかは誰にも決められません。
「家族みんなが気持ちよく眠れる、落とし所を見つける!」というのが、答えになるのではないでしょうか。
仲の良いご夫婦であっても寝室は別の家もありますし、同じベッドや布団で寝る家もあります。
愛ブヒとの就寝スタイルも、同じ寝具で寝るのか、寝室だけ同じにするのか、別室で寝るのか、それぞれの家庭で異なって当然なのです。
睡眠の時間は、オーナーさんにとっても大切な休養。
オーナーさんが無理をして身体を壊してしまっては、愛ブヒのお世話ができなくなってしまいます。
笑顔で気持ちの良い朝を迎えられるように、自分のライフスタイルに合う就寝スタイルを探していきましょう♪
PERRO株式会社 代表取締役 大久保羽純
PERRO株式会社 代表取締役
SUNNY Dog Training Partner代表 大久保羽純
米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持プロドッグトレーナー
日本とニュージーランドでトレーニングを学び、現在は東京で「犬と人の心をつなぐトレーニング」を広めている。「Happy Dog Training for LOVE & PEACE」をモットーに、しつけ方教室を始め、各種ドッグイベント開催、企業のコンサルティング、行政からの講演依頼、保護活動への協力、東京都動物愛護推進員など、日々犬と人の暮らしを楽しいものにする活動を行っている。
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