【取材】15歳&13歳!ささいな変化も見逃さない温かな眼差しに見守られてWレジェンドに #34うめこ&むぎお
10歳を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench Bulldog Life。その元気の秘訣をオーナーさんに伺うのが、特集『レジェンドブヒの肖像』です。
今回は15歳と13歳のダブル・レジェンドが登場。2017年までは、23歳で大往生をとげたネコのチョコちゃんとも暮らしていたご長寿三姉弟。みんながみんな長生きなのは、もちろん偶然ではありません。そこにはオーナー・小林さんの細やかな努力がありました。
うめこちゃんプロフィール
年齢&性別
15歳の女の子
体重
8kg(若い頃から変わらず)
大好きなこと
食べること、お姫様抱っこ
既往歴
・1歳前に避妊手術
・3歳で尿管結石。薬では溶かせなかったため手術。
・5歳で尿管結石再発。再度手術を行ない、その後は発症せず。
・9歳で右目を傷つけ、まぶたを縫って点眼治療。右目の視力は戻らず。
・12歳で変形性脊椎症発症。先天性との診断で、下半身が麻痺してしまい外では車椅子に乗ることに。
・13歳で右犬歯が折れる。硬い骨ガムが原因。その後は硬過ぎるものは与えていない。
・14歳で耳が聞こえなくなる。
・15歳で左目に傷ができ角膜炎に。現在も点眼とエリザベスカラーを続けている。
むぎおくんプロフィール
年齢&性別
13歳の男の子
体重
12kg(MAX時は14kg!)
大好きなこと
ボール遊び
既往歴
・1歳前に去勢手術
・10歳で軽度の白内障に。視力はあるが、夜は少し見え辛くなる。
・13歳、膀胱炎になり薬で治療中。
放っておけなくて⋯
御年15歳のうめこちゃんは、これまで一度もご飯を残したことがなく、手術の翌日でもペロリと完食して看護師さんを驚かせたという、パイドの女の子。
そしてクリームのむぎおくんは13歳。
今でも12kgある立派な体格ですが、実は食が細く、幼少期は病気も抱えていて、オーナーの小林さんご夫妻をとっても心配させた男の子です。
今では揃って長寿犬となり、後足の麻痺や視力の低下などはありつつも、元気に暮らしているダブル・レジェンドの2頭。
赤ちゃんの頃は少し可哀想だったむぎおくんのお話や、尿管結石を抱えたうめこちゃんの食事制限奮闘記など、2頭とオーナー・小林さんの、レジェンドへの足跡を辿ります。
「うめことは、先住の雌ネコ・チョコのご飯を買いに行ったお店で出会いました。すごい一目惚れで、どうしても連れて帰りたい! と、その日のうちに家族に迎えることを決めました。
むぎおは、友だちから“近くのホームセンターで痩せ細ったフレブルが売られている”と聞いて、飼う気はなかったのですが見に行ったんです。
でも一目見ると放っておけなくなり、すぐに買い取って病院に連れていきました。
するとお腹に7種類も虫がいたらしく、1カ月くらいかけて治療しました」
優しい小林さんは、むぎおくんを助けるのみで、お店を通報したりはされなかったそうです。
フレブルに限らず、生き物を大事にしないペットショップは絶対に許せませんね!
でも、むぎおくんにとっては、九死に一生の幸運な出会いになりました。
回復後は大病もなく、少し皮膚のアレルギーがある程度で、最大14kgまですくすくと育ったそうです。
食の悩みは対照的な2頭
食欲旺盛なのに、尿管結石のために療養食が必要なうめこちゃんと、食の細いむぎおくん。
対照的な2頭の食事ケアは大変でした。
「仔犬の頃は、2頭とも『サイエンス・ダイエット』のパピー用をあげていました。
むぎおには、ペットショップで“食い付きが良くなる”と聞いた練乳も足していました。
でも後からお医者さんに“あげなくていい”と言われ、練乳は止めました。
成犬期になったうめこには、結石の療養食としてお医者さんに勧められた、ロイヤルカナンの『ユリナリーS/O』を。
おやつには、結石があっても食べられる、ナチュラルハーベストの『プロバイオビスケット(クランベリー)』をあげていました。結石用のおやつは中々なく、探すのが大変でしたね。
むぎおは成犬期になっても『サイエンス・ダイエット』のラム&ライスを。
そこに、蒸したササミや野菜、犬用ふりかけ、乾燥ササミなどを混ぜていました。
シニアになってからは、『サイエンス・ダイエット』のシニア用に変え、同じように色々とトッピングして与えています」
結石に気をつけないといけないうめこちゃんの食事は、ずっとドライフードのみ。
可哀想だからとフードをふやかして食感を変えたり、おやつも一所懸命探したのだそう。
それを徹底することができたのは、いつもは優しいかかりつけの獣医さんに「手術したくなければ頑張りなさい」と、初めて怒られたからというのもあったそう。
普段は優しく、でも大事なことははっきり伝えてくれるのは、まさにお医者さんの鏡ですね。
小林さんは初めご存知なかったそうですが、実は名医として有名な先生だったそうです。
むぎおくんにも、ご飯をたくさん食べてくれるようにと、トッピングを定期的に変えるなど細やかな工夫をしてきたそう。
ダブル・レジェンドの健康な体は、小林さんの長年の努力の賜物。元気な姿を見るたびに、充足感を味わわれていることでしょう。
みんな長生き、小林三兄弟
2頭には、チョコちゃんという猫の先輩がいました。
うめこちゃんが来た時、そしてむぎおくんが来た時、それぞれ関係性に変化があったそうです。
「うめこが来た時は、チョコとあまり仲は良くなかったと思います。
ですが、うめこがマイペースなこともあり、それぞれのペースで暮らしていました。
でもむぎおが来た時は違いました。
チョコがむぎおにべったりになったんです。仔犬の頃はしつけまでしてくれました」
先住犬や先住猫が受け入れてくるかどうかは、人間の家族とはまた違った緊張感がありますよね。
同じフレブルでも、チョコちゃんにとっては全然違う存在だったのでしょう。

2頭の背中でくつろぐチョコちゃん。
残念ながらチョコちゃんは2017年に亡くなってしまいましたが、23歳という長寿でした。小林家は動物たちにとって、とても暮らしやすい家庭なのですね。
そして生活環境といえば、小林さんご夫妻は共働きなので、1日に7時間くらいは留守番タイムになるそうです。
ですが、それが却って良かったのではないかとのこと。
「犬にも人にも、自分の時間があった方が良いと思うんです。休みの日にずっと一緒にいると、嬉しそうですが疲れているなと思うときもあります。
シニアになってからは見守りカメラで様子を見ていますが、留守番中はほとんどノンキに寝ています」
様子を良く見た上であれば、人間と離れてのんびり過ごす時間も、犬たちにとって良い息抜きになるのかもしれませんね。
因みに、見守りカメラを使って初めて気づいたのが、奥さまの“帰宅待ち”をしていたこと。
だいたい帰宅の2時間前には玄関辺りに陣取っているそう。これは感涙ものです!
レジェンド育ては幸せ育て
今も元気な2頭ですが、シニアになって変わったこともあります。これまでにやってこられた工夫も含め、暮らしぶりを伺いました。
「うめこの足が麻痺し始めてから、足が長い、高さのある家具はすべて撤去しました。
ソファも低くして、ベッドは布団や低いマットレスに変えました。
人間主体だった部屋を、今の2頭が暮らしやすい部屋に変えた感じです。
それから、朝が早くなりましたね。毎朝6時に起きるので、私たちも一緒に起きて朝ご飯を作っています。
夜ご飯は夕方6時。体内時計がしっかりしてるんでしょうね」
起床とご飯の早朝化は、シニア犬ではよく聞くお話ですね。
朝が苦手な夜型オーナーさんは、愛犬と自分のためにも、早めに朝型シフトを頑張っておくと良いかもしれません。
「それから、これまで気を付けてきたことに、部屋の温度と湿度があります。
留守が多いので、外から管理できるようにしていますね。
温度や湿度といった数字だけを見るのではなく、2頭の様子もしっかり見ています。
暑いとヨダレを垂らしていますし、冷温2種類のベッドを置いているので、むぎおの場合はそのどちらにいるかで体感温度がわかります。
様子を見るということは、病気やケガの気づきのためにも大切。何か変化があれば、すぐ病院に行っています」
このほか、うめこちゃんが尿管結石になってからは、濾過タイプの浄水器に結石予防フィルターを付けるなど、食事同様、水にも気を配っているそうです。
小林さんのブヒ育ては、本当に細やかで大変な配慮の連続だと思います。
誰に言われるでもなく、時にはお医者さんに怒られながら。
そして何かの賞をもらうわけでもありませんが、そんなことよりも、とにかく愛犬の健康と幸せが大事。お話から、そう真っ直ぐに想われていることが伝わってきます。
丹精に育て上げたレジェンド2頭の、幸せそうな毎日。
それは小林さんご夫婦にとって、目に見える、形ある幸せなのだと思います。
取材・文/橋本文平(メイドイン編集舎)
おすすめ記事
-
【調査で判明】手作り食の子は平均寿命が3年長かった!新鮮な手作り食が届くフードサービス『CoCo Gourmet(ココグルメ)』で、ご長寿ブヒを目指す。
2003年に欧州で行われた調査によれば、手作り食をあげ続けているワンコは、市販のフードの子に比べて「平均寿命が3年も長かった」そうです。食事は健康に直結しますから、その結果にも納得できる、とはいえ…。
働くパパとママは本当に忙しい! 愛ブヒのごはんを作るどころか、その正しい知識を勉強する時間もなかなかとれません(だって、愛ブヒと遊ぶことを最優先したいし)。
今回ご紹介するのは、日本初・新鮮な手作り食が届くフードサービス。プロの力を借りて、愛ブヒの「さらに3年長生き」を目指しましょう!
(sponsored by株式会社バイオフィリア)
※2020年6月2日更新
PR -
2021年のカレンダーはこれに決まり!壁掛けと卓上あり〼【フレブルまみれだよ】
肌寒い日がつづき「そろそろ冬支度でも…」なんて考える今日この頃。この時期になると、無性にカレンダーが欲しくなりますよね。
今回はFrench Bulldog Life編集部イチオシのカレンダーをご紹介。フレブルオーナーにはおなじみのフォトグラファー、内山慎吾さんが手がける“ゼッタイ飾りたくなる”逸品です!
ストア情報 -
長生きの秘訣は先祖の犬が教えてくれる。自然の中の健康法を取り入れたフード「ワンフー」
人間の手が加わる前の犬たちの平均寿命は、およそ25年だといわれています。犬は自ら狩りをして獲物をとらえ、“カラダが欲する草”によって体内環境を整えてきました。
どうやら愛ブヒの健康寿命をまっとうするには、ここに大きなヒントが隠されていそう!
昔の犬たちは何を食べていたのでしょうか…そして、それに基づいて作られた大注目のフードを発見!
ぜひ、愛ブヒのためにじっくりとご覧くださいね。
(sponsored by 環境プラント工業株式会社)
※2020年5月28日更新
PR -
【年末大掃除の救世主!】パナソニックの『からまないブラシ』で時短掃除を実現しよう!
今年も残すところ1ヶ月になりました。我々フレブルオーナーが思わずため息をつきたくなるのが、年末の大掃除。だって“抜け毛”があるぶん、犬と暮らしていない人に比べて何倍も時間と手間がかかるわけですから!
そんな方々にオススメしたいのが、パナソニックのコードレススティック掃除機「パワーコードレス」。ペットの毛がほとんどからまない『からまないブラシ』が新搭載されたのです!
以前French Bulldog Lifeでもご紹介して大反響。年末こそ『からまないブラシ』を使ってほしい理由を編集部が力説します!
(sponsored by パナソニック株式会社)
PR -
【取材】ベビーフェイスな16歳。長生きの秘訣は毎晩のルーティーンにあり#28 ゴン太
10歳を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench Bulldog life。その元気の秘訣をオーナーさんに伺うのが、特集『レジェンドブヒの肖像』です。
今回は、16歳にしてまるでパピーのようなゴン太くんの登場です。長生きの秘訣は、「これをしないと1日が終わらない」と、ゴン太くん本人も思っている節のある、あのケアでした。
-
【愛ブヒがブランドのロゴに?】大人気ブランド「TES」からカスタムオーダーが誕生!
新しくも懐かしいリラックスライフを演出するアパレルブランド「TES(The Endless Summer)」。
メインビジュアルは、なんとフレンチブルドッグなのです!
そんなTESのデザインを手がけるSHARES DESIGN(シェアーズデザイン)から、愛ブヒの名前を入れられるカスタムオーダーが誕生!
その魅力をたっぷりとご紹介します!FBLオンラインストアからオーダーができますので、最後までお見逃しなく!
ストア情報 -
自宅でフレブルのトレーニングができる!獣医師監修の『こいぬすてっぷ』
現在フレンチブルドッグと暮らしているみなさん。そして、これからフレンチブルドッグを迎えようとしている方々。ケージやトイレシートなど、はじめに準備するものはナントナクわかりますよね。でも、実際に迎えてから一番困ることといえば…「しつけ」や「トレーニング」といった知識や経験が必要なもの。
今回ご紹介するのは、獣医師監修・自宅でできるトレーニングセット『こいぬすてっぷ』。毎月その時期に合ったトレーニングのガイドブックと、その子におすすめのおもちゃ・ケア用品のセットが送られてくる画期的なサービスなのです!
(sponsored by : 株式会社YCP Lifemate)
PR -
【インタビュー】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【老舗の水炊き専門店が開発!】「まずはアナタが食べてみて」と豪語するほど、安全でおいしいフード「UMAKA」とは!?
いま愛ブヒが食べているフードの原材料を見たことがありますか? 表記のされ方によっては、何のお肉かわからない…人間が食べられない低品質なもの…という場合があるのです。
今回は、安心できるフードの選び方「基本のキ」を学んでみましょう。そして、French Bulldog Lifeが自信をもってオススメするヒューマングレードを“超える”品質のフードをご紹介します!
(sponsored byトリゼンダイニング株式会社)
PR -
【インパクト絶・大!】個性的すぎるフレブルグッズがついに完成!「イトウマリ×French Bulldog Life」
スペインで活躍するアーティストのイトウマリさん。愛ブヒはハニーパイドのぶーちゃんで、French Bulldog Lifeでもスペインでの「フレブルライフ」を連載中。
そんなイトウマリさんとFrench Bulldog Lifeのコラボプロダクトが、ついに完成! これぞ、個性派のフレブルオーナにぴったり!
ストア情報
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
おやすみ、フレンチブルドッグ
毎週木曜日22:30更新!
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】スペインでフレブルと。
ドッグフレンドリーな国で過ごすフレブルライフを、アーティストのイトウマリさんがリアルな視点でお届け。
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
モデル田中美保のフレブルライフ
モデル田中美保さんと愛ブヒ「モフ」の日常をお届けする連載
-
フレブルペット保険ガイド
あなたと、あなたの隣にいるフレンチブルドッグがより安心して暮らしていけるように
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
迷子犬情報
French Bulldog Lifeは、迷子犬を家族の元へかえすための活動をしています。