フレンチブルドッグの混合ワクチンは毎年打つべき?知っておきたいこと。
愛ブヒがどれだけ健康でも毎年必ず動物病院へ行くタイミングってありますよね。代表的なのはフィラリア薬をもらう際の検査のためや狂犬病の予防接種、そして混合ワクチンの時。これらは必須の予防医療だけれど、この中で混合ワクチンについては抗体検査をするという選択肢があるのをご存知でしたか?
ワクチンには副作用があるってこと

photobyphotoboy/Shutterstock
筆者の話で恐縮ですが、我が家は毎年12月が混合ワクチン接種月。
ワクチン月になると動物病院から葉書が届くので予約を入れるのですが、その際に先生から「抗体検査もできますがどうしますか?」との言葉が。
抗体検査とは何だろうかと病院で話を伺うと、去年打ったワクチンの抗体効果が残っているかどうかを検査し、残っていればワクチンを打つ必要はないのだそう。

Javier Brosch/Shutterstock
先生曰く「日本では毎年1回のタイミングだけれど、世界的には3年以上の間隔を開けるのがスタンダード」とのこと。
なお混合ワクチンに含まれるジズテンバーウイルス感染症、パルボウイルス感染症、アデノウイルス感染症に対する3ワクチンがコアワクチンと呼ばれるもので、この3つは一度免疫を獲得すると長期間免疫が維持できるもの。
一方で生活環境やライフスタイルによって必要になるノンコアワクチンと呼ばれるものは免疫の持続期間が短いため、必要な時期に接種するのが好ましいとも。

Hryshchyshen Serhii/Shutterstock
筆者は今まで年1回の接種が当たり前と思っていたけれど、ワクチンって多かれ少なかれ副作用があるもの。
私たち人間の間でも新型コロナウイルスのワクチン接種で高熱が出るなどの副反応を経験した人がいるように、ワクチンには副作用がつきものなんです。
だからこそ多くの動物病院では接種後に何かあっても対応できるよう午前中の接種を推奨しており、これは多少なりともワクチンのリスクがあることを示しています。
抗体検査のメリットとデメリット

technomolly/Shutterstock
さて、今回筆者はワクチン接種ではなく抗体検査を選びました。
その理由としては、まだ愛ブヒの体に抗体が残っているのに新たにワクチンを打つことで過剰接種となり副作用のリスクが上がることを避けたかったから。
そして今まで副作用が出なかったからといって今回また出ないとも限らないため、なるべく副作用リスクを抑えたいという気持ちもありました。

praditkhorn somboonsa/Shutterstock
とはいえ、抗体検査はあくまでも過去のワクチンの効果が体内に残っているかを調べるためのものなので、検査の結果抗体が失われていればワクチン接種を行うことになります。
抗体検査は血液を採取するので針を刺されるのは同じだけれど、採血だけなのでリスクはありません。
また、抗体検査で愛犬が持っている抗体の量を把握できれば、それに応じて必要なワクチンを必要な頻度で接種することも可能。

Patryk Kosmider/Shutterstock
簡単にまとめるとメリットはワクチンによる副作用リスクを減らせるところで、デメリットはもし抗体がなければ二度手間になるという点でしょうか。
ちなみにドッグランやトリミングサロンでワクチン証明書の提示を求められることがありますが、抗体検査の場合も抗体検査結果証明書が発行されます。
そのためワクチン接種証明書と同様に使えるのですが、難点はまだ抗体検査結果証明書を知らない施設があることでしょうか。
参考までに、抗体検査費用は病院により異なると思いますが筆者の場合は採血料含め約5000円でした。
相棒の体質や年齢によって選んで

Cavan-Images/Shutterstock
今回筆者が抗体検査を選択したのには7才という愛ブヒの年齢もあります。
犬界では7才からシニアに分類されることもあり、シニアや老犬になると副作用の影響が出やすくなる傾向に。
もちろん個体差はあるしワクチンそのものは必要なもの。抗体も過去のワクチン接種によって獲得したものなので、今後も抗体が失われれば再びワクチンを接種します。

Alena Dafna/Shutterstock
ただ、現在の体調や年齢などを考慮し、ワクチンが良いのか抗体検査が良いのかをその時々の愛ブヒの体に合わせて選ぶことが大切なのだと思うのです。
ところで最近の研究によれば、犬によってワクチンによる免疫のつき方に差があることが分かってきているのだとか。
犬の体質によりワクチンの効果が3年以上続く子もいれば1年続かない子、特定のワクチンの効果が全く得られないケースなどもあるそう。

Alena Dafna/Shutterstock
このように個体によって接種の適正回数が変わってくるので、ウチの子はどうなのかを知るためにも抗体検査を受けるのは有効ではないでしょうか。
ちなみに抗体検査では採血をするため、筆者はついでに血液検査もお願いしています。フレブルもミドルシニア期を過ぎたらこまめな健康チェックが欠かせないので、こういった機会を利用してついでに検査してもらうのもおすすめですよ。
おわりに

Tyler Olson/Shutterstock
ワクチンは毎年必ず打つもの。そう考えるオーナーさんが大半ではないでしょうか。
筆者もそのひとりで、今まではさほど疑問を持たずワクチンを受けていました。
けれど場合によってはリスクが高まることもある。
そう考えるとオーナー側の選択肢として抗体検査はかなり安心。

technomolly/Shutterstock
ただすべての動物病院が抗体検査を取り入れているわけではないため、予め抗体検査ができるかどうかを確認してくださいね。
なお、多頭飼いだったり湖で遊ぶなどのライフスタイルを送るブヒの場合、毎年の接種が必要なノンコアワクチンを打つのが推奨されます。
そのため飼育環境やどんなライフスタイルを送っているかを獣医師に伝えることもお忘れなく。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
-
皮膚にお悩みのフレブルが体験した奇跡を、どうしてもお伝えしたくて。
フレンチブルドッグにどうしてもつきまとう、健康上のアクシデント。
それはなんといっても「皮膚疾患」です。痒そうにしている愛ブヒを見るのはなかなかつらいものですよね。
皮膚疾患が強く出れば、もちろん動物病院での治療が必要になってくるわけですが、それ以降についてはどうやって良好な状態をキープすればいいのか。ぶり返してしまったら、また負のループに陥ってしまう。
今回はわたしたちがつくったコラーゲンサプリメント『Ta-Ta(タータ)』にまつわる、あるフレブルのお話をお伝えしましょう。
愛ブヒの皮膚にお悩みの方は、必読です。※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません
エッセイ -
【涙やけ改善、被毛ふんわり!】フードに悩みつづけたオーナーが「ワンフー ラブガド」を試してみたら…!?
お肌がデリケートなフレブルにとって、フード選びは永遠のテーマ。カイカイに悩む子に一度は試してほしいのが「ワンフー ラブガド」。編集部がいろんなフードに浮気しまくった挙句、結局戻ってきたという噂のフードです。
今回は、同じく愛ブヒのお肌に悩むフレブルオーナーが忖度なしのレビューをお届け! 涙やけが減って被毛ふんわり、抱き心地もバツグンに!? 驚きの内容をマンガで楽しくご覧ください!
(sponsored by 環境プラント工業株式会社)
PR -
【チンスリTシャツ爆誕!】フレブルラバーは絶対買うべきです!PEGION×French Bulldog Lifeコラボ第2弾
「PEGION×French Bulldog Life」のコラボプロダクト第1弾は、ウンチ中のフレブルが可愛いPOOPINGシリーズ。
今夏、ついに待望の第2弾が登場! 今回はフレブル特有の行動である「チンスリ」デザイン。ありそうでなかった憧れのチンスリデザインが、オーナー向けのTシャツと愛ブヒ用のタンクトップになりました!
ストア情報 -
【愛ブヒがブランドのロゴに?】大人気ブランド「TES」からカスタムオーダーが誕生!
新しくも懐かしいリラックスライフを演出するアパレルブランド「TES(The Endless Summer)」。
メインビジュアルは、なんとフレンチブルドッグなのです!
そんなTESのデザインを手がけるSHARES DESIGN(シェアーズデザイン)から、愛ブヒの名前を入れられるカスタムオーダーが誕生!
その魅力をたっぷりとご紹介します!FBLオンラインストアからオーダーができますので、最後までお見逃しなく!
ストア情報 -
【インタビュー】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【なぜ日本製が良いのか】わたしたちが、Vague(ヴァーグ)をオススメしたい理由
一段と寒い日がつづき、フレブルたちにもお洋服が欠かせなくなりましたね。この時期は洋服の着用時間が長くなりがちなので、いつも以上に素材にこだわりたいところ。リーズナブルなお洋服は縫い目が荒く、脇やお腹がスレて肌荒れの原因になることも。
冬こそ、世界が認める「日本製(Made in Japan)」を選びましょう。そしてお肌に優しい日本製の犬服といえば、やっぱり…?
(sponsored by 株式会社Vague)
PR -
【大切なこと】近年若くして旅立つフレブルが増えている現実と向き合う〜交配や体格について〜
実は昨今、わずか3歳や4歳という若さで突然虹の橋を渡ってしまうフレンチブルドッグが増えています。よちよちのパピー期を過ぎてオーナーさんとのコミュニケーションも覚え、さあこれから! という時に突如として失われた命。どうして、なんで? と涙に暮れるけれど、そのことについてFrench Bulldog Lifeなりに調査し、考えられる理由をまとめてみました。是非ともフレブルラバーである皆様にお伝えすべきだと思ったのです。
読みもの -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【イベントレポート】フレブルLIVE in FB愛!およそ1,000頭のフレブルが大集結(泣けたぜ、リアルに。)
本日3月20日(日)に開催された「French Bulldog LIVE」in FB愛。無事大成功で幕を閉じました!
イベント主催者のFB愛スタッフのみなさま、そしてご来場いただいたフレブルファミリーのみなさまには心より感謝いたします!
リアルイベントの参加はおよそ2年半ぶりでしたが、たくさんのフレンチブルドッグとオーナーさんに会えたことが一番の喜びでした。
さてさて、興奮冷めやらぬうちにイベントレポートを大公開です!
イベントレポート
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】短命拒否権 powered by Ta-Ta
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
【特集】新・家術〜進化型家電と、新しい愛情物語
愛犬たちとのかけがえのない生活をもっと楽しく快適に暮らすために。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【スナックふれぶる】あなたの悩みに答えます。
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブルペット保険ガイド
あなたと、あなたの隣にいるフレンチブルドッグがより安心して暮らしていけるように
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
迷子犬情報
French Bulldog Lifeは、迷子犬を家族の元へかえすための活動をしています。