Q.留守中に家の中の植物を食いちぎっていた…食べても大丈夫?【ブヒの健康Q&A】
「病院に行くまでもないかな…? でも気になる」といった症状について、獣医師の小泉しずかさんが解説する連載『かゆいところに手が届く!ブヒの健康Q&A』。今回は、家の中や庭などによくあるものの、犬が食べると危険な植物について。特にパピー期にはちょっと目を離したスキに観葉植物を食いちぎって食べることも多いので、しっかりと確認しましょう!
家の中には危険がいっぱい

Job Narinnate/shutterstock
愛ブヒと一緒に暮らしている皆さん、またはこれからブヒと一緒に暮らそうと考えている皆さん、犬が食べてはいけないものとして、ネギなどの野菜は有名ですが、観葉植物にも有害なものが多いことをご存知でしたか?
実はここでは書ききれないほど数多くの観葉植物が愛ブヒにとって有害なのです。
今回は、特にどんなものが有害なのか、有害でないものはどれか、有害なものを食べてしまったときの対処法などについてお話していきたいと思います。
犬にとって有害な植物は400種以上!

Tienuskin/shutterstock
あなたの愛ブヒにとって有害な植物は、なんと400種類以上もあるといわれています。ここでは、その中でも特に報告の多いものや遭遇しやすいものをご紹介します。
・スズラン
・ラベンダー
・スイセン
・チューリップ
・ソテツ
・ポインセチア
・アジサイ
・ツツジ
・キョウチクトウ
・アサガオ
・トマト
・リンゴ
・モモ
・チェリー
・アプリコット
・ポトス
・アロエ
・ナンテン
・アイビー
・ベンジャミン
・クローバー
・カーネーション
・エレファントイヤー
など
※トマト、リンゴ、モモ、チェリー、アプリコットは果実部分ではなく枝や葉が有害です。またチェリーの種は有害ですので、犬に与えるときは“実以外”は避けてください。

hirobirock/shutterstock
聞き覚えのある植物や、家にある!という方も多いのではないでしょうか。
お正月飾りで使われるナンテンや、母の日に贈られるカーネーション、観葉植物として大人気のポトスやアイビーなど、一度は見たことのある植物ばかりですよね。
これらの植物が引き起こす症状は様々です。
一時的な皮膚のかぶれもあれば、嘔吐や下痢などの消化器症状を起こすもの、また、神経症状や循環障害で死に至るものもあります。
例えば、スズランは、
・嘔吐
・低血圧
・方向感覚の喪失
・昏睡
・発作
などを引き起こします。
さらに、スズランの場合は花瓶の水も有害であるため、花瓶を倒した際にこぼれた水などを飲んだ場合であっても極めて危険です。
また、花や葉だけでなく、根、茎や種、花の蜜や樹液などが問題になることもあるため、その植物のどこを食べてしまったのかが重要です。
有害でない、家にあっても安心な植物

colnihko/shutterstock
・パキラ
・コリアンダー
・カスミソウ
・ジャスミン
・コケ
・レモンバーム
・ハエトリグサ
・ヒポエステス
など
上記のものは無害とされていますが、たとえ植物に毒性がなくても、大量摂取により消化不良などを起こす場合があります。
愛ブヒをよく観察し、具合が悪そうであれば病院を受診してくださいね。
対処法

Viktoria_Oksiuta/shutterstock
どのくらいなら食べても問題ない、という基準はありません。
そのため、少しでも有害な植物を食べてしまったかも…というときには、早急に動物病院を受診してください。
受診の際に、“何をどのくらい食べてしまったか”を把握しておきましょう。
もし植物の名前がわからない場合は、植物自体を持参するか、写真を撮っていくのも有効です。
症状が軽度で、早急に病院での適切な治療を受けることができれば回復する場合もあるとされています。
しかし、時間が経過してしまっている場合や、重篤な症状を起こす植物の場合は、命に関わることもあります。
予防

jiraphoto/shutterstock
植物による中毒にならないようにするには、誤って食べてしまうのを防ぐことが何より重要です。
有害な植物自体を置かないようにするか、もし置くのであれば愛ブヒが誤って食べないよう、絶対に届かない場所に置きましょう。
意外と身近な植物がたくさんでてきて、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし今回ご紹介した植物はごく一部です。ここに載っていないから安心、ということではありません。
ASPCAというアメリカの団体が写真付きで、有害な植物と有害でない植物をリストアップしています。
リストを参考にご自宅や散歩ルートを確認し、愛ブヒにとって有害なものがないかを把握して、誤食の発生を未然に防ぎましょう。
身近にある植物にも注意を払い、これからも愛ブヒと安心して過ごしていってくださいね。
獣医師:小泉しずか
2018年 日本獣医生命科学大学卒業。埼玉県内の動物病院にて勤務後、アイデックスラボラトリーズ株式会社にて臨床病理医として勤務。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
-
【インタビュー】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【愛ブヒの旅立ちを語る】BUHI編集長小西・FBL編集長チカ・代表ケンタ【鼎談(ていだん)】前編
愛ブヒの旅立ちはとても悲しいけれど、かならず迎えることになる現実です。けれども、その死はたくさんのことを教えてくれます。
わたしたちがそれを受け入れるのならば、あの子の存在はもっと強くなる。
愛ブヒを亡くした三人(BUHI編集長小西秀司・FBL編集長チカ・代表ケンタ)が、その思いを赤裸々に語りました。
虹の橋 -
【取材】スタイリスト・山本マナさんのフレブルライフ〜愛ブヒはスノウ7歳〜
フレブルオーナーといえば「どんなお仕事をしているんだろう」と思われがち。流行にとらわれないファッションや個性的なヘアスタイルが、その理由のひとつかもしれません。
今回取材したのは、ファッション業界の最前線で活躍中のスタイリスト、山本マナさん。愛ブヒはクリームのスノウ、7歳。
出会いのエピソードや休日の過ごし方、スタイリスト目線で伝授する“抜け毛が目立ちにくい色の服”とはー。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【編集Yの太鼓判はコレ!】留守番中も爆睡!究極の癒しベッドー編集部厳選!本当に使えるドッグギア #44
全員フレブルオーナーである『FRENCH BULLDOG LIFE』の編集部員たちが、自分たちで愛用している「本当に買ってよかった!」ものだけを紹介するこの連載。
今回は編集Yが、すべてのフレブルが大好きだと確信する極上のドッグベッドをご紹介! 留守番中もぐっすり、埋もれる姿は激カワ、さらに高確率で「へそ天」が見られます!
特集 -
【販売開始!】フレブルオーバーオール「UNIVERSAL OVERALL × W-OKI KENTA × フレブルライフ」
アパレルブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」と、沖縄在住のフレブルオーナーで人気タトゥーアーティスト「W-OKI TATTOOのKENTA」。そしてフレブルライフのトリプルコラボで完成した、フレブルオーバーオール。
ストア情報
フロントプリント、バックプリントの2展開で、それぞれフレンチブルドッグのイラストも違います!
イベント「フレブルLIVE」で先行販売しましたが、ついにフレブルライフストアで販売スタートです! -
【取材】脳腫瘍治療のスペシャリスト・長谷川大輔教授が進める脳腫瘍の最新治療とは
フレンチブルドッグは脳腫瘍になりやすい犬種だといわれています。事実として、てんかん発作の症状が出てMRI検査を受けたフレンチブルドッグのうち、「約70%が脳腫瘍」と診断されたというデータも。犬の脳腫瘍は残念ながらあまり良い予後は期待できず、根本的治療も身体に負担がかかることから、私たちオーナーは希望を失いがちになります。
そんな脳腫瘍治療に、新たな風が吹こうとしているのです! このプロジェクトの先陣を切る、日本獣医生命科学大学・長谷川大輔教授にお話しをうかがいました。
取材 -
【イベントレポ】約2,500頭のフレブルと4,000人のオーナーが集結!初開催「フレブルLIVE」の全貌
2022/11/12(土)に開催された、第一回『French Bulldog LIVE 2022 -秋-(フレブルLIVE)』。
なんと、約2,500頭のフレンチブルドッグと4,000人のオーナーさんが山中湖に集結!
北は北海道、南は宮崎県まで、まさに全国のフレンチブルドッグが一堂に会する瞬間となりました。
ご参加いただいた方も、今回は難しかった方も、写真たっぷりのレポートを時系列でお楽しみください! 「フレブルLIVE2023」の情報もありますので、最後までお見逃しなく!
イベントレポート
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】短命拒否権ーフレンチブルドッグは、もっと生きる
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
【特集】新・家術〜進化型家電と、新しい愛情物語
愛犬たちとのかけがえのない生活をもっと楽しく快適に暮らすために。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】We wanna meet FBF! ー編集部が、会いたいキミのもとへ。
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブルペット保険ガイド
あなたと、あなたの隣にいるフレンチブルドッグがより安心して暮らしていけるように
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
French Bulldog LIVE⚡️2023 (フレブルLIVE)
French Bulldog LIVE 2023にまつわる情報をお届け。