Qキシリトールガムを1粒だけパクリ!すぐに病院へ行くべき?【ブヒの健康Q&A】
「病院に行くまでもないかな…? でも気になる」といった症状について、獣医師の小泉しずかさんが解説する連載『かゆいところに手が届く!ブヒの健康Q&A』。今回は、うっかり起こる“誤飲”の中から、ガムについての疑問を解決します!
突然ですが皆さん、愛ブヒにあげてはいけない食べ物、いくつご存知ですか?
チョコレートや玉ねぎなど、様々なものがありますよね。実は、私達がよく口にするガムや歯磨き粉に含まれるキシリトールも、あげてはいけないものの1つなのです。
今回は、なぜキシリトールをあげてはいけないのか、誤って食べてしまったときの対応などについてお話していきたいと思います。
はじめに

VI Studio/Shutterstock
キシリトールのお話をする前に、インスリンというホルモンについて簡単にお話します。
ご飯を食べたとき、血糖値と呼ばれる血液中のブドウ糖濃度が上昇します。
するとインスリンというホルモンが分泌され、上がった血糖値を下げます。
この働きにより、体の中の糖のバランスを保っています。
人と犬の違い

morisfoto/Shutterstock
キシリトールは、白樺や樫の木から採取される糖分から作られた天然甘味料のこと。
人間では摂取してもインスリンに関係なく代謝されます。甘いのに血糖値に関与しないため、糖尿病の患者さんでも摂取できると言われています。
しかし、犬はキシリトールを摂取すると、膵臓から大量のインスリンが分泌されてしまいます。その結果、血糖値が下げられ『低血糖』になってしまうのです。
また、低血糖以外に、肝臓に障害を与えるともいわれています。このメカニズムについては未だ解明されていません。
こんな症状が出る!

Job Narinnate/Shutterstock
一般的に、犬がキシリトールを摂取すると、30分から1時間以内に以下のような症状が現れるといわれています。
・嘔吐
・下痢
・傾眠(意識が遠い、ぼんやりしている)
・運動失調(動きがぎこちないなど)
・虚脱(ぐったりしている)
・痙攣発作
など
また、肝臓の障害による症状として、キシリトール摂取9〜72時間後に紫斑(お腹などにあざができる)や黒色便、黄疸などがみられることもあります。
どれくらい食べると危険?

AnSk/Shutterstock
ここまで、キシリトールの危険性についてお話してきましたが、一体どのくらい食べてしまったら危険なのでしょうか?
過去の報告によると、摂取量が0.1mg/kgを超えると低血糖が起こり、0.5mg/kgを超えると肝臓に障害を起こすといわれています。
一般的なキシリトールガムは1個あたり0.5gのキシリトールが含まれているため、体重5kgの子が1個食べてしまうと低血糖になる可能性があることになります。
しかし、反応には個体差があるため、量に関わらず、食べてしまったら中毒になる可能性があると心得ておくことが重要です。
対処法

Hryshchyshen Serhii/Shutterstock
キシリトールを食べてしまったかも!?というときには、早急に動物病院を受診してください。
受診の際に、何をどのくらい食べてしまったかを把握しておきましょう。
キシリトールが吸収される前、食べてから30分以内であれば、病院で吐かせる処置を行うことが非常に有効です。
また、30分を過ぎてしまった場合にも、早めに処置を行うことで症状を緩和できる可能性があります。
低血糖のみであれば、病院での適切な治療を受けることで回復するとされています。
しかし、肝臓などの臓器に障害がある場合や症状が強く出た場合は、命に関わることもあります。
まとめ

Elena Senchuk/Shutterstock
キシリトール中毒にならないようにするには、誤って食べてしまうのを防ぐことが何より重要です。
また、キシリトールはガムだけでなくアメなど様々なものに含まれていることがあります。
家にあるもので使われているものはないか、もしあれば日頃から愛ブヒの届かないところに置くように心がけることが大切です。
また、キシリトールと同じように、人間には無害でも動物にとっては危険な食べ物がたくさんあります。
他にどんなものが愛ブヒにとって危険なのか、あげてはいけないものは何なのかを、飼い主さんがしっかり把握しておきましょう。
獣医師:小泉しずか
2018年 日本獣医生命科学大学卒業。埼玉県内の動物病院にて勤務後、アイデックスラボラトリーズ株式会社にて臨床病理医として勤務。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
Q逆くしゃみはなぜ起きる?頻繁に起きる場合、何か病気が隠れているの?
おすすめ記事
-
【乗ってみた】クルマ界のフレンチブルドッグ「ルノー カングー」を愛ブヒと1年間、乗り回し中です!
「クルマ界のフレンチブルドッグ」とも称されるルノーカングー。その愛らしいスタイルと抜群の実用性は、フレブルオーナーたちに超話題です。愛ブヒを乗せるのにもジャストフィットする広々としたスペースと、日常使いにうれしい最高の積載力。そして、何よりもその可愛いデザインが、多くの人の心を引きつけます。
今回はそんなカングーの「1年間無料貸出しキャンペーン」に当選したオーナーさんにお話を聞いてみました。ますますカングーが欲しくなる…!
(PR ルノー・ジャポン株式会社)
PR -
【取材】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【販売開始!】フレブルオーバーオール「UNIVERSAL OVERALL × W-OKI KENTA × フレブルライフ」
アパレルブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」と、沖縄在住のフレブルオーナーで人気タトゥーアーティスト「W-OKI TATTOOのKENTA」。そしてフレブルライフのトリプルコラボで完成した、フレブルオーバーオール。
ストア情報
フロントプリント、バックプリントの2展開で、それぞれフレンチブルドッグのイラストも違います!
イベント「フレブルLIVE」で先行販売しましたが、ついにフレブルライフストアで販売スタートです! -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【取材】脳腫瘍治療のスペシャリスト・長谷川大輔教授が進める脳腫瘍の最新治療とは
フレンチブルドッグは脳腫瘍になりやすい犬種だといわれています。事実として、てんかん発作の症状が出てMRI検査を受けたフレンチブルドッグのうち、「約70%が脳腫瘍」と診断されたというデータも。犬の脳腫瘍は残念ながらあまり良い予後は期待できず、根本的治療も身体に負担がかかることから、私たちオーナーは希望を失いがちになります。
そんな脳腫瘍治療に、新たな風が吹こうとしているのです! このプロジェクトの先陣を切る、日本獣医生命科学大学・長谷川大輔教授にお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】川口春奈とアムのやさしい世界。ー大人気女優は生粋のフレブルラバー
いまをときめく人気女優が、フレンチブルドッグラバーであるという事実。
そうです、その人は川口春奈さん。
アムちゃんというパイドの女の子と暮らしています。
話を聞けば聞くほど、そして春奈さんとアムちゃんのやりとりを目の当たりにするほどに、そのフレンチブルドッグ愛がわたしたちのそれとまったく同じであることに、なんだかうれしくなってしまったのでした。
春奈さんとアムちゃんのすてきな暮らしを、BUHI編集長の小西がいつくしみながら、切り取らせていただきます。
-
【PUFFY出演決定!】フレブルLIVE 出演アーティスト発表【第一弾!】
今年の『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』は、11/9(土)-10(日)の2days!
「フレブルLIVE」の特徴は、二日間でコンテンツが異なること。
一日目は愛ブヒとオーナーさんが主役の参加型コンテンツ。そして二日目は、アーティストによる音楽フェスが中心です!
今回は、音楽フェス(二日目)の出演アーティスト発表第一弾!
なんと、オーナーにも「世代」が多いPUFFYの出演が決定しました!
フレブルLIVE -
【肉球の香りがするビール、誕生】イラストは千原ジュニアさん【フレブルLIVEで先行販売!】
『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』は、11/9(土)-10(日)の2days!
今年は例年以上に反響があり、二日間ともに駐車場付きチケットがSold outとなりました!
年々パワーアップしている「フレブルLIVE」ですが、今年はオリジナルのクラフトビールを制作。
世界初・肉球の香りがするビールで、その名も「Paw Pad Ale」。
パッケージのイラストは、なんと千原ジュニアさんが手がけてくださいました。
フレブルLIVEにて、先行販売いたします!
フレブルLIVE -
【ドッグフードの闇を暴く】フレンチブルドッグに本当におすすめの食事とは?
私たちが「フレブルライフ」をスタートして8年。雑誌「BUHI」も含めると、約20年フレンチブルドッグに関する情報だけをお届けしてきました。
そしてフレンチブルドッグを知れば知るほど、犬種によってかかりやすい病気や性格、運動量が異なることを痛感しています。
犬によってカラダもライフスタイルも大きく違う! なのに…日本のドッグフードは「全犬種同じ」ものが売られているのです。
しかも日本はペット「後進国」。フードにおいては、闇深い点がたくさんあります。
今回はフレブルライフ読者の皆さまだけに、ドッグフードの闇や矛盾を伝えさせてください。
もちろん最後には解決策もお伝えしていますので、どうかご安心を!
-
【イベントレポ】5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人が集まった「フレブルLIVE2024」の全貌!
11/9(土)-10(日)の二日間にわたって開催された『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』。
今年はのべ5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人のフレブルオーナーが集まりました!
day1の司会はフレブルラバーのロッチさん。day2の音楽フェスには世代ど真ん中のPUFFYが出演するなど、例年以上に豪華なラインナップ。
北は北海道、南は鹿児島県から。全国のフレンチブルドッグが一堂に会した「フレブルLIVE2024」の模様を、詳しくお届けです!
最後には2025年の情報もありますので、要チェックでございます!
フレブルLIVE
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
French Bulldog LIVE⚡️2024 (フレブルLIVE)
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】FBL編集部の「アバウトな幸福論」
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
【特集】短命拒否権ーフレンチブルドッグは、もっと生きる
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。