マイクロチップがついに義務化!装着前に知っておきたい「健康への影響」「費用」「メリット」
愛犬家の皆さんはすでにご存知かと思いますが、2022年6月より「改正動物愛護管理法」によってペットの犬や猫にマイクロチップの装着が義務付けられました。“マイクロチップの存在は知っているけれど、うちの子は未装着” “体内に異物を入れても大丈夫?” “絶対装着しなきゃいけないの?” などなど、この新しいルールに戸惑う人もきっといるはず。なので今回はマイクロチップ義務化について分かりやすく、かつ不安な部分までをしっかり調査してきましたよ。
『マイクロチップ』の基礎知識。

Serhii Bobyk/shutterstock
マイクロチップ。聞いたことはあってもその詳細を詳しく知る機会は少ないのかも。
というのも、マイクロチップが活躍するのは災害や迷子などで、オーナーと愛犬が離れ離れになった場合。
だから日常でその存在を意識することはまずありません。

Chekyravaa/shutterstock
そもそもマイクロチップとは、直径1.4mm〜2mm、長さ8.2mm〜12mm程度の円筒型をした『電子標識器具』。
外側には生体適合ガラスが使われており、内部にはICとコンデンサ、電極コイルが収まっています。
サイズに差があるのは、最近はより小型(1.4mm×8.2mm)タイプが主流になっているからで、この中には15桁の数字からなる個体識別番号が記録されています。

The Len/shutterstock
番号は専用のリーダーで読み取ることができ、番号と照らし合わせることでオーナーがわかるというもの。
簡単に言えば“外れることのない迷子札”という感じでしょうか。
そのため、装着後にオンラインなどからオーナーの氏名や住所、電話番号、ペットの犬種や毛色の情報を登録する必要があり、装着と登録がセットになって登録が完了します。

Penyushkina/shutterstock
そしてこの登録が完了すると『登録証明書』が発行されるという仕組みです。
なお、マイクロチップを装着できるのは獣医師のみ。
獣医さんがインジェクターやインプランターと呼ばれる注射器のような専用器具を用いて、大抵は首の後ろ辺りの皮下に埋め込みます。

Suptar/shutterstock
この埋め込み時の痛みは通常の注射と同程度とされていて、一瞬なので愛犬に強い苦痛を与えるものではありません。
「義務」と「努力義務」の違い。

bozsja/shutterstock
すでに家族となっている愛犬について、今からマイクロチップを装着しないとダメなのかと悩んでいる人は多いでしょう。
2022年6月に施行されたこのマイクロチップ義務化ですが、これはあくまでも「ペットショップなどで販売される犬・猫への装着義務」です。
私たち一般オーナーに対しては「努力義務」という位置付けで、これは「なるべく装着してくださいね」というもの。

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そのため装着しないからといって罰則はありません。
ただ、義務化された背景を調べれば、根っこには動物を守りたいという前提があります。
例えば迷子や盗難に遭った犬が見つかった際にスムーズに所有者を確認できたり、犬の飼育放棄や遺棄された場合にオーナーの身元不明で殺処分になるリスクを減らすため。

Cristi Dangeorge/shutterstock
この子はどこの子で誰がオーナーなのかが分かれば、それだけ“オーナーの責任”も問われることになります。
ちなみに海外でも欧米を中心にマイクロチップ装着は進んでおり、いざという時に愛犬を守るための必需品という意識が高まっている様子。
しかし、装着に至るまでに悩むのは当然のこと。

Geles Eva/shutterstock
愛犬の体内に異物を入れても大丈夫なのか、健康に影響はないのかなどと心配する気持ちはもちろん分かります!
そこで次に、健康への影響やこんな事例もあるよ、ということをご紹介しましょう。
各国で何千万頭の装着実績があり、副作用はほとんどゼロ。

Ann Tyurina/shutterstock
今から3年くらい前でしょうか。
手の甲にマイクロチップを埋め込み、それを読み取ることで家の鍵やクレジットカードとして利用する人のニュースを目にしました。
この『体内マイクロチップ』はスウェーデンで広く活用されているようですが、よもや人間もここまで来たかと当時は驚いたものです。

DuxX/shutterstock
さて、今や人間も装着しちゃうマイクロチップですが、大切な相棒に装着するとなると不安も大きいですよね。
まず一番気になる健康被害についてですが、副作用はほとんどありません。
英国獣医師会のデータによれば、370万頭以上のペットへの装着実績のうち、腫瘍が認められた例が2例あるそうですが、確率にすればかなり低いと言えるでしょう。

SeluGallego/shutterstock
そしてマイクロチップ本体の耐久性は約30年。
マイクロチップはリーダー(読み取り器)を使い情報を伝達する仕組みなのでチップ自体に電池は必要なく、一度装着すれば犬の生涯を渡ってカバーできます。
次に装着費用ですが、動物病院により差はあるものの、数千円〜1万円程度。
これ以外に情報登録費用として、オンライン申請は300円、紙申請は1,000円かかります。

DuxX/shutterstock
なお、筆者の愛犬がお世話になっている獣医さんに聞いたところ、稀ではあるけれど、チップの位置が移動することがあるそう。
例えばフレンチブルドッグやパグなど、チップを装着する首の後ろにシワや脂肪が多い犬種だったり、成長過程や、体動で移動するケースが見られるとのこと。
この場合も、健康や読み取りに影響することはほぼないそうです。

Penyushkina/shutterstock
ただ、チップが移動して首の後ろで読み取れない事例もあるので、読み取る側の人には移動する可能性があるということを踏まえ、全身にリ―ダーをかざすことを徹底してほしいなとわんこオーナーとしては思いました。
おわりに

Tienuskin/shutterstock
マイクロチップの義務化。
すでに迎えている愛犬に装着するかどうかはオーナーさん次第ですが、万が一ということはゼロではありません。
昨今は災害も増えているので、いざという時に備えて、外れない迷子札を装着するのは安心を担保するひとつの方法でもあります。
また、もし体内で移動した時のことを考え、カラーなどに「マイクロチップ装着済み」という一文を記しておくとより安心なのではないでしょうか。
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