2022年12月2日877 View

Qいびきが前より大きくなった気が…。苦しそうだけど大丈夫?【ブヒの健康Q&A】

「病院に行くまでもないかな…? でも気になる」といった症状やささいな疑問について、獣医師の小泉しずかさんが解説する連載『かゆいところに手が届く!ブヒの健康Q&A』。今回は、“いびき”について。「あれ、なんだか前よりいびきがひどくなっているような?」と心配になってる人、必見です!

 

フレブルさんはお鼻が短いため、大きないびきをかく子も多いのではないのでしょうか。しかし実は、いびきをかくのは当たり前のことではありません。

 

短頭腫でも全くいびきをかかない子もいますし、いびきは悪化していくこともあるのです。

 

そこで今回は、いびきから考えられる病気や気をつけたいポイントなどを中心にお話していこうと思います。

 

いびきは気道に“異常”があるサイン!

フレンチブルドッグ

GH Studio/Shutterstock

 

いびきとは、狭くなった気道を息が通過するときに気流が乱れ、鼻や喉が振動して音が出ることを指します。

 

気道そのものが狭くなっている、あるいは気道が狭くなるような姿勢をとっているときに起こります。

 

つまりいびきをかくということは、体にとって負担がかかっているということ。

 

もし寝ている体勢を変えてもいびきが改善されない場合、いびきの原因はその子の気道が狭いからだと考えられます。

 

気道が狭くなっている原因として、以下のようなことが考えられます。

 

・鼻炎

・鼻腔内腫瘍

・外鼻孔狭窄

・軟口蓋過長症

・喉頭虚脱

・咽頭虚脱

・気管低形成

・気管虚脱

・肥満

 

外鼻孔狭窄とは『鼻の穴』が狭いこと。これは見た目で判断ができます。

 

他の疾患は、レントゲン検査や内視鏡検査、呼吸様式などをチェックすることでわかります。

 

鼻炎や鼻腔内腫瘍の場合は、くしゃみや鼻水、鼻出血などの他の症状もみられることがあります。

 

つまり「フレブルなんだから、いびきをかいても当然」と思っていたら、実は病気だったということがあるわけです。

 

いびきをかくのを放っておいても大丈夫?

フレンチブルドッグ

Rybakova Aliona/Shutterstock

 

いびきをかくということは、気道に“異常”が起きているサイン。中には命にかかわる病気もあります。

 

鼻炎など炎症による一時的なものに関しては、さほど心配する必要はありませんが、かかりつけ医などで内科治療を行いましょう。

 

また、外鼻孔狭窄や軟口蓋過長症であれば、外科治療が必要です。

 

なぜなら、興奮時などの日常のちょっとしたことでも呼吸困難に陥ってしまう可能性があるからです。

 

鼻孔の拡大手術や軟口蓋切除などは、麻酔をかける不妊手術時に一緒にやってしまうことも少なくありません。これから不妊手術を考えている人は、一度かかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。

 

また、自宅でできる重要なポイントは体重管理です。

 

肥満度が高いほど、いびきの原因となる短頭腫気道症候群のリスクが高いという報告もあります。

 

他には

・首輪ではなく胴輪にする

・運動制限(ブヒレスなどで興奮させない)

・温度管理(涼しくする)

なども呼吸状態を悪化させないために重要です。

 

気をつけてほしいこと

フレンチブルドッグ

Robyn-May/Shutterstock

 

もともと軽度のいびきをかいている子でも、以下のような場合は注意が必要です。

 

・音や頻度が悪化した

・いびき以外の症状もある

・動きがゆっくりになった

・散歩からすぐ帰りたがるようになった

・起きているときも苦しそう

・失神した

 

急を要する場合もあるため、異変を感じたら病院で診察を受けることをお勧めします。

 

病院で診察を受ける場合は、呼吸している様子がわかるように動画を撮っておき、診察で見せるのも有効です。

 

いびきがいつもより悪化しているかどうかを客観的に判断するのは難しいため、もともといびきをよくかく子の場合は普段の様子を動画に撮って記録しておいてください。

 

また、いびきをかく子の場合、より高体温になりやすく、熱中症リスクが高まります。

 

夏場はより注意を払い、呼吸様式だけでなく呼吸数の増加がないかどうかもチェックしておきましょう。

 

まとめ

フレンチブルドッグ

MeBream/Shutterstock

 

普段あまり気にしていない『いびき』。中には重い病気の兆候である場合もあります。姿勢を変えても続き、悪化していくようであれば病気を疑い、速やかに病院で診察を受けましょう。

 

また、ご自宅では食事管理で肥満を防ぐことや温度管理を行うことが、大事な家族を呼吸困難から守る手段の一つとなるでしょう。

 

まずは、今の愛ブヒの状態をきちんと把握し、日々観察していくことが重要です。

 

獣医師:小泉しずか

獣医師:小泉しずか

2018年 日本獣医生命科学大学卒業。埼玉県内の動物病院にて勤務後、アイデックスラボラトリーズ株式会社にて臨床病理医として勤務。

 

 

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