シニア以降のフレブルの「お金問題」をシェアしたい。[特集:ミドルシニアLIFE]
フレブルは比較的お金のかかる犬種だと言われていますが、その大きな理由は動物病院にかかる費用。呼吸器系に骨の形成異常やアレルギーなど、先天的に持って生まれる病気が多いだけでなく、ヘルニアなど後々罹りやすい病気もどちらかといえば多い方。そのためか、現在ミドルシニア年齢くらいのフレブルの多くは何かしらのペット保険に加入している子が多数派の印象です。しかしミドルシニア年齢までは若さもあってさほど保険を使わずに過ごす子も多く、「安心料」のような感覚で毎月保険料を支払っているオーナーさんも少なくありません。しかしミドルシニア後半頃から病気リスクが上がるので、ここで今一度保険についてと、シニア以降のフレブルのお金問題について見直しませんか?
保険の見直しは年齢制限前に!
ペット保険が広く浸透している現在、大手保険会社系から病院が独自に設定しているものまでを含めると、ペット保険にもかなりの数や種類がありますよね。
病院独自のものを除けば、一般的なペット保険は健康診断やフィラリア対策といった予防治療は保険対象外。
それもあり、比較的病気になる率が少ないミドルシニア年齢までは保険請求をすることなく保険料を支払っている、というオーナーさんもいるでしょう。
8歳頃までは大幅に保険料が上昇することもないため、中には「掛け捨て」感覚の人もいるのかも。
まず前提として、ペット保険は加入しておくに越したことはありません。
仮に愛ブヒが高度先進治療を必要とする病気に罹ったり、大きな手術をする場合には数十万、時にそれ以上の費用が掛かります。
なので安易に「使っていないから」と保険を解約するのはお勧めしませんが、年齢に応じて保険内容を見直すことはとても大事。
これは筆者含め多くのシニア期に差し掛かったフレブルオーナーが思うことですが、保険会社や契約内容によるものの、9歳などシニア年齢に入ったタイミングでいきなり保険料が上がります。
倍額とまではいかなくとも、請求書を二度見するくらいに高額になることも。
しかしそこで他の保険会社を検討しようにも、同じ内容でより低価格の保険料で済むペット保険の場合は新規加入できる年齢に制限があり、9歳は対象外のことが多々あります。
これはつまり、保険を見直すにもある程度若い年齢でないと見直せないってこと。
そのタイムリミットが大体ミドルシニア年齢後半くらいなんですよね。
見直す際のポイントは?
一般的なペット保険の場合は治療費を50%かそれ以上カバーするものが中心で、その中でも入院を伴う手術にだけ適用されるのか、通院も丸ごとカバーできる内容なのかでざっくりと分かれています。
今年9歳になる筆者が加入していた保険の場合だと、予防治療以外の治療は全て50%補償のタイプ。
ただ、お世話になっている病院が良心的価格のためわざわざ保険請求するのも面倒に感じ、過去に保険請求したのは3回のみ。
正直ほぼ掛け捨てに近い状態でした。
とはいえ手術をした際などはとても助かり、やっぱり保険に加入していて良かったと心底思ったのも事実。
しかしその保険も今では見直し、新たな保険に乗り換えました。
新規加入したのは保険請求回数や年齢ごとに料金が上がらず、入院を伴う手術の場合その費用を90%保証してくれるというタイプ。
筆者の場合の見直しのポイントは、まず愛ブヒは保険対象外の予防治療が中心という点と、かかりつけ医の治療費が手頃だという点、年齢的に考えて今後病気に罹ることがあれば、それは手術と入院を伴う病気の可能性が高いだろうという3点でした。
これはあくまで筆者と愛ブヒの場合ですが、かかりつけ病院の治療費や愛ブヒの病歴を考慮した結果、高度医療や先進医療を含む手術特化型に乗り換えたというわけです。
もちろん、フレブルとオーナーさんごとに見直すポイントは変わってきます。
筆者の見直し例の場合だと、持病があって普段から通院治療が必要なブヒには非常に不向きなプラン。
一概にフレブルにはこんな保険がいいというのはなく、愛ブヒの病歴やかかりつけ病院の診察費用や通院頻度によって適したプランはそれぞれなのです。
シニア手前で見直す際の注意点
毎年ペット保険の更新のお知らせが届くけど、さほど読まずに自動更新する人って結構多いですよね。
筆者も長年そんな状態に近く、しかしある年からババン! と保険料が跳ね上がったことに肝を冷やしたひとり。
ちなみに以前加入していたのは一定年齢までは保険料が毎年上がり、保険請求をしたらその分保険料も少し上がるというもの。
それなら年齢や利用回数ごとに保険料が上がらない保険の手術特化型プランに切り替えて大きな病気には備えよう、と慌てて見直したのです。
しかし入院を伴わない手術には適用されないので、保険切り替えと同時に始めたのが愛ブヒ貯金。
ミドルシニア以降に病気リスクが上がるのは事実なので、保険料の負担を減らし、乗り換えで浮いた費用は愛ブヒの医療費用に貯金。
保険会社と医療費貯金の2本柱で愛ブヒの老後をサポートする作戦です。
保険を見直す際はつい保険料金比較に目がいきがちですが、保険料が安い場合は補償範囲が狭いケースも多く、その場合は貯金など別の手段でカバーすることを考慮することも大事。
安易に安いからと乗り換えた後に通院が必須の病気になる可能性もあるため、そこは熟慮してください。
また、大体5歳以上になると同じ補償内容でも他の保険会社に乗り換えれば保険料が上がるケースが多いため、見直す際は複数の保険会社で見積もりを取ることや、かかりつけ医でその保険の請求がしやすいかどうかなども大きなポイントになりますよ。
おわりに
ペット保険も過去に悪性腫瘍に罹った病歴があると加入できない場合があります。
ミドルシニア年齢になれば愛ブヒの体質やなりやすい病気の傾向などもある程度わかってくるので、それならば比較的病気リスクが少ないミドルシニア期により愛ブヒに合った保険を選び、ミドルシニア以降の健康サポートやもしもの病気に備えておくこと。
それは安心のシニアライフを送るためにはマストなんです。
文/横田愛子
おすすめ記事
-
【取材】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【愛ブヒの旅立ちを語る】BUHI編集長小西・FBL編集長チカ・代表ケンタ【鼎談(ていだん)】前編
愛ブヒの旅立ちはとても悲しいけれど、かならず迎えることになる現実です。けれども、その死はたくさんのことを教えてくれます。
わたしたちがそれを受け入れるのならば、あの子の存在はもっと強くなる。
愛ブヒを亡くした三人(BUHI編集長小西秀司・FBL編集長チカ・代表ケンタ)が、その思いを赤裸々に語りました。
虹の橋 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【編集Yの太鼓判はコレ!】留守番中も爆睡!究極の癒しベッドー編集部厳選!本当に使えるドッグギア #44
全員フレブルオーナーである『FRENCH BULLDOG LIFE』の編集部員たちが、自分たちで愛用している「本当に買ってよかった!」ものだけを紹介するこの連載。
今回は編集Yが、すべてのフレブルが大好きだと確信する極上のドッグベッドをご紹介! 留守番中もぐっすり、埋もれる姿は激カワ、さらに高確率で「へそ天」が見られます!
特集 -
【販売開始!】フレブルオーバーオール「UNIVERSAL OVERALL × W-OKI KENTA × フレブルライフ」
アパレルブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」と、沖縄在住のフレブルオーナーで人気タトゥーアーティスト「W-OKI TATTOOのKENTA」。そしてフレブルライフのトリプルコラボで完成した、フレブルオーバーオール。
ストア情報
フロントプリント、バックプリントの2展開で、それぞれフレンチブルドッグのイラストも違います!
イベント「フレブルLIVE」で先行販売しましたが、ついにフレブルライフストアで販売スタートです! -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【取材】脳腫瘍治療のスペシャリスト・長谷川大輔教授が進める脳腫瘍の最新治療とは
フレンチブルドッグは脳腫瘍になりやすい犬種だといわれています。事実として、てんかん発作の症状が出てMRI検査を受けたフレンチブルドッグのうち、「約70%が脳腫瘍」と診断されたというデータも。犬の脳腫瘍は残念ながらあまり良い予後は期待できず、根本的治療も身体に負担がかかることから、私たちオーナーは希望を失いがちになります。
そんな脳腫瘍治療に、新たな風が吹こうとしているのです! このプロジェクトの先陣を切る、日本獣医生命科学大学・長谷川大輔教授にお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】川口春奈とアムのやさしい世界。ー大人気女優は生粋のフレブルラバー
いまをときめく人気女優が、フレンチブルドッグラバーであるという事実。
そうです、その人は川口春奈さん。
アムちゃんというパイドの女の子と暮らしています。
話を聞けば聞くほど、そして春奈さんとアムちゃんのやりとりを目の当たりにするほどに、そのフレンチブルドッグ愛がわたしたちのそれとまったく同じであることに、なんだかうれしくなってしまったのでした。
春奈さんとアムちゃんのすてきな暮らしを、BUHI編集長の小西がいつくしみながら、切り取らせていただきます。
-
【イベントレポ】のべ6,500人・4,500頭のフレンチブルドッグが集結!「フレブルLIVE2023」の全貌大公開!
第二回『French Bulldog LIVE 2023(フレブルLIVE)』が、無事閉幕しました!
今年は思い切っての2daysチャレンジ。当日までどうなるかドキドキでしたが…なんと、のべ「6,500人・4,500頭のフレンチブルドッグ」が集結。
開催地の山中湖はもちろんのこと、道中のサービスエリアもフレブルだらけで、他犬種のオーナーさんは「何があるんですか!?」と驚いていたとか(そりゃそうだ笑)。
さぁみなさん、いよいよ「フレブルLIVE 2023」のレポートをお届けです!
今年参加してくださった方も、来年こそと意気込んでくださっている方も、臨場感たっぷりのレポートをお楽しみください!
フレブルLIVE -
【たった30秒でマイナス6℃!】進化する熱中症アイテム。保冷剤のいらないクールウェアは、この夏必須!
暑さに弱いフレンチブルドッグたち。そろそろ本格的な熱中症対策が必要なシーズンになってきました。
今回ご紹介するのは、日本初の保冷剤がいらないクールウェア。
獣医師監修で、さらに実用新案・特許も取得した、今フレンチブルドッグに最もオススメしたいクールアイテムです!
(PR 株式会社スウィートマミー)
PR -
【わずか3ヶ月で5万食突破!】フレンチブルドッグ専用「THE fu-do(ザ・フード)」が選ばれる理由。
フレンチブルドッグのためだけに作った総合栄養食「THE fu-do(ザ・フード)」。
販売スタートからわずか3ヶ月で、5万食を突破しました!
私たちにとって、ひとつの集大成ともいえる「THE fu-do(ザ・フード)」。
今回は特徴と、食べつづけた先にどんな未来が待っているのかをご紹介したいと思います!
実際にお試し頂いた50頭のフレンチブルドッグの声もお届けしていますよ。
元気なレジェンドブヒを目指すみなさま、どうかじっくりご一読くださいませ!
ザ・フード
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
French Bulldog LIVE⚡️2024 (フレブルLIVE)
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】短命拒否権ーフレンチブルドッグは、もっと生きる
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】We wanna meet FBF! ー編集部が、会いたいキミのもとへ。
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。