2024年5月4日3,477 View

うちの子がうつ病に…犬の心の病について知る

ゴールデンウィークが終わる頃、人間の世界でよく話題に上るのがうつ病。新しい環境に馴染めなかったりストレスを感じるなど、1年でもこの時期はメンタルヘルスを損なう人が多い時期と言われています。こういった精神疾患は人間特有と思いがちですが、実はフレブルたち犬にも発症することがあり、全国でもまだ数は少ないものの、獣医行動診療科、つまり動物の精神科を開設する動物病院もあるのです。ブヒたちにとってもストレスは日々の健康を左右する重要な問題なので、犬の精神疾患について知っておくことはとても大事なんですよ。

犬の精神疾患ってどんなもの?

フレンチブルドッグ,心,健康

Sbolotova/shutterstock

 

「犬の精神疾患」と文字にするとあまり身近な印象はないけれど、甘えん坊が多いフレブルゆえに多くのオーナーさんを悩ましている「分離不安症」も精神疾患のひとつ。

 

これはオーナーさんの姿が見えなくなると極度に不安を感じて吠え続けたり、破壊行動を行う、トイレをあちこちでする、下痢や嘔吐が起きるなどの行動を取ることで、程度の差はあれども愛ブヒのこういった行動を経験した人も多いでしょう。

 

他には、ストレスを長期間感じ続けることで発症しやすいと言われている強迫性障害では、自分の体を舐め続けたり噛んだりしてしまう症状が顕著。

 

また、辛いことがあったり長期間ストレスにさらされている、急激かつ極端な環境の変化やとても怖い思いをしたなどの体験から、うつ病を発症することもあるんです。

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Alice Rodnova/shutterstock

 

犬は感情が豊かで脳も非常に発達している生き物なので、人間と同じように精神的ストレスで心身の調子を崩してしまいがち。

 

怒りっぽいオーナーさんの顔色を常に伺っているような犬は精神疾患になりやすいし、嫌なことや苦手なことを強要され続けるのも大きなストレス。

 

フレブルたち犬が精神疾患を発症するケースの多くは、散歩に行かなかったり狭いケージにずっと閉じ込めている、体罰が常態化しているといった不適切な飼育が原因であることが大半。

 

多くの場合はオーナーさんの飼い方に原因があるとも言えるのです。

 

ただ、精神疾患には先天的なものもあり、パピーの頃から何らかの異常行動が見られるケースだと遺伝や胎子期の環境が影響している可能性が高いと言われています。

 

嫌いなことを強要しないことも大事

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Olena Yakobchuk/shutterstock

 

常に新鮮なお水が飲めてちゃんと食事をもらえる快適な環境。

 

かつ、適切な運動や散歩をし、匂いを嗅いだり他の犬と交流するといった犬が本来持つ欲求を満たすこと。

 

それにもちろん、たっぷりの愛情を持って接すること。

 

これができていれば安心と思いがちだけれど、良かれと思ってやっていることがマイナスに作用することもあるんです。

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例えばドッグランやお散歩のコース選択。

 

フレブルの中には人付き合いならぬ犬付き合いが得意な子もいれば、逆に他の犬と遊んだりするのは苦手というタイプも当然います。

 

他犬が苦手なブヒにとっては大勢の犬たちが走り回るドッグランは苦痛だろうし、楽しめる場所ではありません。

 

お散歩でも「こっちは嫌」と何故か通りたがらない道があったりしますが、これは過去にその道を歩いているときに何らかの怖い思いや嫌な思いをした可能性が高め。

 

慣れたら楽しいはず、と無理強いすることでそれがストレスになってしまうんです。

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一方で、例えば留守番が嫌いというブヒは多いけれど、かといって留守番を一切させないというのは仕事を持つオーナーさんには無理な話。

 

こうした場合は「オーナーさんは必ず帰ってくる」と覚えさせることが大事で、最初は5分、次に10分とオーナーさんが姿を消す時間を伸ばしていくという地道な方法で留守番に慣らしていきましょう。

 

なお、雷などを怖がるブヒの場合、留守番中に大きな雷が鳴って恐怖を感じ、それ以来雷と留守番が頭の中で結びつき、留守番そのものが苦手になる、なんてケースもあります。

 

雷でパニックを起こすなど、あまりに症状が強い場合は一度獣医に相談し、適切な治療法を考えていくことも大事ですよ。

 

精神疾患への対処法

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Huy Thoai/shutterstock

 

犬にとってのストレスは苦手な場所を避けたり地道に練習を繰り返すことで改善されることもあるけれど、自傷行為が続くなど、レベルによっては専門医の力を借りるという選択をすることも大事です。

 

獣医行動動物診療科のある病院はまだまだ少数ですが、まずはかかりつけ医に相談を。

 

専門医ではオーナーさんへのヒアリングののち、生活環境の改善や修正、トレーニングによる行動修正、必要なら薬物療法などを提案してくれますが、何より大事なのはオーナーさんの理解です。

 

愛ブヒに何かしらの異常行動を認めたときに「こういう性格なんだろう」と放置せずに、その理由を考えて原因となっているであろう点を改善すること。

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ストレスのない生活環境を目指すのはもちろんですが、現在日本で暮らす犬たちは基本的に人間と一緒に暮らしている生き物です。

 

そのため社会性を身につけさせる、つまりしつけをすることはとても大切。

 

しつけをする中で信頼関係やルールなどを学び、衝動を抑えたり慣れることで不安をやわらげることができるので、もし愛ブヒの異常行動や躾に悩んでいる場合は、獣医師やドッグトレーナーなど、プロの力を借りるのも選択肢に入れておきましょう。

 

おわりに

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ストレスケアが必要なのはフレブルだって同じ。

 

ストレスのない環境で伸び伸びと過ごすことで心身の健康が保たれ、毎日を幸せに過ごせるのです。

 

 

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