あなたの家は適正温度?犬も冷えすぎはNG![特集:ミドルシニアLIFE]
日本列島を襲っている猛烈な暑さ。気象予報では10年に1度の暑さだなんて言っているけれど、本当に毎日これでもかというほど暑いですよね。それでなくとも暑さに弱いフレンチブルドッグたちはクーラーが効いたお部屋でくつろいでいることと思いますが、ミドルシニア期以降のシニアや、逆にパピーたちに気をつけてほしいのが「冷えすぎ」なのです。この夏動物病院の先生に話を聞いたところ、現在通院してくる子で多いのが「冷えすぎでぐったりしている」という症状。フレブルオーナーさんは熱中症対策は万全だけれど、その一方で「冷えすぎ」に関しては意外と盲点なのではないでしょうか。
怖いのは冷えからくるクーラー病

Patryk Kosmider/shutterstock
今の日本の暑さだと、フレブルたち鼻ぺちゃ族のみならず全ペットに必須なのがエアコン。
とりわけ熱中症対策に余念がないブヒオーナーさんたちは室温管理に目を光らせており、よく耳にするのが、愛ブヒに合わせた室温に設定しているから人間は寒くて長袖を着用している、なんて声です。
実際フレブルたちの体温や体感温度は人間よりも高いため、冷房の設定温度をブヒ仕様にするのは正解。

DuxX/shutterstock
けれども冷房に当たり続けることで体が冷え、冷えた部屋から屋外やエアコンをつけていない別の部屋への出入りを繰り返し、何度も急激な温度変化にさらされることで自律神経が乱れるのです。
自律神経が乱れると胃腸の異能が低下して下痢や嘔吐が起こり、消化器系の病気の引き金に。
これは体温調節機能が衰えているシニアブヒやまだ未成熟なパピーに多いのですが、実はミドルシニアは特に注意が必要なんですよ。
なぜかというと、まだパワフルで元気なミドルシニアのブヒは、暑い屋外と涼しい室内を行き来することになるお出かけ頻度が高いから。

Patryk Kosmider/Shutterstock
また、お出かけの際はがっつり熱中症対策をするのがフレブルたちのお約束ですが、出先だとこまめにクールネックを外したりせず、冷房の効いたドッグカフェなどに入ってもそのままつけっぱなしにしていませんか?
もちろん熱中症対策は絶対必須ですが、かといってとにかく冷やしておけば良いというものではなく、「適温を保ち冷やしすぎないこと」が暑い夏を元気に乗り切るコツなんです。
室内での対策は?

Firn/Shutterstock
そもそも犬が熱中症になる可能性が高まるのは、個体差はあるけれど気温25度以上、湿度60%以上だと言われています。
そのため夏場のエアコンは25度〜27度くらい、湿度は60%以下に抑えるのがポイント。
けれどフレブルの中には25度でも暑そうにする子も多く、エアコンをもっと低い温度で設定しているご家庭もあるでしょう。
ただ、あまりにも低い温度で設定するとクーラー病にかかる恐れがあるので、ブヒの様子を見ながらこまめに調節を。
ハァハァというような息遣いではなく、普通の呼吸をしてくつろいでいるのなら、それがその子にとっての適温です。

fongleon356/Shutterstock
また、フレブルの場合、夏場にお散歩をするのなら日が昇る前の早朝かどっぷりと日が暮れた夜遅い時間かと思いますが、それでも室内と比べるとかなり暑いですよね。
そんな時にすぐ冷えた部屋から屋外に出すと気温差で自律神経が乱れるので、まずは冷房の部屋から玄関先のさほど冷えていない場所でしばらく過ごし、そこから外へ、というように、急激な気温変化を緩和する対策がおすすめ。
また、室内では愛ブヒに直接冷房の風が当たらないように工夫し、寒さを感じたら潜れるようにブランケットなどを用意しておくと安心です。

sophiecat/Shutterstock
ちなみに夏場はご飯も食べやすいように冷やしたものをあげる人も多いですが、冷房の効いた部屋でずっと過ごしているのなら、あえてフードを冷やす必要はありません。
体の中と外から冷やしてしまうとお腹を壊す原因にもなるので、夏はとにかく冷たいものを、と思い込まず、冷と温のバランスをとってあげましょう。
屋外での対策は?

New Africa/shutterstock
真夏の日中に愛ブヒ連れで出かける人はまずいないと思いますが、病院へ行ったり帰省したりする場合はどうしても暑い時間帯に外に出ることになりますよね。
そんな場合でも長時間屋外にいることは稀なものの、ブヒオーナーさんの熱中症対策は万全です。
首にクールネック、体にはワキなどを冷やせるクールエプロンなどを装着し、ブヒによっては内側に保冷剤が入る帽子を着用している子だっているくらい。
この完全無欠の熱中症対策は素晴らしいのですが、気をつけてほしいのは「適宜取り外すこと」。

Florida Chuck/shutterstock
例えば移動の際、最初は暑い車の中も次第に冷房が効いて涼しくなりますよね。冷えた車内で全身に保冷剤をつけていれば、今度は逆に冷えすぎになってしまいます。
窓からの日差しで暑がっている場合などはともかく、出先でも冷房の効いた場所ではクールアイテムを外してあげること。
接触冷感のお洋服程度なら大丈夫ですが、保冷剤を使っているものは直接肌に氷が当たっているようなもの。
そのため、涼しい部屋では冷えすぎになってしまいます。
装着の手間を面倒くさがらず、様子を見ながら付け外ししてあげましょう。
なお、いくら対策をしていても日本の夏の暑さは半端ではありません。特に日中は愛ブヒを連れての不要な外出は絶対に避けてくださいね。
おわりに

Anastasiya Tsiasemnikava/Shutterstock
熱中症にさせないために冷やすのは大事だけれど、室温によってはクーラー病になってしまいます。
愛ブヒの足先などを触って冷たければ冷えている証拠なので、その場合はマッサージをしたり、足湯などをするのもおすすめ。
クーラー病の症状はくしゃみや咳、元気のなさ、食欲低下、下痢や嘔吐などが挙げられるので、どれかひとつでも思い当たったら冷やしすぎていないかを確認し、一度動物病院で診てもらってくださいね、
文/横田愛子
おすすめ記事
-
【動物病院へ行かずに薬が手に入る!】フィラリア対策の商品も扱う個人輸入代行サイト「うさパラ」が超便利
もうすぐフィラリア予防の季節。忙しいオーナーさんは、動物病院へ行く時間を作るのもひと苦労。
そこでみなさんにご紹介したいのが、ペットの健康維持を目的とした商品を取り扱う個人輸入代行サイト『うさパラ』。
フィラリア予防薬だけでなく、皮膚の健康をサポートする製品や、コンディション管理を目的とした商品も取り扱っています。
「それって安全なの?」「どうして病院に行かなくても手に入るの?」
そんな疑問も解消しつつ、『うさパラ』の魅力をご紹介です!
(PR Healthcare Trading Limited)
PR -
【取材】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【取材】川口春奈とアムのやさしい世界。ー大人気女優は生粋のフレブルラバー
いまをときめく人気女優が、フレンチブルドッグラバーであるという事実。
そうです、その人は川口春奈さん。
アムちゃんというパイドの女の子と暮らしています。
話を聞けば聞くほど、そして春奈さんとアムちゃんのやりとりを目の当たりにするほどに、そのフレンチブルドッグ愛がわたしたちのそれとまったく同じであることに、なんだかうれしくなってしまったのでした。
春奈さんとアムちゃんのすてきな暮らしを、BUHI編集長の小西がいつくしみながら、切り取らせていただきます。
-
【ドッグフードの闇を暴く】フレンチブルドッグに本当におすすめの食事とは?
私たちが「フレブルライフ」をスタートして8年。雑誌「BUHI」も含めると、約20年フレンチブルドッグに関する情報だけをお届けしてきました。
そしてフレンチブルドッグを知れば知るほど、犬種によってかかりやすい病気や性格、運動量が異なることを痛感しています。
犬によってカラダもライフスタイルも大きく違う! なのに…日本のドッグフードは「全犬種同じ」ものが売られているのです。
しかも日本はペット「後進国」。フードにおいては、闇深い点がたくさんあります。
今回はフレブルライフ読者の皆さまだけに、ドッグフードの闇や矛盾を伝えさせてください。
もちろん最後には解決策もお伝えしていますので、どうかご安心を!
-
【肉球の香りがするビール、誕生】イラストは千原ジュニアさん【フレブルLIVEで先行販売!】
『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』は、11/9(土)-10(日)の2days!
今年は例年以上に反響があり、二日間ともに駐車場付きチケットがSold outとなりました!
年々パワーアップしている「フレブルLIVE」ですが、今年はオリジナルのクラフトビールを制作。
世界初・肉球の香りがするビールで、その名も「Paw Pad Ale」。
パッケージのイラストは、なんと千原ジュニアさんが手がけてくださいました。
フレブルLIVEにて、先行販売いたします!
フレブルLIVE -
【スペシャル対談】愛犬の旅立ちと供養。霊感がない人も「愛犬の成仏」を知る方法!?【シークエンスはやとも×PELI】
愛犬の旅立ちは、誰もが目を背けたくなるもの。けれど事前に知っておくこと、考えておくことで、救われることがたくさんあります。
今回は、お盆スペシャル企画。世間が認めるほどの霊視能力をもつお笑い芸人「シークエンスはやとも」さんに、愛犬の旅立ちや供養についてインタビュー。
インタビュアー兼対談相手は、大の犬好きで心霊分野の知識にも長けているPELIさん。
「愛犬が旅立ったあと、ベッドやおもちゃはどうすればいい?」「お骨はどうするべき?」「お花やお線香は喜んでくれる?」
さらには、霊感がない人でも愛犬が成仏したことを知る方法まで。
お笑い芸人だからこそ暗くなりすぎない、むしろ心がスッと軽くなる。
永久保存版のスペシャル対談です!
対談 -
諦めかけた命。あれから2年、フードを変えたら15歳の今もお散歩大好きなフレンチブルドッグに!
今日は15歳の愛ブヒと暮らす、編集メンバーの実体験。
愛ブヒは二年前からすべてのフードが合わなくなり体重が激減。検査をしても異常はなく「年齢のせいですね…」と言われてしまいました。
もう諦めるしかないのかな…そんなとき、我が家に届いたのが「THE fu-do(ザ・フード)」の試食品でした。
そして「THE fu-do(ザ・フード)」を食べつづけて二年、愛ブヒは15歳になり、今も元気にお散歩をしています。
今回は、二年前の絶望から今までを包み隠さず、時系列でお話しさせていただきます。
-
【イベントレポ】5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人が集まった「フレブルLIVE2024」の全貌!
11/9(土)-10(日)の二日間にわたって開催された『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』。
今年はのべ5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人のフレブルオーナーが集まりました!
day1の司会はフレブルラバーのロッチさん。day2の音楽フェスには世代ど真ん中のPUFFYが出演するなど、例年以上に豪華なラインナップ。
北は北海道、南は鹿児島県から。全国のフレンチブルドッグが一堂に会した「フレブルLIVE2024」の模様を、詳しくお届けです!
最後には2025年の情報もありますので、要チェックでございます!
フレブルLIVE -
【日程発表!】フレブルLIVE2025、やるぜ今年も2days!【11/8(土)-9(日)】
今年で第四回を迎える『French Bulldog LIVE(フレブルLIVE)』。
毎年参加者様が増え、昨年はのべ5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人のフレブルオーナーが集まりました!
おかげさまで、2025年も開催が決定! ゆったりお楽しみいただけるよう、今年も2daysでございます。
「フレブルLIVE2025」の開催日と、一日目と二日間の違った楽しみ方を大公開!
フレブルLIVE
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
French Bulldog LIVE⚡️2025 (フレブルLIVE)
-
【特集】シン・スキンケア
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】永遠の選択。フレンチブルドッグ専用「THE fu-do(ザ・フード)」
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。