【取材】人々は、なぜ「ゆとり炉」の作品に魅了されるのか〜旅するブヒ展@ダリアシアン〜
2018年6月8日に、ゆとり炉さんの「旅するブヒ展@ダリアシアン(鎌倉)」が開催されました!鎌倉で開催するのは、約1年半ぶり。
今回ははじめての平日開催とのことで、ゆとり炉さんもちょっぴり不安だったそうですが…!?
目次
行列の先頭は、真夜中3時から並んでいた!
ゆとり炉さんの「旅するブヒ展」は、毎回早朝から行列ができることでおなじみ。
今回は、ブヒ展はじまって以来の平日開催だったにもかかわらず、朝の7時には信号2つ分向こう側まで列をなしていました。
列の先頭に並んだ方は、なんと真夜中の3時から待っていたそうです。キャンピングカーで鎌倉まで訪れ、車内で夜を明かした人もいたとか。
台湾から来ているお客さんも!
この日、はるばる台湾から来ているお客さんも何名かいらっしゃいました。「旅するブヒ展」のために飛行機でやってきて、前日に鎌倉入りしたとか。
お話を聞くと、こちらの女性は元パグのオーナーさん。「4年前に天使になりました」と教えてくれたこの女性は、愛犬にそっくりなパグのお皿を購入されたそうです。
日本語を話すのは苦手だけれど、聞いたり読むことはできるというおふたり。なんと、French Bulldog Lifeの読者さんでもありました!う、うれしすぎる…!
台湾からのお客さまは他にもいらしていて、Instagramで知って来ました!という方がほとんど。
どうやら「ゆとり炉」の人気は、海を渡りはじめている模様…もしかすると、台湾で「旅するブヒ展」が開催される日も近い!?
リアルすぎる作品がフレブルオーナーの心をつかむ
ブヒ展を開催するたびに行列が長くなり、ますます手に入りにくくなるゆとり炉さんの作品。
最近では、フレブルオーナー以外のファンも増えてきています。
いったい人々は、なぜそこまでゆとり炉さんの作品に魅了されるのでしょうか。インタビューを元に、独自にまとめてみました!
[1]リアルすぎる表情
ブヒ展に来ていたみなさんに「ゆとり炉さんの作品の、どこが好きですか?」と聞いてみたところ…声をそろえて「リアルなところ!」とおっしゃっていました。
作品の顔をじっくり見てみると、シワの入り方や口元のたるみ、パーツのバランスなど、かなり忠実に再現されています。
リアルなのは顔だけでなく、からだのバランスや足の長さ、はたまた「たしかにフレブルってこういう仕草するよね」という“行動”までも、作品で表現しているのです。
たとえば、この蓋物。フレンチブルドッグって、たしかにこうしてカラダを丸めて寝るんです。
オーナーを見つめるときはこういうピュアな顔をするし、
ぼーっと座るときは、こんな姿勢になっている。
そして、いろいろな方にお話を聞いていると、フレブルオーナーはキャラクター性が強いフレブルグッズをあまり好まない傾向にもあるようです。
フレンチブルドッグは表情が豊かで、人間ぽいところも魅力のひとつ。そして、フレブルラバーたちは彼らのそんな一面に魅了されています。
だからこそ、少しでもフレブルのかわいさを忠実に再現してほしいし、「あるある!」と共感したい。
リアルすぎると怖くなったりするけれど、程よいデフォルメ加減もまた人々の心をつかむのかもしれませんね。
[2]全て表情が違う
ゆとり炉さんの作品は、ひとつひとつが手作り。だからこそみんな違う顔をしていて、同じモノは存在しません。まさに、フレンチブルドッグと同じ!
うちの子に似たブヒを選ぶ楽しさもまた、ゆとり炉さんの作品の楽しみ。
あるパイド(白黒)のオーナーさんは、表情だけでなく黒い模様の割合が愛ブヒに似ているものを選んだそうです。それはもう真剣に。
そして、あるブリンドル(黒)のオーナーさんは、おでこの白いラインやボディの白毛の割合まで見て、我が子に近いものを選んだとか。
表情はもちろんのこと、毛色やバランスまで愛ブヒに似た子を選べる。これもまた、ゆとり炉さんの作品に魅了されるポイントなのかもしれません。
[3]フレブルに遠すぎない創作性
ゆとり炉さんの作品が好きな理由として、「独創性」をあげている方もいました。
一見ぶっとんでいるように見えますが、じつはどの作品もフレンチブルドッグに結びつくデザイン。
たとえば、最近の新作でもある鏡モチ。フレンチブルドッグと鏡モチ!?と思いがちですが、たしかに思い返せばフレブルの後ろ姿って鏡モチみたい。
とはいえ、すべてのフレブルオーナーがふだんから「フレンチブルドッグ=鏡モチ」と連想しているわけれはなく、まさに言われてハッとする感じ。
普段から心のどこかで感じている潜在的な感覚を具現化し、「そういうことか!」と気づかせてくれるのがゆとり炉さんの作品なのです。
かゆいところに手が届くというか、「たしかに!」と気づかせてくれる快感も、ゆとり炉さんの作品にハマる要因なのかもしれませんね。
ダリアシアンのご夫婦に聞いた!職人から見るゆとり炉
今回「旅するブヒ展」がおこなわれたのは、鎌倉にあるレザー&シルバーのアクセサリーショップ「ダリアシアン」さん。
こちらの作品もご夫婦の手作り。まさに、革のプロと土のプロによる奇跡のコラボレーションが成立していたというわけです。
そんなダリアシアンさんのご夫婦に、ゆとり炉さんの作品についてお話をうかがいました。
「去年の作品から少しずつ変化しているのに驚きました!ブローチなどの細かい作品まで、去年とは顔の表情やからだのバランスが違うんですよね。ふつうなら、顔や形を決めておいて同じものをずっと作りつづける方が楽なはず。でも、常に『もっとこうしたい』という向上心があるからこそ、この短期間で変化するんだと思います。でも、それって職人としては本当に勇気がいることで…ぼくたちも“型”は作らずにひとつひとつハンドメイドで作っているので、革と土で扱うものは違いますけど、共感できる部分がたくさんあります。それにしてもスゴイなぁ…とただただ尊敬しますね。」
ダリアシアンの看板犬は代々フレンチブルドッグで、今のポワン&マギサンは三代目と四代目という生粋のフレブルラバー。
にも関わらず、フレブルグッズはほとんど持っていないとか。でも、徐々にゆとり炉さんの作品が増えているのを我々は目撃してしまいました。
「ゆとり炉さんだけは別!デフォルメされすぎてないリアルなフレンチブルドッグの感じが本当にかわいいですよね。うちはずっとブリンドルなんですけど、こんなにかわいいブリンドルグッズに出会ったのは初めてです。あとね、鏡モチも買っちゃった!今から正月がくるのが待ち遠しいですよ(笑)」
と、フレブルオーナーならではのご意見も飛び出しました!
職人同士だからこその貴重なご意見、ありがとうございました!
フレブルの「むぎ」を迎えて作品に変化が
ゆとり炉さんの作品変化に気づいていたダリアシアンさんご夫婦。イベント後にゆとり炉さんにお話を聞いてみると、それを決定づけるエピドードが。
ゆとり炉さんは、最近フレンチブルドッグの「むぎ」を迎えたばかり。先代のブヒたちが虹の橋を渡り、数年ぶりに新たな家族が増えました。
むぎが来てから、「シワの入り方ってもっとこうだな」とか「口元のタプタプはもっとこうなってるな」など、改めて気づいた部分があったとか。
今回の作品にはそれが反映されているようで、だからこそ昨年とまた違った表情を見せていたのかもしれません。
変化しつづけるゆとり炉さんの作品。これはあの時のもの、これはこの時…など、変化を楽しめるのも嬉しいですよね。
次の旅先は…?
ゆとり炉さんの「旅するブヒ展」、次回の旅先は岡山県だそうです!
7月に行われる、広島・TRUNKさんの企画展にも作品を出展するそうですよ。
細かい情報は、ゆとり炉さんのInstagramからチェックしてみてくださいね。
おまけ
最後は、ゆとり炉さん、ダリアシアンさんで打ち上げを開催。
このオフショット…貴重です。
前回の「旅するブヒ展@ダリアシアン」については、こちらの記事をチェックしてみてくださいね!
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