2019年1月6日16,561 View

何気なく“運命的に”フレンチブルドッグを飼ってしまった人へ

「いつかは犬と一緒に暮らしたい」と思っていて、何気なく立ち寄ったペットショップで、フレンチブルドッグに出会ってしまい、ひとめぼれしてしまったという人は、意外と多いもの。

また、最近ではCMやテレビでよく見かけることもあり、「買うならフレンチブルドック!」と決めていた人もいるでしょう。

でもいざ飼ってみたら、フレブルならではの「大変あるある」が目白押し。でも、その大変さもひっくるめて「愛おしい」存在だということを実感してしまうものです。

何気なく、“運命的に”愛ブヒに出会ってしまった幸運を、改めて感じてみてほしいのです。

暑さにも寒さにも弱いなんて、知らなかった

フレンチブルドッグ

Stefan Holm/shutterstock

人間のように喜怒哀楽のわかりやすい表情、ムチムチでコロンとした愛らしいフォルム。フレブルを家族に迎えた人は、そんな姿にすっかり虜になっていることでしょう。

 

その反面、ほかの犬種を飼ったことがある人でも、知らなかったこととして、まず暑さに弱いという面があります。

 

フレブルのかわいらしさのひとつは鼻ペチャなところ。でも短頭種は、鼻が短くて口腔も狭いため、熱を逃がすのが苦手な犬種です。そのため、フレブルを迎えた最初の夏(正確に言えばGW頃から)に、散歩中にハアハア、ゼイゼイが激しくて、散歩から帰ってきてもおさまらず、慌ててネットで検索して、はじめてフレブルが暑さに弱いと知った人もいるのではないでしょうか。

 

それからは、室温を24度程度に保つため、夏は留守中もエアコンをつけっぱなしの生活になり、「留守番のワンコためにエアコンをつけて出かけている」と人に話すとびっくりされる……、まさに「フレブル大変あるある」ですね。

 

熱中症に十分な注意を払う夏が過ぎると、瞬く間に冬がやってきます。またここで驚くのが、「フレブルって寒さにも弱い!」ということ。ストーブやヒーターを付けると、気づけばお尻がくっつきそうなくらい近くに寄ってきて、暖をとる愛ブヒの姿が。

 

そこでまたネット検索をして、フレンチブルドッグは寒さに弱い犬種だということを知り、留守番用にとペット用ヒーターやホットカーペットを購入したり、暖房をつけっぱなしにしてお出かけをする日々がやってきます。

 

「光熱費はフレブルを飼うための必要経費」だなんて、愛ブヒを迎える前は想像もしていなかったという人も多いでしょう。でも、寝るときは暖かいお布団に入って甘えてくれるから、それも含めて愛おしいと感じてしまうのです。

 

肌は弱いし、病気の危険とも隣あわせ

フレンチブルドッグ

Stefan Holm/shutterstock

また、飼い始めて、フレブルには病気やアレルギーが多いことを知り、驚かされたという人もいるのでは?

 

フレンチブルドッグは、可愛くするために人間が改良を加えてしまったため、少し不自由な身体で生まれてきます。そのため先天的に骨に異常が生じやすく、それに伴うヘルニアなどの病気のリスクが伴います。

 

また、鼻ペチャは愛らしさの反面、短いマズルは呼吸がしづらく、場合によっては鼻腔狭窄などの手術が必要になったり、呼吸の問題で麻酔のリスクを考えなければならない一面もあります。

 

肌もとても弱いし、アレルギーにもなりやすいのも、フレブル大変あるあるです。シャンプーや病院通いが欠かせなかったり、身体や肌にいいご飯を調べては、色々試しているご家庭も多いでしょう。こうした事態に直面して、「フレブルってお金も手もかかる犬種なんだ」という事実に気づかされるのです。

 

でも、手のかかる子だからこそ、「この子には自分しかいない。絶対に守ってあげるんだ」と、当初は思いもよらなかった“フレブルを飼う覚悟”が芽生えてしまうものなんですよね。

 

ほかのワンコに比べて与えられた時間の少なさ

フレンチブルドッグ

photostocklight/shutterstock

こうした様々な事情から、個体差はあるものの、フレブルはほかの犬種に比べて、与えられた時間は長くはありません。

 

フレンチブルドッグは、10歳を迎えるとフェアリー期と称されるように、いつ別れがやってきてもおかしくはないのが現状です。犬を家族に迎え入れると決めた瞬間から、この子の最後を看取るつもりではいたけれど、それでも10年足らずで別れが来ることを想像していた人は、あまりいないでしょう。

 

でも、医療技術の進歩やお医者さんの知識の向上などによって、着実にフレンチブルドッグの寿命はのびています。またその要因には、飼い主さんの努力があることも事実。フレブル特有の体質や病気を知ることで、暮らしやすい環境を作ったり、早い段階で病気に気づくことで、愛ブヒの寿命をのばすことにつながっています。

 

いつかはお別れがくるけど、それまでは君といつまでも

フレンチブルドッグ

Stefan Holm/shutterstock

さきほどもお伝えしたとおり、フレンチブルドッグに限らず多くの動物たちは、人間よりも早いスピードでその犬生を駆け抜けていきます。考えていなかったわけではないけれど、改めてその事実と向き合うのは、たとえようがないほど悲しいもの。

 

でも、そんな私たちの気持ちなんてどこ吹く風、といわんばかりに、今日もいっぱい食べて、遊んで、ブヒブヒといびきをかいて寝ている姿を見ていると、そんな不安も大変な思いも、吹き飛んでしまうから、不思議ですね。

 

知らないから失敗の連続で、君のことを何度か命の危険にさらしてしまったかもしれない。でも、ママも頑張るから、一緒に学んでいこうよ。この素敵な毎日を、一緒に生きて行こう。

 

あなたの隣に座っているその子は、寂しがりやのあなたのそばに寄り添うために生まれてきた、たった1頭の愛ブヒなのです。手がかかっても、頑固でも、その子の瞳はあなただけを見つめて、いつだってあなたの姿を映し出しています。

 

そう、何気なく飼ってしまったのに、その出会いは「運命」だったとしかいいようがないもの。最高のパートナーと出会えた幸運に感謝して、キラキラ輝く悔いのない日々を過ごしていきたいものです。

 

そう、合言葉は「君といつまでも」なのですから。

 

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