あなたの大切なフレブルは、本当に大丈夫?意外と知られていない『狂犬病予防接種』についてもっと知りましょう。
桜の季節はもうすぐそこまでやってきているけれど、フレンチブルドッグを始めワンコオーナーにとっては桜のシーズンになると真っ先に思い出されるのが3月初旬頃に届く一通の封書。そう、狂犬病予防接種のお知らせです。狂犬病の予防接種はワンコオーナーにとっては義務であり、法律によって規定されているため基本的には「受けさせない」という選択肢はないのだけれど、実は昨今では狂犬病の予防接種率が低下しているって知っていましたか? もちろん、中には病気や体質によって狂犬病予防接種を受けることができないワンコもおり、理由によっては免除されることも。一方で毎年のことだからなんとなく受けさせている人も多いと思いますが、ここで改めて狂犬病予防接種について少し詳しくご紹介していきましょう。
そもそもなんで春先なのさ?

JLSnader/shutterstock
春先になると愛犬家同士の間では「もう狂犬病の注射した?」なんてことが話題に上りますが、そもそも狂犬病の予防接種は何ゆえ春先なんだろうと疑問に思ったりしませんか?
実は毎年4月から6月にかけては「狂犬病予防注射月間」と厚生労働省が定めており、犬を飼う人は
・飼い犬の登録をすること
・狂犬病予防注射の接種
・鑑札および注射済表の装着
この3つが狂犬病予防法によって決められているのです。
つまり法的な義務があるため、私たちドッグオーナーはこの予防月間の期間中に愛ブヒに予防接種を行うというわけです。

Kachalkina Veronika/shutterstock
ちなみに「狂犬病」という名前だけを見ると、狂犬病とは犬だけに感染する病気の一種だと思われがちですが、実はこの病、人間を含めたすべての哺乳類に感染する人畜共通感染症で、さらに感染すると100%死亡するという恐ろしい病気。
残念ながら現代医学では狂犬病の治療方法はなく、感染するとウイルスが脳神経を侵して全身の筋肉に麻痺を引き起こし、精神錯乱や全身麻痺などの症状ののちに死に至るという非常に恐ろしいもの。

Margarita Mindebaeva/shutterstock
人間が感染する場合、その経緯のほとんどが狂犬病にかかり凶暴化した犬に咬まれる事で感染しており、未だ世界では年間約55,000人もの人が狂犬病によって亡くなっているのです。
ただし、日本は過去50年以上狂犬病が発症していないため「狂犬病清浄国」とされているのだけれど、これも狂犬病予防接種が広く根付いていたからこそ。
現在の日本では狂犬病は身近な病気ではなくなったけれど、だからといって予防接種をしなくても安心して大丈夫、というものではありません。

Try my best/shutterstock
これは法律で定められているからというだけでなく、実際に日本同様に狂犬病清浄国だとされていた台湾では、2013年に野生のイタチアナグマに咬まれた犬から感染が発見されているのです。
狂犬病予防接種を回避できるってホント?
「狂犬病の予防接種、ウチはしていないのよ~」という言葉を耳にする事、ありますよね。
法律で定められているのに大丈夫なの? と疑問に思った方もおられるでしょう。
狂犬病予防接種には「猶予証明書」というものがあり、例えば成長が未発達であったり高齢で注射による健康の不安がある、アレルギーや既往症、免疫疾患、がんなどの治療中であるなどの場合、獣医師の判断で猶予証明書が発行されるのです。

technomolly/shutterstock
この猶予証明書を愛犬登録している自治体に提出する事でその年の予防接種は免除されるのですが、意外と知られていないのが「猶予証明」というものは狂犬病予防法においては存在していないという事。
これには理由があり、狂犬病予防接種というのは全頭接種が原則であり、それは狂犬病予防法が犬ではなく人を守るための法律であるため。
少し乱暴な言い方をすれば、人を守るために犬のリスクは考慮していない、という事でもあるのです。

Istvan Csak/shutterstock
しかしフレンチブルドッグはアレルギーが出やすい犬種なので、できればリスクのあることは避けたいと考えるオーナーさんも多いでしょう。
そこで狂犬病のワクチンに関する副作用を見ていきたいと思います。
狂犬病ワクチンを含む各種ワクチンには副作用がないとは言えず、その代表的なものがアナフィキラシーショックによる急性虚脱や呼吸困難、痙攣など。

Suttisak Aroka/shutterstock
そのため相棒の体調がすぐれない時や他の病気の加療中、消化管内に寄生虫の感染がある場合やヒートおよび妊娠中、高齢犬などはワクチンの接種そのものを控えた方が安全であると獣医師の多くは判断しています。
「ワクチン接種=体に異物を入れる」ことなので、毎年狂犬病の予防接種をしている場合でも、接種予定日にはしっかりと愛ブヒの様子を見て、今日はなんだか心配だと感じる場合には接種日を変更するなどの対策をしてあげてくださいね。
結局のトコロ、狂犬病予防接種って必要?

Kwiatek7/shutterstock
答えはもちろんYESです。狂犬病予防接種は愛犬家の義務でもあるのはもちろんのこと、日本が狂犬病清浄国だからといって狂犬病にならない保証はどこにもありません。
事実海外では未だ狂犬病は猛威を振るっている病気なので、海外から日本に入ってくる可能性は常にあるのです。
しかしながら、もし相棒が上記で紹介したようなワクチン接種を控えておいた方が良い状態にある場合は、いつもお世話になっている獣医さんと相談して判断すべき。

Izergil/shutterstock
とりわけフレンチブルドッグはアレルギー症状が出やすいこともあり、すでに気になる症状で通院していたり薬を飲んだりしている場合はまず獣医師さんに確認を。
また、狂犬病を含め様々なワクチンを接種するのは午前中に行うのがお約束です。
これはワクチン接種後に異変が起きた場合でも動物病院が営業している時間帯であるからで、ワクチン後は激しい運動も当然NG。
ちなみに狂犬病の予防接種は動物病院以外にも、近隣の小学校といった公共施設で実施していることが多いけれど、よりワクチンによるリスクを軽減したいならば普段通っている動物病院で行うのがベストです。

PolinaBright/shutterstock
ちなみに、狂犬病の予防接種は4月から6月の間のみにしか受けられないわけではなく、新たにワンコを迎えた場合などはいつでも動物病院で予防接種を実施してくれます。
フレブルオーナーの皆さんの手元にも、すでに狂犬病予防接種のお知らせが届いていることでしょう。
毎年特に気にせず受けている人も、この1年で愛ブヒの体調が変わり昨年同様に注射して良いものか迷っている人も、まずは狂犬病の予防接種について知っておくと安心です。
狂犬病予防接種は義務ではあるけれど、体調に問題がある場合は必ずしも絶対ではないことなど、大切な相棒に基本的には毎年受けさせることだけにオーナーがしっかりと把握しておきたいですよね。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
-
「停電=命のリスク」から愛ブヒを守る。猛暑時代に「Jackery ポータブル電源 2000 New」が欠かせない理由とは?
もしも、真夏に停電が起きてエアコンが止まったら…。
フレンチブルドッグと暮らす私たちにとって、それは「ただの不便」では済まされません。
暑さに弱く熱中症のリスクが高いフレンチブルドッグにとって、空調が途絶えることは命に関わる問題。
そんな“いざ”に備えておきたいのが、「Jackery ポータブル電源 2000 New」。
これはフレブルと暮らすご家族にとって、欠かせないアイテムです。
実際に導入したフレブルオーナーのリアルな声や、キャンプなどでの活用事例とともに、愛ブヒの命を守るための「本当に必要な備え」をご紹介します。
(PR 株式会社Jackery Japan)
PR -
【愛犬とのキャンプに】行って実感!「ELL’S PARK 長瀞」が犬オーナーに“選ばれる理由”とは〜フレブルJACK〜
2024年11月にオープンしたばかりのアウトドア複合施設「ELL’S PARK 長瀞(エルズパークながとろ)」。
ここは日本では珍しい「犬連れ専用アウトドア施設」で、すべてのエリアがドッグフレンドリー!
そんな「ELL’S PARK 長瀞」さんから、「フレンチブルドッグで全施設をジャックしませんか!?」という素敵なご依頼をいただき、
フレブルだらけのキャンプイベント——その名も「フレブルJACK」が開催されました!
当日は晴天に恵まれ、全国から約45組のフレブルファミリーが大集結。
この記事では、イベント当日の様子をレポートしながら、参加したフレブルファミリーたちが実感した「ELL’S PARK 長瀞」の魅力をたっぷりとご紹介していきます!
(PR リバストン工業株式会社)
-
【取材】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【取材】川口春奈と愛犬アムのやさしい世界。ー大人気女優は生粋のフレブルラバー
いまをときめく人気女優が、フレンチブルドッグラバーであるという事実。
そうです、その人は川口春奈さん。
アムちゃんというパイドの女の子と暮らしています。
話を聞けば聞くほど、そして春奈さんとアムちゃんのやりとりを目の当たりにするほどに、そのフレンチブルドッグ愛がわたしたちのそれとまったく同じであることに、なんだかうれしくなってしまったのでした。
春奈さんとアムちゃんのすてきな暮らしを、BUHI編集長の小西がいつくしみながら、切り取らせていただきます。
-
【スペシャル対談】愛犬の旅立ちと供養。霊感がない人も「愛犬の成仏」を知る方法!?【シークエンスはやとも×PELI】
愛犬の旅立ちは、誰もが目を背けたくなるもの。けれど事前に知っておくこと、考えておくことで、救われることがたくさんあります。
今回は、お盆スペシャル企画。世間が認めるほどの霊視能力をもつお笑い芸人「シークエンスはやとも」さんに、愛犬の旅立ちや供養についてインタビュー。
インタビュアー兼対談相手は、大の犬好きで心霊分野の知識にも長けているPELIさん。
「愛犬が旅立ったあと、ベッドやおもちゃはどうすればいい?」「お骨はどうするべき?」「お花やお線香は喜んでくれる?」
さらには、霊感がない人でも愛犬が成仏したことを知る方法まで。
お笑い芸人だからこそ暗くなりすぎない、むしろ心がスッと軽くなる。
永久保存版のスペシャル対談です!
対談 -
諦めかけた命。あれから2年、フードを変えたら15歳の今もお散歩大好きなフレンチブルドッグに!
今日は15歳の愛ブヒと暮らす、編集メンバーの実体験。
愛ブヒは二年前からすべてのフードが合わなくなり体重が激減。検査をしても異常はなく「年齢のせいですね…」と言われてしまいました。
もう諦めるしかないのかな…そんなとき、我が家に届いたのが「THE fu-do(ザ・フード)」の試食品でした。
そして「THE fu-do(ザ・フード)」を食べつづけて二年、愛ブヒは15歳になり、今も元気にお散歩をしています。
今回は、二年前の絶望から今までを包み隠さず、時系列でお話しさせていただきます。
-
【イベントレポ】5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人が集まった「フレブルLIVE2024」の全貌!
11/9(土)-10(日)の二日間にわたって開催された『French Bulldog LIVE 2024(フレブルLIVE)』。
今年はのべ5,000頭のフレンチブルドッグと7,000人のフレブルオーナーが集まりました!
day1の司会はフレブルラバーのロッチさん。day2の音楽フェスには世代ど真ん中のPUFFYが出演するなど、例年以上に豪華なラインナップ。
北は北海道、南は鹿児島県から。全国のフレンチブルドッグが一堂に会した「フレブルLIVE2024」の模様を、詳しくお届けです!
最後には2025年の情報もありますので、要チェックでございます!
フレブルLIVE -
【前売りチケット販売開始!】フレブルLIVE 2025は、11/8(土)9(日)開催!スチャダラパーによるテーマソング制作も決定
『French Bulldog LIVE 2025(フレブルLIVE)』の開催は、11/8(土)-9(日)の2days!
お得な前売りチケット、いよいよ販売スタートです!
さらに今年はビッグニュースが。
なんと、ヒップホップグループ「スチャダラパー」がフレブルLIVEのテーマソングを制作してくれることになりました!
テーマソングの情報やお得な前売りチケットの販売情報など、内容盛りだくさんでお送りしていますので、最後までお見逃しなく!
フレブルLIVE
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
French Bulldog LIVE⚡️2025 (フレブルLIVE)
-
【特集】シン・スキンケア
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】永遠の選択。フレンチブルドッグ専用「THE fu-do(ザ・フード)」
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。