【連載】スペインの新型コロナウィルス情報。誰もいない散歩道〜スペインでフレブルと。#11〜
スペインのバルセロナで“フレブルライフ”を満喫する、イトウマリさん。 職業は、ご夫婦そろってアーティスト! 愛ブヒはハニーパイドの「ぶーちゃん」で、性格はスーパーマイペース。
日本よりも遥かにフレブルが多い国スペインで、イトウマリさんはどのようなフレブルライフをおくっているのでしょうか。
連載11回目は…新型コロナウィルスにおける、スペイン(バルセロナ)の現状をお伝えします。いつものお散歩コースを歩けたのも、ずいぶん前のこと…。
目次
スペインの感染者は47,610人(2020年3月25日時点)
Hola 皆様こんにちは。
桜咲く春の季節、新型コロナウィルスが猛威を振るっている今日この頃です…。
日本で新型コロナウィルスが流行り始めた頃、ここスペインでは対岸の火事のごとく「アジアでは大変そうねえ」などと眺めていました。
ところが、あれよあれよとイタリアで広まり、今やヨーロッパが火事のど真ん中。
そんなど真ん中で暮らすぶーちゃんと私です。
20日前の3月5日にはスペインでは237人だった感染者数が、3月25日現在は47,610人…。
人と人との距離が近いとか、土足文化がよくないのかしらとか、挨拶でほっぺにキスをする習慣がよりスピードを加速させるのかなど色々考えてしまいます。
(ほっぺにキスをするあいさつはもちろん、握手も今は禁止されています)。
人がいない。バルセロナの「今」をレポート
そんなわけで、今回は、COVID-19(新型コロナウィルス)のバルセロナリポートをお届けしたいと思います。
2020年3月12日(木)
「スペイン全土の学校が3月14日(金)から暫く休校」と発表。
2020年3月13日(金)
「明日3月14日(金)に非常事態宣言をする」と発表。
2020年3月14日(土)
スペインでの感染者数5,753人に。
スペインのペドロ・サンチェス首相が会見を14時に開くという予定が、おしておして、なんと21時にスタート。
色々決めることが多すぎて大変なのでしょうね…。
そして、非常事態宣言を出しました。
おそらくイタリアと同じような、食料買い出し以外は外出禁止になるんだろうなと予測していました。
やはり「仕事に行く、病院に行く、銀行に行く、一人暮らしで介護がひつような人を助けにいく以外の外出はやめてください」とのこと。
首相自ら「犬の散歩はOK」と発表
食料が買いに行けるなら安心とホッとしたものの、やはり一番気がかりなのは犬の散歩についてです。
会見のあと、記者からの個別の質問を聞いていたら、なんと首相自ら「犬は散歩に出して構いません」と言いました! 良かった!!
ぶーちゃんは、毎日1時間半から2時間散歩をしているので、急に15日間も散歩をしなくなったらどうなってしまうのだろう…と、とても心配していました。
その後、調べてみると犬の散歩に行けるのは1名のみ。
食料の買い出しも原則1名のみとのことでした。
3月15日(日)、サンチェス首相がいいと言ってるんだからと、いつもどおりに散歩してみよう!
堂々と散歩に出たものの、人が全然いないいつもの散歩道に少々気持ちが萎えてしまいました。
いつもの美術館前を通過するものの、テープが貼られていて立ち入り禁止。
いつもの公園も封鎖。
人も車もいないいつもの風景はちょっと不気味さを感じます。
この日曜日は結局、無事にいつものお散歩コースに行けた最後の日でした。
スペイン人の“犬ジョーク”
子供も大人も散歩できないのに、犬は散歩できていいなあということで、犬をネタにしたおもしろ写真を次々にSNSに投稿する人が続出。
私も友人から、ふざけて「ぶーちゃんを貸してほしい」とか「一回の散歩にお金をとってぶーちゃんにバイトさせたらどうか」とジョークと共に色々な写真が送られてきました。
ほかにも送られてきた数々の写真をご紹介したいと思います。
子供の外出は禁止されているので、子供に犬の着ぐるみを着せて、
「パパあついよお。」
「でも、もう今日38回も外に連れ出されましたけど」
「もうこのブロックのご近所さんをみんな散歩してあげた」といってうなだれるフレブル。
犬のおもちゃを引きずりタバコをすう男性。
自宅にいながら楽しもうというという意味では、すばらしい…(?)
街にはたくさんの警察が。散歩の範囲も狭まりそう
3月16日、旦那がいつもの山のほうのコースへ散歩にいくと、警察に注意されたそうで、そそくさと帰ってきました。
3月17日、今度は私がうちの近くで散歩をさせていたら、私服の2人組の男性が近づいてきました。
2人で歩くなんて規則違反だわなんておもっていたら、警察手帳を見せてきたのです。
スペインでは偽警察のスリもいっぱいいるので警戒していると、どこに住んでいるんだと聞いてきます。
近所ですと答えると、「近所とはどこだ? はっきり住所をいいなさい!」と言われてしまい…。
おおっと、これは本当の警察っぽいなと思いました。
そして住所を答えると「それならいいけど、とにかく山の方には行かないこと! 犬の最低限必要な用を済ませたら、すぐに家に戻りなさい」と諭され、急いで家に帰りました。
確かに、散歩を長くしていたら、感染のリスクも高まります。
ですから、最小限に留めるのは当然。
非常事態宣言は、国民の意見を取り入れて日々内容が更新されていくので、何がよくて何がダメなのか散歩する側も要注意です。
州によって規則も違い、とある州では家から200m以上離れたらダメ、15分以内などと色々です。
なにしろ、今は2人以上で歩いていれば罰金。
とにかくそこら中に警察がいて、目を光らせています。
ほぼだれもいない街並みに警察が多くいると、悪いことをしていなくても緊張します。
そんなわけで、外に犬を短時間でも連れ出せることに感謝です。
今はとにかく、YO ME QUEDO EN CASA(私は家にいます)というハッシュタグが合言葉になっています。
日本の皆様もくれぐれもご注意、ご自愛ください。
次回もスペインのCOVID-19リポートはつづきます。
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