カラダ作りのキホンは『食』。 ミドルシニアブヒの“ゴハン”について改めて考えよう。 [特集:ミドルシニアLIFE]
健康維持に欠かせないモノやコトはたくさんあるけれど、カラダを作る最大の基礎となるのはやっぱり“食”。私たち人間もそうだけれど、直接体内に何を取り入れるかで肌やカラダの状態は大きく変化し、どれだけバランスの良い食事をしていくかが今後の健康を大きく左右する鍵となりますよね。これは私たちが愛するフレンチブルドッグも同様で、何をどういう風に食べているか、必要な栄養素をしっかりと摂取できているか、適度な量の食事をしているかなどなど、食は健康を維持するためには欠かせない大切な要素。とりわけ新陳代謝が落ちつつあるミドルシニア期のフレブルにとって、日々の食生活を見直すことは健康寿命の延長や肥満予防の観点から見てもとりわけ重要なのです。食べることはつまり生きること。だから、いま一度愛ブヒの食事内容を考えてみませんか?
中年ポチャを防ぐためには。

MR.SOMKIAT BOONSING/shutterstock
中年太り。このワードにギクリとした人も多いかもしれません。食べる量が増えたわけでもなく、甘いものやジャンクフードだって控えているのになぜだか太る。
これって人間のミドルシニアにとっても「あるある」ですよね。
ワンコの年齢で5才というのは人間の中年期にあたり、悲しいかな彼らにも中年太りという現象が起こるのです。
それはなぜか。まず年齢とともに筋肉量が減って代謝が低下するため。

Gorlov Alexander/shutterstock
そしてホルモンバランスの変化や糖尿病、脂肪肝といった代謝性疾患を患う率が上がるからといった理由があり、ミドルシニア期になってもなお以前の食生活やおやつの量を継続していると、気付けばポッチャリした中年太りブヒになってしまう残念な結果に。
フレンチブルドッグはその骨太なルックスのせいか肥満に気付きにくい犬種だとも言われますが、体重オーバーは足腰に負担をかけて当然健康にもマイナス。
だからこそ食事の見直しが大事なんだよ、というわけなのです。

Marina Kadyrova/shutterstock
でも、食欲旺盛なフレンチブルドッグにとって毎日のゴハンやおやつは大きな楽しみのひとつでもあり、好きなものを夢中で食べる彼らの姿を見るとこちらも幸せになりますよね。
愛ゆえについ食べさせ過ぎてしまう気持ちはわかるけれど、ならば相棒の満足感はそのままに、よりヘルシーかつバランスのとれた、さらには美味しいゴハンを作ろうではありませんか。
ところで、著者の愛ブヒは5歳後半になってから朝と夜の日に2食だったのを、朝・夕方・夜食の3回に分けて取らせるようになりました。

robertos0621/shutterstock
これは朝空腹で胃液を吐き戻すのを防ぐ予防の意味だけでなく、同じ量でもより満足感を味わってもらうためという意図もあり、いかに健康に気をつけながら相棒に食べる楽しみを与えるかを考えた結果のこと。
だって食べる幸せって、フレブルも人も共通ですものね。
手作りで一緒に「食」を楽しむ。

Marina Kadyrova/shutterstock
フレンチブルドッグオーナーさんには手作り食を実践していたり興味を持っている人が多い印象を受けますが、例えば愛ブヒにアレルギーがあって決まったフードしか与えられないという場合を除いては、オーナーである私たちが食材を選び、自宅のキッチンで作るフードは最高に安心&安全な食べ物。
今は原材料にこだわったドッグフードも数多く売られているけれど、どんな良質なフードでも自分でイチから作るという安心感には敵わないでしょう。
ただ、自作フードでは栄養バランスが心配だという声もよく耳にします。そこでオススメしたいのが、市販のフードと手作りゴハンを組み合わせる方法。

paty/shutterstock
これはドッグフードの量を減らし、減らした分を手作りのスープやトッピングで賄う方法で、完全手作り食はハードルが高いと感じる人にとっても気軽に挑戦できるのではないでしょうか。
では早速手作りゴハンの材料選びですが、ここで気をつけたいのはワンコにNGな食材の把握と繊維質の多い野菜の扱い。
タマネギやネギ、えび、カニ、タコ、イカ、香辛料の類、ぶどうなどは与えてはいけない食材ですが、犬は人間と比べると腸が短く繊維質を消化吸収しづらい体質です。

robertos0621/shutterstock
ただ、少量の食物繊維は健康維持に役立つので、野菜を与える場合は小さく刻んだりすりおろしたりするほか、柔らかくなるまで煮込んで消化しやすい状態にするのがポイント。
愛ブヒの分を味付けなしにすれば同じ食材で同じメニューを楽しむことだってできるので、今日は一緒に何を食べようかと考えながらの買い出しだって楽しめるはず。
ミドルシニアの味方、赤身魚の血合い。

Loida Sanchez Real/shutterstock
ワンコが好む食材といえばやはり鶏肉や牛肉、鹿肉といった肉類をまず思い浮かべますが、肉と同様にたんぱく質が豊富で、かつ他の栄養素も多数含み、その上ヘルシーなのがマグロやカツオに代表される赤身の魚。
魚は肉と比べてアレルギーが出にくいようで、実際に低アレルゲン対応ドッグフードの多くに魚が使われています。
でもマグロとかカツオって高くない? きっとそうお思いでしょう。
確かにスーパーなどへ行くと、鶏肉や豚肉よりも魚の方がお高いなんてこともあり、いくら大事な相棒のためでもお財布がゲッソリやつれてしまう‥と涙目になっちゃいますよね。

Tienuskin/shutterstock
しかし、デパ地下やスーパーの魚売り場の多くでは「アラ」を販売しているのです。
魚のアラ、特にマグロはたくさんのアラが出るためデパ地下の魚介売り場には高確率で置いてあり、低価格でたっぷりと入っているのがうれしいところ。
アラの中には「血合い」と呼ばれる黒っぽい部分が多く、人間は血合いを苦手とする人が少なくないのですが、実はこの血合いこそ栄養分の宝庫。
というのも、魚の血合い部分は魚の側面にある泳ぎ続けるための筋肉で、止まらず動き続けるために他の部位と比べ脂肪が少なくたんぱく質が豊富。

siriwat sriphojaroen/shutterstock
おまけに血液が集中する部分だけに鉄分やビタミンBもたっぷり含まれている、まさに「栄養と旨味の宝箱やぁ~by彦◯呂」な部位。
ちなみに筆者がよく買いに行くデパ地下の魚売り場では、天然生メバチマグロのアラは500gだいたい400円程度で、しかも夕方を過ぎると半額シールが貼られていたりします。
これをサイコロ状に切って骨などを取り除き、あとは小分けにして冷凍し調理のたびに使ったり、焼いてほぐしフレーク状にしてトッピングに、野菜と一緒に煮てスープにするなど、調理法は本当に多彩。

Olya_Beli_Art/shutterstock
マグロの赤身は100gあたり約100~130kclなので、気になるカロリーは鶏のササミとほぼ同じ。
しかも低脂肪高タンパクな上に鉄分やDHA、EPAが満載で、コレステロールの調整や血管障害が原因で起きる病気の予防にも効果があるのです。
なお、マグロやカツオに含まれるEPAには老化予防にも効くので、相棒も自分もミドルシニア年齢だわというオーナーさんは、ぜひ食卓に赤身魚を取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ

Margarita Mindebaeva/shutterstock
食べることは楽しみでもあり命をつなぐ大切な行為。
だから本当は、私たちも“自分が何をどういう風に”食べているのかをちゃんと意識して食事を楽しみたいけれど、忙しい毎日ではそんなことばかりも言ってられませんよね。
でも、自分で食べるものを選べない愛ブヒにとっての食は、オーナーであるあなたが相棒に毎日贈ることができるプレゼント。
だからこそ、年齢や体質に見合った食生活を考えることがミドルシニアの健康維持には必須なのです。
文/横田愛子
おすすめ記事
-
【インタビュー】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【愛ブヒの旅立ちを語る】BUHI編集長小西・FBL編集長チカ・代表ケンタ【鼎談(ていだん)】前編
愛ブヒの旅立ちはとても悲しいけれど、かならず迎えることになる現実です。けれども、その死はたくさんのことを教えてくれます。
わたしたちがそれを受け入れるのならば、あの子の存在はもっと強くなる。
愛ブヒを亡くした三人(BUHI編集長小西秀司・FBL編集長チカ・代表ケンタ)が、その思いを赤裸々に語りました。
虹の橋 -
【取材】スタイリスト・山本マナさんのフレブルライフ〜愛ブヒはスノウ7歳〜
フレブルオーナーといえば「どんなお仕事をしているんだろう」と思われがち。流行にとらわれないファッションや個性的なヘアスタイルが、その理由のひとつかもしれません。
今回取材したのは、ファッション業界の最前線で活躍中のスタイリスト、山本マナさん。愛ブヒはクリームのスノウ、7歳。
出会いのエピソードや休日の過ごし方、スタイリスト目線で伝授する“抜け毛が目立ちにくい色の服”とはー。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【編集Yの太鼓判はコレ!】留守番中も爆睡!究極の癒しベッドー編集部厳選!本当に使えるドッグギア #44
全員フレブルオーナーである『FRENCH BULLDOG LIFE』の編集部員たちが、自分たちで愛用している「本当に買ってよかった!」ものだけを紹介するこの連載。
今回は編集Yが、すべてのフレブルが大好きだと確信する極上のドッグベッドをご紹介! 留守番中もぐっすり、埋もれる姿は激カワ、さらに高確率で「へそ天」が見られます!
特集 -
【販売開始!】フレブルオーバーオール「UNIVERSAL OVERALL × W-OKI KENTA × フレブルライフ」
アパレルブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」と、沖縄在住のフレブルオーナーで人気タトゥーアーティスト「W-OKI TATTOOのKENTA」。そしてフレブルライフのトリプルコラボで完成した、フレブルオーバーオール。
ストア情報
フロントプリント、バックプリントの2展開で、それぞれフレンチブルドッグのイラストも違います!
イベント「フレブルLIVE」で先行販売しましたが、ついにフレブルライフストアで販売スタートです! -
【取材】脳腫瘍治療のスペシャリスト・長谷川大輔教授が進める脳腫瘍の最新治療とは
フレンチブルドッグは脳腫瘍になりやすい犬種だといわれています。事実として、てんかん発作の症状が出てMRI検査を受けたフレンチブルドッグのうち、「約70%が脳腫瘍」と診断されたというデータも。犬の脳腫瘍は残念ながらあまり良い予後は期待できず、根本的治療も身体に負担がかかることから、私たちオーナーは希望を失いがちになります。
そんな脳腫瘍治療に、新たな風が吹こうとしているのです! このプロジェクトの先陣を切る、日本獣医生命科学大学・長谷川大輔教授にお話しをうかがいました。
取材 -
おいしさの頂点を極めた「ブッチ」が起こした、希望のエピソード集。何も食べてくれなかった愛ブヒが…
日本において、チルドペットフードのパイオニアともいえる「ブッチ」。安全性はさることながら、犬たちに欠かせない水分を摂取できるのが魅力。何より食べっぷりバツグンで、我々編集部も、過去にブッチを食べなかったという子に出会ったことがありません。
さぁ、愛ブヒが幸せそうに食べる姿を見たい、すべてのオーナーたちへ。
ブッチのある生活、はじめてみませんか?
(PR 株式会社ブッチ・ジャパン・インク)
PR
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】短命拒否権ーフレンチブルドッグは、もっと生きる
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
【特集】新・家術〜進化型家電と、新しい愛情物語
愛犬たちとのかけがえのない生活をもっと楽しく快適に暮らすために。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】We wanna meet FBF! ー編集部が、会いたいキミのもとへ。
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブルペット保険ガイド
あなたと、あなたの隣にいるフレンチブルドッグがより安心して暮らしていけるように
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
French Bulldog LIVE⚡️2023 (フレブルLIVE)
French Bulldog LIVE 2023にまつわる情報をお届け。