【症状は突然やってくる】ミドル期から知識として蓄えておきたいシニアへの準備。備えあれば憂いナシ![特集:ミドルシニアLIFE]
まだまだ体力・気力ともに満点で充実した日々を過ごしているミドルシニアブヒのみなさ~ん、シニア期のことって考えていますか? 「いやいや、まだそんな歳じゃないから大丈夫よ」なんて思っているかもしれませんが、実際にシニアブヒと暮らす先輩フレブルオーナーさんいわく「症状は突然やってくる」そう。以前は短命だと言われたフレンチブルドッグも嬉しいことにここ数年で寿命を伸ばし、それに伴いシニア期特有のサポートが必要になる子が増えています。犬も長生きする時代だからこそ、来るべきシニア期に備えて知識を蓄えておきましょう。
体に起きる変化を知り、住まいを整える。
レジェンドブヒを取材していると、多くの子が10歳を境に視力や聴覚に衰えが見え始めたといいます。
それと並行して筋肉量の低下による足腰の弱りやトイレの失敗などが少しずつ始まり、加齢で免疫力が落ちるせいか、病気にかかる頻度が高くなるとも。
これは人間も同じで、ヒトの場合は補聴器や眼鏡を駆使してカバーしますが、フレブルの場合はこちらのサポートが全て。
視力が弱り始めたら散歩中や室内でモノにぶつかることが増えるため、外では誘導しやすいよう短めのリードに変える、自宅内の危険な箇所にはベビー用のコーナーガードを付ける、相棒が記憶を頼りに歩けるよう家具の位置を変えないなど、住まいを“シニア仕様”にすることが大切。
また、室内で転んでも怪我をしないよう床にクッションマットを敷くなど、とにかく衝突や転倒から身を守る工夫をしましょう。
なお、シニアになると排泄をしたくてもトイレまで我慢できず粗相することが多々あります。
今まではちゃんとトイレでできていたブヒにとっては、トイレの失敗というのは結構ショックなもの。
ブヒ自身が一番落ち込んでいるかもしれないので、粗相しても怒らずオムツの導入を検討してみてくださいね。
ちなみにフレブルはボリューミーなお尻の子が多いので、犬用よりも人間の赤ちゃん用の方がフィットするとよく聞きます。
しっぽ部分を切り抜けばそのまま使えるので購入の際は参考にしてみてください。
運動に食事、通院の“負担を軽減”
歳を取るとモノを噛む・飲み込むといった力が衰えてくるため、人間も咀嚼しやすく消化の良いものを勧められますよね。
これはフレブルも一緒で、特に何でも丸呑みしがち&一気食いしがちなブヒは食事でむせることが増えてきます。
もし愛ブヒにそんな傾向が見られたら、まずは食事を見直すべき。
ドライフードはふやかして柔らかくする、食欲がない時は液状タイプやウエットフードを与えるなど、体調と年齢に合わせた食事を選びましょう。
冬は食事を少し温めるなど、食欲をそそるひと手間をかけるのもオススメ。
次に運動ですが、シニアになると足腰はどうしても弱ります。
けれどもすぐにカートには乗せず、筋力の衰えを防ぐため少しでも自分の足で歩くお散歩を。
ただし歩き始めや立ち上がり時にふらついて転倒することがあるので、立ち上がる際には後ろからブヒの両脚の付け根を両方の手で抱えるようにサポートし、数秒経ってから動き始めるように手助けをしてあげて。
ヨタヨタ歩くようになったらロングタイプのタオルをブヒの腹下に通して両端を結んで持ち、簡易歩行サポートグッズ代わりにして歩行を手助けするのも良いでしょう。
シニアになると外出を控える人もいるけれど、外の刺激は脳の活性化にとても効果的!
いつまでも若々しくいるためにもお散歩は不可欠なんです。
また、最近は動物病院でも往診をしてくれるところが増えています。
病院が苦手なシニアブヒは通院や院内での待ち時間がストレスとなるので、通院が必要な場合は往診サービスを利用するのもブヒの負担を減らす方法です。
頑張りすぎないこと、抱え込まないこと。
シニアブヒともなると介護が必要になることが多々あります。介護疲れなんて言葉があるけれど、介護が大変なのはヒトもブヒも同じ。
「ちゃんとしてあげなくちゃ」と責任感が強い人ほど介護疲れに陥りやすいので、オーナーさん側が頑張りすぎないことがとても大切なんです。
フレブルも歳を取ると徘徊や夜鳴き、粗相をしたりもするけれど、その全てを完璧にサポートするなんてまず無理。
全部自分で解決しようとせず、家族で役割分担したり様々なペットサービスを利用する、便利な介護グッズを取り入れるなど、介護の負担を少しでも軽くするアイデアを試してみて。
そして時には自分だけの時間を作ってリフレッシュし、ブヒ友達に話を聞いてもらうだけでも気分が軽くなります。
相棒であるフレンチブルドッグは生活の中心ではあるけれど、生活の全てになってしまうと一人で背負いこむのは大変。
無理がたたってオーナーさん側が参ってしまったり体を壊しては元も子もないですよ。
それと、介護が必要になった愛ブヒを想うあまり、なんでも先回りして手助けしてしまいがち。
だけど“自分ですること”は達成感を味わうために必要だから、できるうちは自分でさせる、と手を出したいのをグッと堪えて、彼らのためにも“見守ること”は必要なんです。
備えることに『早すぎる』は無い
介護なんてまだまだ先の話だしうちの子にはまだ早いと思う気持ち、わかります。
でもいつかは必ずくるシニア期に備え、今から相棒が歳をとったときのことをシュミレーションしておくことは絶対無駄にはなりません。
それに向けてのサポートの心づもりをしておけば、いざというときに慌てず対処できるはずだから。
文/横田愛子
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