2021年4月16日3,061 View

ノミ&ダニ駆除薬やフィラリア予防薬は『愛ブヒに一生与える薬』だからこそ知識を!【健康は“知ること”から】

春の訪れと同時に発生しはじめるのが厄介なノミやダニ、そしてフィラリアを媒介する蚊の存在。これらの駆除薬や予防薬は余程の事情がない限りほとんど全員のフレブルが使用するけれど、今やその種類も増え、多くのオーナーさんは獣医師の勧めるがままに購入して投与しているかと思います。ノミ・ダニ駆除もフィラリア予防もペットにとっては必須かつ定番の薬だけに「一生与える薬」という位置づけ。これらはとても身近だけれどやはり薬なので、もちろん副作用がゼロではありません。折しもこれらの薬はこれから投与時期に入るもの。だから先に少し学んでおきませんか?

獣医さんに聞いた、お薬の選び方。

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筆者は毎年春先に狂犬病ワクチンを接種しに行った際、フィラリアの検査も併せてお願いし、フィラリア予防薬とノミ・ダニ駆除薬をまとめて処方してもらいます。

 

その際先生に薬について色々と伺うのですが、人間の薬と同様、ワンコの薬にも注意事項や禁忌があり、持病や体質によって向き不向きがあるとのこと。

 

基本的に獣医師はそのブヒの体質にあった薬を勧めてくれるはずだけれど、中には扱う薬の種類を限定しているためめ、どの子にも一律に同じ薬を処方する病院もあります。

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例えば筆者が以前通っていた動物病院では、「今年から当院はノミ・ダニ・フィラリアはこのメーカーの薬のみの取り扱いとなりました」と言われ、少し違和感を感じたものの「そういうものか」と納得せざるを得なかった経験も。

 

もちろん動物病院も商売なので、メーカーとの関係や利益率の高い薬を売りたいという部分は当然あるにせよ、選べないというのは何だかなあなんて思っていたのです。

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現在はフィラリア予防薬もノミ・ダニ駆除薬も、フィラリアとノミ・ダニの両方をカバーできる薬もそれぞれが何種もあり、正直素人目にはどれが良いのかなんてわかりません。

 

だから病院の勧めるがままだったり、広告などでよく目にするものを選びがちですが、フィラリアもノミ・ダニも共に約8ヶ月間、つまり年間にして3分の2もの期間継続して与えるもの。

 

もしそれが「実は愛ブヒに負担が大きなものだったら…」と考えると、ちょっと不安になってしまうのです。

 

ノミ・ダニ駆除剤、どのタイプが安心?

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「相棒の血を吸ってその上痒みまで残すなんて許すまじ!」と怒りたくなりますが、普通に暮らしていてノミやダニを薬無しで完全に防ぐのは難題。

 

特に相棒とアウトドアを楽しむオーナーさんなら、通年でノミ・ダニ駆除薬を使っている人も多いかと思います。

 

ノミ・ダニ駆除薬は大別すると「背中の皮膚に垂らすスポットタイプ」と「内服(経口薬)タイプ」の2種があり、それぞれメリットとデメリットがあります。

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簡単に紹介すれば、スポットタイプは薬を飲むのを嫌がったり吐き出してしまう子に使いやすい利点があるけれど、投与してから一定時間をおかないとシャンプーができません。

 

一方の内服タイプは、嗜好性の高い味でおやつ感覚であげられ、投与してからすぐにシャンプーができるけれど、アレルギー体質だと食べられない場合があります。

 

このどちらが良いのかをお世話になっている獣医さんに聞いたところ、「僕の私見ではあるけれど」という前置の元で説明してくださいました。

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「スポットタイプは薬が体表にとどまり、被毛についたノミやダニを殺すもの。体内に入り込むことはありません。

 

しかし内服タイプは薬の有効成分が血液中に入り体内を循環することで、実際に血を吸ったノミやダニを殺すもの。

 

つまり血を吸ってからでないと駆除ができないことに加え、ノミやダニを殺せる成分が血液中で効力を保ったまま体内を循環することを考えると、安全性という面ではスポットタイプが良いと思います」とのこと。

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また「内服タイプにはスピノサドという有効成分を使ったものが数種ありますが、この成分はてんかんの症状を持っていたり、ニキビダニ症などでイベルメクチン類の治療を受けている犬には不向き。

 

一部の内服薬には『繁殖させる予定の犬には使用しないこと』と明記されているものもあるので、どうしても内服タイプが良い場合はしっかり獣医師と相談して選んでください」と教えてくださいました。

 

フィラリア薬は投与前に“抗原検査”を!

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フィラリアの予防薬が誕生したことで劇的に犬の寿命が延びたことをご存知の方は多いでしょう。

 

フィラリアは蚊が媒介する寄生虫が原因となる感染症で、一度感染すると治療が難しく死に至ることも。

 

しかし正しく予防すれば100%防げる病気なので、フィラリア薬投与期間は忘れずに薬を飲ませることが何より大事なのです。

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そしてこのフィラリア薬もバリエーションが豊富で、錠剤やチュアブルタイプ、おやつタイプに代表される内服タイプのほか、背中に垂らすスポットタイプもあり、日本国内で流通しているものだけで約25種くらいあるそう。

 

これだけ種類が豊富なので病院によって扱う薬は色々ですが、どれもが薬である以上副作用がゼロではありません。

 

とはいえフィラリア薬には発売から20年以上経過しているものもあり、いつも愛ブヒを診察してくれる先生が処方してくれるものなら安心できると思います。

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ただここで気をつけて欲しいのが、比較的最近登場した予防薬。

 

これは1年に1度打てばOKという注射タイプの予防薬も含みますが、新薬はまだ副作用の全貌が明らかになっていないケースが多く、中には死亡例があることも。

 

人間でも新薬の副作用が判明するには時間がかかりますが、そういう面から見ても昔からあるお薬のほうが安全性という面においては勝るかと思います。

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また、フィラリア予防薬を処方してもらうためには“フィラリア抗原検査”が必須ですが、これは既にフィラリアに感染している犬の場合薬を飲むことで死亡リスクが高まるから。

 

獣医師としてもこの検査なくして処方はできないので、薬を投与する前に必ず抗原検査を受けてくださいね。

 

任せきりにしない。個人で購入しない。

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ノミ・ダニやフィラリアから愛ブヒを守るために薬は必要ですが、どうせ与えるならより安全なものを選びたいですよね。

 

そのためには獣医師任せにせず、どんな薬がありそれぞれにどんな特徴やリスクがあるのかを聞き、相棒の体質に最適なものを提案してもらうことが大切。

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特にフィラリア予防薬は「要指示薬」という獣医の処方箋がないと買えない薬ですが、最近はインターネットで格安で購入する人も増えています。

 

これはノミ・ダニ薬も同様ですが、それぞれ体重によって処方量が異なります。

 

また、安全性の面から考えても個人で購入して与えることは非常に危険なので絶対に避けてくださいね。

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

【うららかな春…実は危険がいっぱい!】春先に気をつけたいフレブルの病気について、今のうちに“予防”のおさらいを!

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