【熱中症だけじゃない】冷房病や気象病…トラブル多めの時期だから、予め知識を得て『この夏も、愛ブヒと乗り切る』
この時期シニアブヒのオーナーさんとお話をしていると、みなさん「とりあえずはこの夏を乗り切るのが目標」と仰います。本当に夏の暑さというのは年齢を重ねた体に堪えるもので、熱中症以外にも夏バテや食欲不振、不安定な大気による体調不良などは年齢を問わずすべてのフレブルに起こり得ること。そう、夏は他の季節よりもいっそう彼らの健康に注意を払い、様々な不調になるべく早く気付いて対策することが肝心なのです。
フレブルだって冷房病になるんです。
気温が連日30度を超えてくる夏場はエアコンフル稼働。
昼間はもちろん寝る時もつけっぱなしで、24時間ずっと空調が効いたお部屋で過ごすのはフレブルオーナーにとっては当たり前のことだと思います。
暑さに弱いフレンチブルドッグにエアコンは必須だけれど、実はワンコも冷房病にかかるってご存知でしたか?
冷房病とは通称クーラー病なんて言われるもので、人間の、特に女性の中には毎年冷房による不調に悩む人が一定数いますよね。
これは空調が効いた部屋に長時間いることで自律神経が乱れ、食欲不振や体の怠さ、頭痛といった様々な症状を引き起こすもの。
しかしこの症状、人間だけではなかったのです。
確かにお散歩以外の大半の時間をエアコンが効いた室内で過ごすフレブルたちなので、よく考えてみれば彼らも言葉にできないだけで様々な不調を感じているのかも。
しかし夏の暑さの中で冷房をつけないなんて命取りだし、何か良い予防の仕方はないものかと調べました。
基本的に冷房病は室内と屋外を行き来することの気温差によって自律神経が乱れて起こるので、散歩に出る前後はクーラーを切って徐々に外の温度との差を埋めること。
朝晩の涼しい時間帯であれば散歩に行く10分前ころから窓を開けて風を通し、屋外の気温に体を慣れさせてから出かけるのかオススメです。
また、冷房の風が直接当たらないようサーキュレーターなどで風を拡散させたり、部屋の中では薄手のお洋服を1枚着させることも冷えすぎ防止に。
お洋服が苦手なブヒなら、腹巻を巻くだけでも冷え過ぎから体を守れますよ。
大気が不安定な夏はブヒも気象病に注意。
夏は1年の中でもとりわけ大気が不安定な状態になりやすく、モクモクと積乱雲が発達して突然の雷雨に見舞われることは珍しくありません。
そんな天候の時、なんだか頭痛がしたり体が重く感じる人も少なくありませんよね。
これは気象病と呼ばれるもので、気象の変化によって体が敏感に反応する症状のこと。
これにはどうやら気圧の高低差が深く関係しているようなのですが、私たち以上に自然の変化に敏感なフレブルたちにとっても気象病は他人事ではないのです。
例えば悪天候時、誤飲など思い当たる節がないのに食欲がなかったり下痢や嘔吐をする、いつもと異なる場所や時間帯に寝ていたり散歩を嫌がるなど、普段と様子が違うなら気象病かもしれません。
そんな時は愛ブヒが落ち着ける場所を作り、半日程度そっと様子を見守りましょう。
気圧やお天気の変化はそう長く続くことはあまりないので、気象病なら天気の回復と共にいつもの調子を取り戻します。
また、お天気の悪い日に限って元気がないと感じるのならやはり気象が体調に影響を与えているのかもしれません。
そのためにも、毎日の天気と愛ブヒの体調をメモしておくと、突然の体調不良が気象によるものかどうかを見極めやすくなりますよ。
ちなみに、特発性てんかん(脳の構造に異常はないけれど主に遺伝的に発作を繰り返す病気)を患っているワンコの場合、約1割程度が気圧の影響を受けて発作を起こすそう。
発作のタイミングは個体によって様々ですが、もし愛ブヒがてんかんの症状を発症することがあるなら、荒天の日はいつもより気を付けてあげてくださいね。
夏バテ対策は睡眠と食事から。
そもそも暑さにかなり弱い犬種であるフレブルにとって、湿度も温度も高い日本の夏はバテるなという方が無理があります。
が、夏バテを放置しておくと体力低下につながり免疫力も落ちてしまうので、何とかバテない体づくりをしたいもの。
そんな夏バテを撃退するのに必須なのは、休息と栄養、そして暑さ対策です。
フレブルはしょっちゅうガハガハと息をするパンティングをしますが、パンティングが長く続くと体内の水分が失われていきます。
そのため常時新鮮なお水が飲める環境づくり以外に、食事で水分を取れる工夫をすることが大切。
ドライフード派のオーナーさんならふやかしたり肉や鶏で取ったスープをかけるなど、嗜好性を高めつつ水分補給できるひと手間をプラスして。
また、夏休みになるとお子さんが昼間家にいて彼らと遊び、愛ブヒの生活リズムが変化するご家庭もあるかもしれません。
しかしブヒは体内時計で1日のサイクルをちゃんと管理しているので、普段お昼寝している時間などは起こさずしっかり休ませてあげること。
最後に暑さ管理ですが、これは空調だけではありません。
ちょっぴりふくよかなポッチャリブヒは適正体重の子よりも夏バテしやすいので体重管理が必要。
またブヒは被毛が上毛+下毛のダブルコートになっているため、換毛で抜けた毛をブラッシングで除去してあげないと熱が体にこもりがちに。
そのためブラッシングを毎日行ない、できるだけ風通しの良い状態を保ってあげてくださいね。
原因を知り、先回りして『対処』する!
暑い夏を乗り切るにはいつも以上のケアや工夫が必要だけれど、夏に陥りやすい体調不良の原因を予め知っていれば対処しやすくなるはず。
「こんな気温の時や天気の時は注意しておこう」と先回りできれば、突然の体調不良に焦ることが減るのかもしれませんね。
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