『余命』を気にしない生き方。フレブルの命に平均なんてない。
私たちはフレンチブルドッグを迎えた日から、常に彼らの平均寿命を意識して日々を過ごしているように思います。それは筆者も同じで、5歳、7歳と年齢を重ねる愛ブヒを見るにつけ、平均寿命とされる年齢から愛ブヒの年齢を引き算して落ち込んでみたり。でもね、平均ってのは“いくつかの数の中間の値を持つ数”ってことで、8歳で旅立つ子もいれば17歳まで生きる子もいるから、それらの全部を足し、足した数で割ったものが平均値…つまり“平均寿命”なんてあまり意味がないのではないかしらと気付いたわけなのです。
“余命”という言葉に振り回されない。
余命って言葉にはなんだか暗い印象が付きまといますよね。
余命とは残りの命を指す言葉で、イメージしやすい例えを挙げるなら、病気で余命が2年と診断された、などのシチュエーションでしょうか。
しかし、フレブルを含む私たち命ある生き物にとって、この世にオギャアと生まれた瞬間からすでに余命のカウントダウンは始まっているんじゃないのかと、そう考える方が自然なのかも。
いつかは限りを迎える命を有するものにとって、この日々は余命を生きる時間。
余命の長さはそれぞれだけれど、私もあなたも、そして愛するフレブルたちもみんな“余命の生き物”なんです。
そう思えば、余命を意識することってなんと詮ないことなのかしらと肩の力がスルスル抜けていくような感覚に。
それに、仮に愛ブヒが病気で余命を宣告されたからといって正確な命の期限は誰にわかるものでも無く、実際に宣告された余命を遥かに超えて生きるフレブルが少なからず存在するという事実。
こういう話を耳にすると、結局命の時間というのは自分たちでなんとかできるものではないのだと痛感するのです。
もちろん、健康寿命を延ばすためのケアや食事など、ある程度こちらで加算できる部分はある。
けれども、これをこうしたから余命が3ヶ月伸びたよなんてデータを取ることはできないから、それって「これだけやってきたんだ」と自分を納得させるための努力とも言えるのかも。
ただ、そんな努力を重ねることが愛ブヒと過ごす日々をより豊かで充実させるカギとなるのです。
今日、今、この瞬間を、楽しむ。
フレンチブルドッグは今この瞬間を楽しむことに長けた犬種であると、以前から何度が記事にしてきました。
そして「今」という時間を改めて考えると、今をどんどん積み重ねていくのが時間であり、日にちであり、年月なんです。
日々は「今」の連続だから、彼らと一緒に過ごす今を楽しむことを追求すれば、それは彼らとの日々をとびきりの時間にできるということに他なりません。
今を楽しむ方法は数あれど、一番手っ取り早いのは寄り添うこと。そのまあるい体を撫でて一緒にまどろんだり、並んで散歩に出かけたり。
毎日何気なく行なっている愛ブヒとのコミュニケーションこそが彼らにとっては最大の喜びであり、大好きな人と過ごす幸福な時間。
私たちはつい楽しむことに対して「何か普段と違うことをしなくちゃ」と気負いがちだけれど、フレブルにとっては変わらない日常こそが楽しみであり、幸せなのかも。
だから愛ブヒと楽しむことは簡単で、一緒に過ごす時間に真剣になること。
片手間でブヒと遊ぶのでは無く、遊ぶときは真面目に遊ぶ。
真っ向勝負ではないけれど、一緒にいる時間は同じ方向を見て、共に楽しむことがお互いに楽しむ秘訣のように思うのです。
いつも何か特別なことをしてあげられるわけではなくとも、一緒の時は一心同体となって目の前の日常を過ごすこと、これ以上の幸せってそうそうないように思いませんか?
余命は、余生とは違うってこと。
人間世界では仕事をリタイアした後の人生を余生なんて言うけれど、フレブルには余生なんて感覚きっと無いんじゃないのかしら。
余生を辞書で引くと、“一生の残りの命、活動期を過ぎた生涯の残りの部分。
人生の盛りを過ぎた後の生涯”とあるけれど、命ある限り私たちオーナーと楽しみ尽くしたい、愛され続けたいと願うブヒにとっては、毎日が活動期。
愛に終わりはないし、愛されることへの欲求は尽きないのです。
もちろん彼らもシニアになれば寝ている時間が長くなり、若い頃のように活発に駆け回ったりはしなくなるものの、その心はずっと成長期なはず。
人間の場合は仕事や人生での目標をある程度定めてそれを達成することで人生ゲームのゴールに到達するのかもしれません。
しかしその一方で、フレブルの生涯の目標というのは「日々愛され楽しむこと」。だからそれに終わりはないのです。
だってほら、彼らを迎えたあの日に時間を巻き戻してみてください。
今と同じように瞳をキラキラさせ「ボクたちいっぱい可愛がってもらうためにここに来たんだよ。ねえ、ずっと一緒にいてよね」と言わんばかりにこちらを見つめる姿に出会えるでしょう。
だから余命なんて気にせず、今を一緒に楽しむために私たちにできることは、やはり一緒に過ごせる時間は愛ブヒと向き合うことなのだと思うのです。
おわりに
余命を数えて生きるなんて切ないし、なんだか後ろ向きな感じすらしますよね。
そして生きていればいつ何時どんなことが起きるかわかりません。
「いつ死んでもいいよう日々を全力で生きること」は私たちのテーマであるけれど、フレブルにとっても同じことが言えるのではないでしょうか。
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