目指せ健康長寿!体質が変わる壮年期に取り入れたい犬の食事内容とは? [特集:ミドルシニアLIFE]
「もはや水を飲んでも太るわ!」…これ、ミドルシニア真っ只中の筆者が、同い年メンツの飲み会で聞いたセリフです。そうよね、特に食べる量が増えたわけじゃないのに、確実に若い頃よりお肉がつきやすく、そして落ちにくくなったこの体が憎いっ。一体なんの呪いや。しかし悲しいかな、フレブルたちも同じ呪いにかけられているのです。そんな呪いの実態は基礎代謝が落ちるからで、ヒトもブヒも中高年になると脂肪を燃焼しにくい体になるのです。しかしフレブルの場合、肥満がもたらす病気は命取りになることも多く、それを防ぐにはミドルシニア期に食事を見直すことがとっても大事なんですよ。
去勢や避妊をした子は太りやすい?

Aneta Jungerova/shutterstock
フレブルは体格の個体差が大きい犬種で、筆者の愛ブヒのように15kg近くあるビッグボーイから、成犬でも10kg未満という子もまた多く存在します。
その子の骨格次第でベスト体重は変わってくるので、一概に何キロが適正ですという数字はありません。
しかし骨格に関わりなく、どの子もミドルシニア以降は代謝が落ち、研究によれば6〜8歳で最も体重過剰の個体が増えることがわかっています。

GH Studio/shutterstock
特に去勢や避妊手術をしているブヒは肥満になりやすく、それは性ホルモンの分泌がなくなり、食欲を抑制する働きが低下するから。
避妊・去勢手術後は、安静時の代謝率が約20〜25%も下がるのです。
一般的に避妊や去勢後は摂取カロリーを30%減らさないと手術前の体重を維持できないと言われていますが、実は手術をするタイミングによってはさほど影響が出ないことも。

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例えば最初のヒートがまだ来ていない生後6ヶ月から1歳以内に手術した場合はホルモンの作用があまりなく、術後に太りやすくなることは少ないそう。
つまり、そもそも太りやすいミドルシニア期に避妊・去勢をした子は体重過剰に拍車がかかるということ。
だからもし愛ブヒの避妊・去勢をミドルシニア期にする場合は、その後の体重コントロールがマストとなるのです。
ずっと同じ量のご飯だったのに…

Gorlov Alexander/shutterstock
かなり大きめでガッチリとした体格の友人ブヒ。
このところ歩き方がおかしく、違和感を感じ病院へ連れて行ったところ、体重増加により肩を痛めていたことが判明しました。
獣医師からは食事量を今までの半分にするよう厳しく言われ、「いきなり半分だなんて」とオーナーさんはびっくり。

Tienuskin/shutterstock
その子は9歳ですが、おやつをたくさんあげているわけでもなく食事の量もずっと一定。
ただ改めて思い返せば、年齢のせいか普段の散歩も少しずつ短くなり、全体的な運動量が落ちていたそうです。
加齢により、知らず知らずのうちに減る運動量。
しかし同じ量のご飯を食べていれば必然的にカロリーオーバーになるので、じわりと太っていたのです。

VadosLoginov/shutterstock
重い体重を支えてきた体は悲鳴を上げ、結果痛みというカタチで表面化しましたが、再び軽やかに歩けるようダイエットを頑張っています。
しかし、食事をいきなり半分に減らすってとても大変なこと。
フレブルも「なんで? いつもよりちょびっとしかくれないのなんで?」みたいな切ない顔しちゃうし、我が子のためとはいえ心が痛みますよね。

Tienuskin/shutterstock
それに巷ではシニア用やダイエット用フードが売られていますが、アレルギーや食の好みがある子が多いフレブルの場合、気軽にフードを変更するのも難題。
特にミドルシニアともなれば、過去に散々フードジプシーを経験し、ようやくコレというフードに出会えた頃。
なのでフードそのものを変えるより、現在のフードを継続しながら食を改善する方法が良いと思うのです。
トッピングで嵩増し&内臓脂肪を消費。

Teerawut Bunsom/shutterstock
筆者の愛ブヒも過去に1kg程度のダイエットを命じられたことがあり、ダイエットの結果、後ろ足に頻発していたパテラの症状が一切見られなくなりました。
犬の1kgの影響って凄まじい…そう実感したのですが、食欲の鬼と言っても過言ではないフレブルのダイエットは結構大変。
そこでおすすめしたいのが、体に良い食材で嵩を増し、満足感がありながらもカロリーを抑える方法です。

Anastasiya Tsiasemnikava/shutterstock
そんな嵩増しの定番は、キャベツや白菜などの葉物野菜。
水分が多く夏場にも適しており、鶏ささみと一緒に炊いてスープにすればタンパク質も一緒に摂れます。
そして消化を促し内臓脂肪の消費にイチオシなのがおから。

Istvan Csak/shutterstock
若い方には馴染みが薄いかもしれませんが、おからは豆腐を作る工程で大豆から豆乳を絞った際にでる絞りカスのこと。
しかしここで「絞りカスって」とは思わないでください。
おからには食物繊維だけでなく、生活習慣病予防&老化防止に効果のあるサポニン、細胞の新陳代謝を促すレシチン、それにイソフラボンがたっぷり含まれているんです。

Unchalee Khun/shutterstock
ご近所の豆腐屋さんやスーパーの豆腐コーナーで手に入り、価格も安価。
フライパンで乾煎りし水分を飛ばして与えるのですが、与える量の目安は1日大さじ1杯程度。
ただ原材料は大豆なので大豆アレルギーのあるブヒ、消化不良が原因の下痢をよくする子には不向きなのでご注意を。
おわりに

Gerain0812/shutterstock
食べることは生きること、そして食べるものが体を作ります。
私たちも年齢によって食の好みが変わりますが、自分で食事を選べないフレブルの場合は、オーナーさんが彼らの年齢に合った内容に食事をアップデートすることが大切。
運動量が落ち太りやすくなるミドルシニア以降は、「何をどのくらいの量で与えるか」が健康長寿を目指す一歩なのです。
文/横田愛子
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