犬の表情筋は『人間のパートナー』になるため進化した!?飼い主の感情はこう見透かされていた!【喜怒哀楽の真実】
フレブルってヒトみたいだよね、っていうかもうほぼ人間。絶対背中にファスナーがあるはずだと愛ブヒの背中をまさぐったことのあるヒト、挙手をお願いします。はい、ブヒオーナーさんなら大半の方が手を高く挙げてくださっていることでしょう。そんな人間臭さMAXのフレブルですが、その人間っぽさを作っている大きな秘密が『表情筋』。そこで今回は、ブヒの喜怒哀楽を形作る表情筋について掘り下げてみました。
オオカミになくて犬にあるもの。

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犬の祖先がオオカミというのは広く知られていますよね。
犬がオオカミから分岐したのは約3万年前。
以来、人間と暮らす道を選んだ犬は、パートナーである私たちとよりコミュニケーションを取りやすくするためにあるものが発達したのです。
そのあるものとはズバリ『顔の筋肉』。

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イギリスのポーツマス大学がアメリカの複数の大学研究者と共著した研究発表によれば、オオカミは目元を動かす筋肉がほとんど発達していなかったのに対し、犬は目の周りに眉などを持ち上げたりできる特別な筋肉を持っていることが判りました。
確かにフレブルたちはとりわけ目の表情が豊かですが、これは進化の過程で私たちと円滑な関係を築くために備わったものなんですね。

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もう少し詳しく説明すると、哺乳類の筋肉には『速収縮筋繊維』と『緩徐収縮筋繊維』の2種があり、文字通り素早く収縮できるのが速収縮筋繊維、ゆっくり収縮し長時間の運動に向くのが緩徐収縮筋繊維です。
人間の表情筋は『速収縮筋繊維』が主体なので瞬時にコロコロと表情を変えられますが、オオカミの顔の筋肉は『緩徐収縮筋繊維』が中心。
しかし犬は狼よりも速収縮筋繊維の割合が高く、そのため表情で喜怒哀楽を表現することができるのです。

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なお、犬の中でもオオカミに近い特徴を多く残すシベリアン・ハスキーは目の付近の筋肉が発達しておらず、それゆえにあのクールな表情ができるのです。
ブヒの手のひらの上でダンス。

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進化を遂げた表情筋によって様々な表情を手に入れた犬ですが、元の顔立ちが愛嬌抜群のフレンチブルドッグの場合、その表現力もひとしお。
大きな丸い目や鼻ぺちゃゆえの横に長〜いお口、さらには幾重にも刻まれたシワの効果も相まり、それはもう百面相さながらの表現力の持ち主です。
そして私たちオーナーはそんな愛ブヒの表情に笑ったり癒され、つい甘やかしてしまうけれど、実は上記の研究を発表したチームは過去にもうひとつの研究結果を発表しています。

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それは「犬は人間が自分の方を向いているときにより表情が豊かになる」というもので、つまりは「人間は、ボクやワタシの可愛い表情に弱い」ってことを犬がしっかり理解しているということ。
そのため私たちが犬の方を見ている時に表情を使って意思の疎通を図ろうとしているということなのですが、なんだか見透かされているというか…。
もはやムチムチの肉球の上で踊らされているような感覚にさえ陥りますよね。

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「よっしゃ、オヤツもろたろ(ウルウル ニンマリ)」なんて考えて潤んだ瞳と笑顔を作っていたとしたら、もうどちらが真のオーナーなのかすら危うくなります。
とはいえ、その時の気持ちやテンションが全部顔に出ちゃうフレブルはたまらなく愛らしく、そこも含めて私たちはフレンチブルドッグに魅了されているのかもしれません。
愛ブヒを笑顔にするには、こちらが笑うこと。

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フレブルをはじめ、犬が表情によってコミュニケーションできる生き物だと分かりましたが、これはつまり犬サイドも人間の表情を区別できるということ。
これもまたオーストリアのウィーン獣医大学の研究で実証された事実で、犬は人間の感情を読み取る能力がずば抜けており、喜びと怒り以外の表情に込められた意味も理解しているそう。
しかもオーナーや身近な人の表情のみならず、初対面の人の表情でも笑顔と怒り顔を区別できるのだとか!

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だからこそ、オーナーの怒っている顔は愛ブヒにストレスを与え、彼らの気持ちもシュンとさせてしまうのです。
大好きな愛ブヒにはいつもニンマリ笑顔でいてほしい、ストレスを感じることなく幸せに暮らしとほしいと願うのはどのオーナーにも共通ですが、その答えは簡単。
私たちがいつも笑顔でいることです。

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時には不機嫌になったり怒ることもあるけれど、その負担をフレブルに強いないためには自分で自分の機嫌を取ることも大切。
昔から『笑う門には福来る』と言いますが、本当に笑顔って自分も周囲もハッピーになる秘訣なんですね。
もちろんその「周囲」には、常にそばにいる愛ブヒも含まれているので、彼らのハッピーライフには私たちの笑顔が不可欠なのです。
おわりに

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表情豊かなフレブルたち。その進化の裏側には人間とより親密になれるようにとの思いがありました。
ちなみに霊長類を除いて人間の目を見つめる唯一の動物が犬だと言われていて、アイコンタクトや表情を通して私たちとコミュニケーションを取れる数少ない動物。
だからこそ人間と犬は最良のパートナーだと言われるのかもしれません。
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