フレブルが「本当の家族になった」と感じた瞬間
家族の一員として生き物を迎える。これは多くのペットオーナーさんが意識せずとも行っている行為です。もちろん筆者にとっても愛ブヒは立派に家族の一員であり、なんなら自分がお腹を痛めて産んだのかもと錯覚することすらあるくらいに愛おしい存在。でも、迎えられたフレブルたちは、一体どんなタイミングで家族の一員としての意識を持つのかなとふと考えました。
パピー期の頃はまだ、半信半疑?

bozsja/shutterstock
ヨチヨチ歩きのパピーったらそれはもう可愛い存在。
フレブルはじめ多くのペットオーナーは、保護犬などを迎える場合を除き大抵はパピー期に愛ブヒを迎えます。
まあるくて仰向けになったら自力で起き上がるのもひと苦労、人の姿が見えなくなるとキュンキュンと鳴くその姿は、まさに守ってあげるべき存在そのもの。

Vershinin89/Shutterstock
けれど少し目線を変えてパピーの立場に立ってみれば、きっと何もかもが不安でいっぱいのはず。
産んでくれたブヒママ、何頭かいたであろう兄弟たち。
そんな存在からひとり離されて初めての場所に連れてこられ、初めましての人間に囲まれる。
怖いよね。不安だらけだよね。

DEALORY/Shutterstock
だからこそきっと、彼らはいわゆる「困った行為」をするのかも。
例えばリモコンやソファーの脚を齧ったり、絶対NGな場所でおしっこをしてみたり。
もしかしてこれは、ブヒたちが新たな母や父となった我々を試しているのかもしれません。

Sheila Fitzgerald/shutterstock
「こんなことで怒ったりしないよね?」「このくらいの悪さでボクやワタシをどこにもやらないよね?」なんて、不安と期待が入り混じったその心境を慮れば、怒ることなんてできなくなります。
無邪気な彼らは多分そうやって新しく家族に名乗りをあげた私たちを試し、家族としての素質があるかどうかを見極めているのかも。
思えば今までは私たちが相棒となるブヒを選んでいたように錯覚していましたが、実のところ、ブヒが私たちを査定し選んでゆくのかもしれません。
時とともに絆が強く

Tienuskin/shutterstock
フレブルと暮らしていると毎日新たな発見があります。
その中には良いことも悪こともあるけれど、そんな喜怒哀楽を手と肉球をしっかりと握りしめながら乗り越えることで、徐々に家族になっていく。
筆者は愛ブヒと暮らしながら、幾度もそう感じました。

Irina007/Shutterstock
例えば身近なところだと留守番。
時々ある長時間の留守番はお互いが不安だけれど、そんな時に「こういう経験を経てお互いが成長し強くなる」と自分と愛ブヒに言い聞かせながらここまできました。
それに愛ブヒが年齢を重ねると、病気というリスクに向き合う日がきます。
そんな時は自分の判断を信じ、その判断を例え言葉が通じなくても相棒であるブヒに説明し、祈り、回復を待つ。
そんな山や谷を一緒に乗り越えていくうちに、いつの間にかしっかりと「家族」になっていることに気付くのです。

FotoKina/shutterstock
もちろん、自分の意識では迎えたその日からちゃんと家族なのだけど、お互い生き物同士。
だから深層心理でしっかりと家族としての絆が出来上がるまでにはある程度の時間を要するのかもしれません。
いつの間にか愛ブヒが何を考えているか、どうして欲しいのかが行動や目を見るだけでわかるようになり、それはきっと、フレブルの方も同じ。
こういう時は忙しいから邪魔しちゃダメだとか、今日はボクが番犬として活躍しなくちゃ。という風に、フレブルも家庭の中での自分の役割をいつの間にか理解し、誰に教わるわけでなくとも率先して役割を果たすようになるのです。
これこそが絆の強さ、太さなのかもしれないですね。
家族を守るのも、役割と知っている

Dmussman/shutterstock
9年間フレブルと暮らしていると、時折その成長の著しさを目の当たりにすることがあります。
今までは筆者にとって「守るべき存在」だったはずだけれど、愛ブヒにとっても家族は「守る存在」でもある。
それを実感したのは先日の台風の日のことでした。

ADVTP/shutterstock
8月のお盆の最中に東海や近畿に上陸した台風7号。
上陸当日、雨も風も止んだ時間帯にパートナーが愛ブヒを散歩に連れ出そうとしました。
我が家のブヒはお散歩命なので普段ならスキップの勢いで駆け出しますが、その日は自宅前から一歩も動かないまま。
あまりに動かないので筆者も一緒に散歩へ行くとルンルンで歩き出し、振り返ったその顔は「みんな一緒だから大丈夫」と言っているよう。
きっと彼なりに普段とは違う風の音やそれに連動して起きる物音を警戒し、家族が一瞬でも離れることを警戒したのだと思います。

hypersoulz/shutterstock
我が家はフレブル含む3人家族ですが、どんな危険が迫っていても3人一緒なら安心。
愛ブヒの顔はそう言っていました。
なあんだ、やっぱり家族なんだなあ。その顔を見て心底そう思ったのです。
犬ってね、確かに人とは違うけれど、一緒に暮らしていくうちに種族を超えて家族になる。
そう確信した次第。

Kittibowornphatnon/shutterstock
改めて、愛ブヒにとっても守るべき存在が自分自身であるという事実を思い知りました。
何もかもに手が掛かるパピー期のことを思い出しながら「いつの間にそんなにかっこ良くなっちゃったのよ」なんて突っ込みつつ、知らないうちにどのフレブルもみんな、成長して家族になるのですね。
おわりに

Vantage_DS/shutterstock
ふとした瞬間に愛ブヒの成長を目の当たりにします。
いつまでもパピーのような部分もあるのに、私たちの知らないところで彼らは着々と成長を遂げていることに驚きます。
迎えた当初から家族だけれど、年月を経ることで、もっと深く家族になる。
こういう体験があるからこそ、やっぱりフレブルはじめ生き物と暮らす幸福って計り知れませんね。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
おすすめ記事
-
【インタビュー】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【愛ブヒの旅立ちを語る】BUHI編集長小西・FBL編集長チカ・代表ケンタ【鼎談(ていだん)】前編
愛ブヒの旅立ちはとても悲しいけれど、かならず迎えることになる現実です。けれども、その死はたくさんのことを教えてくれます。
わたしたちがそれを受け入れるのならば、あの子の存在はもっと強くなる。
愛ブヒを亡くした三人(BUHI編集長小西秀司・FBL編集長チカ・代表ケンタ)が、その思いを赤裸々に語りました。
虹の橋 -
【取材】スタイリスト・山本マナさんのフレブルライフ〜愛ブヒはスノウ7歳〜
フレブルオーナーといえば「どんなお仕事をしているんだろう」と思われがち。流行にとらわれないファッションや個性的なヘアスタイルが、その理由のひとつかもしれません。
今回取材したのは、ファッション業界の最前線で活躍中のスタイリスト、山本マナさん。愛ブヒはクリームのスノウ、7歳。
出会いのエピソードや休日の過ごし方、スタイリスト目線で伝授する“抜け毛が目立ちにくい色の服”とはー。
取材 -
【取材】上沼恵美子さん「もう一回だけ抱きしめたい」愛犬ベベとの12年間
運命の子はぼくらのもとにやってきて、流れ星のように去ってしまった。
その悲しみを語ることはなかなかむずかしい。
けれども、ぼくらはそのことについて考えたいし、泣き出しそうな飼い主さんを目の前にして、ほんのすこしでも寄り添いたいと思う。
その悲しみをいますぐ解消することはできないが、話をきいて、泣いたり笑ったりするのもいいだろう。
こんな子だった、こんなにいい子だった、ほんとうに愛していたと。
ぼくらは上沼恵美子さんのご自宅へ伺って、お話をきこうと思った。
取材 -
【編集Yの太鼓判はコレ!】留守番中も爆睡!究極の癒しベッドー編集部厳選!本当に使えるドッグギア #44
全員フレブルオーナーである『FRENCH BULLDOG LIFE』の編集部員たちが、自分たちで愛用している「本当に買ってよかった!」ものだけを紹介するこの連載。
今回は編集Yが、すべてのフレブルが大好きだと確信する極上のドッグベッドをご紹介! 留守番中もぐっすり、埋もれる姿は激カワ、さらに高確率で「へそ天」が見られます!
特集 -
【販売開始!】フレブルオーバーオール「UNIVERSAL OVERALL × W-OKI KENTA × フレブルライフ」
アパレルブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」と、沖縄在住のフレブルオーナーで人気タトゥーアーティスト「W-OKI TATTOOのKENTA」。そしてフレブルライフのトリプルコラボで完成した、フレブルオーバーオール。
ストア情報
フロントプリント、バックプリントの2展開で、それぞれフレンチブルドッグのイラストも違います!
イベント「フレブルLIVE」で先行販売しましたが、ついにフレブルライフストアで販売スタートです! -
【取材】脳腫瘍治療のスペシャリスト・長谷川大輔教授が進める脳腫瘍の最新治療とは
フレンチブルドッグは脳腫瘍になりやすい犬種だといわれています。事実として、てんかん発作の症状が出てMRI検査を受けたフレンチブルドッグのうち、「約70%が脳腫瘍」と診断されたというデータも。犬の脳腫瘍は残念ながらあまり良い予後は期待できず、根本的治療も身体に負担がかかることから、私たちオーナーは希望を失いがちになります。
そんな脳腫瘍治療に、新たな風が吹こうとしているのです! このプロジェクトの先陣を切る、日本獣医生命科学大学・長谷川大輔教授にお話しをうかがいました。
取材 -
【イベントレポ】約2,500頭のフレブルと4,000人のオーナーが集結!初開催「フレブルLIVE」の全貌
2022/11/12(土)に開催された、第一回『French Bulldog LIVE 2022 -秋-(フレブルLIVE)』。
なんと、約2,500頭のフレンチブルドッグと4,000人のオーナーさんが山中湖に集結!
北は北海道、南は宮崎県まで、まさに全国のフレンチブルドッグが一堂に会する瞬間となりました。
ご参加いただいた方も、今回は難しかった方も、写真たっぷりのレポートを時系列でお楽しみください! 「フレブルLIVE2023」の情報もありますので、最後までお見逃しなく!
イベントレポート
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】短命拒否権ーフレンチブルドッグは、もっと生きる
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
【特集】新・家術〜進化型家電と、新しい愛情物語
愛犬たちとのかけがえのない生活をもっと楽しく快適に暮らすために。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【特集】We wanna meet FBF! ー編集部が、会いたいキミのもとへ。
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブルペット保険ガイド
あなたと、あなたの隣にいるフレンチブルドッグがより安心して暮らしていけるように
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
French Bulldog LIVE⚡️2023 (フレブルLIVE)
French Bulldog LIVE 2023にまつわる情報をお届け。