2024年7月18日2,929 View

今話題の 『クローンペット』について考えてみた

先日ネットでニュースを見ていたら目に飛び込んできたのが、「中国でクローンペット事業が急成長している」というトピックス。え? どういうこと? と思い記事を読み進めると、皮膚細胞から取り出したDNA情報をもとに、代理母犬に“旅立ったあの子”を産んでもらうというもの。なんでも謳い文句は「死んだペットに再会できる」というもので、実際にその技術を利用した人の声も掲載されていました。確かに見送ったあの子たちには会いたい。叶うならもう一度、この腕で抱きしめたい。けれど、けれども、それってどうなんだろう。そう思ったのです。

一期一会の存在だからこそ

フレンチブルドッグ,命,クローン

yossaro/shutterstock

 

私たち一人ひとりに個性があるように、フレンチブルドッグたちも誰ひとり同じ子はいませんよね。

 

同胎の兄弟姉妹だってみんな性格や毛色も違うし、だからこそわが家に迎える特別な存在に出会えた瞬間に多くのブヒオーナーさんは「運命かも」と感じるわけです。

 

そして持って生まれた性格はあれども、一緒に暮らすうちにどんどんその家の子らしく成長し、長く年月を共に歩むうちにいつしかオーナーさんにも似てくるのがフレブルたち犬の大きな魅力。

フレンチブルドッグ,命,クローン

bozsja/shutterstock

 

もちろん、どこまでも愛し大切にしていた愛ブヒが旅立った後、数えきれないほど「また会いたい」と願うでしょう。

 

実際に筆者も何度も何度も会いたいと願い、夢に出てきてくれただけでも嬉しさでいっぱいでした。

 

ただ、科学を使ってもう一度あの子に会うのはなんだか違う。そう思います。

 

現時点ではクローンの成功率は40%だそうですが、人の手によって「作り出された愛しのあの子」には、違和感を感じざるを得ません。

 

なんというか、そこは踏み込んではいけない領域のように思うから。

フレンチブルドッグ,命,クローン

Tienuskin/Shutterstock

 

なお、クローンペットの費用は600万円と高額で、それでもこのサービスを利用しかつてのペットとの再会を望む人がいるのも事実。

 

いくら払ってでもまた会いたいというその気持ちは痛いほどわかるけれど、愛犬との出会いは一期一会。

 

その時縁を結んだ存在を最後まで見送り、その喪失に折り合いをつける過程も含めての出会いだと思うのです。

 

生まれ変わりを信じるのは自由

フレンチブルドッグ,命,クローン

ebeccaashworth/shutterstock

 

旅立った子をクローンで蘇らせなくとも、例えば喪失の痛みが癒えた頃に2代目を迎える際、運命を感じた子を「先代の生まれ変わり」と思う人も多いでしょう。

 

筆者はそのタイプで、また姿を変えてうちの子としてやってきてくれるだろうとぼんやりと思っています。

 

それに、新たに迎えた子の仕草や性格のどこかに、かつての愛犬に似たところを探すのも楽しいはず。

 

結局のところ迎え入れてしまえば、その子がとっておきの存在になるのだから。

フレンチブルドッグ,命,クローン

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そういえば以前友人が「生まれ変わってきた子は全く違うタイプの性格でやってくるらしいよ」と話していて、穏やかな子は次はやんちゃに、やんちゃな子はおっとりさんになるそうです。

 

それは「前回手を焼かせたから今回は大人しめに生まれてきました〜(その逆もあり)」という愛犬のサービス精神らしいけれど、どんなタイプの子だろうと一緒に暮らすうちにやっぱりその家の子らしくなり、最終的にはなんだかんだオーナーさんに似てきちゃう。

 

だから全く同じ子をと望まなくとも、かつてのあの子にどこか似た、特別な存在になるのは間違いありません。

フレンチブルドッグ,命,クローン

Evgeniia Freeman/shutterstock

 

ただ、倫理的な問題はあれどもクローン技術を頭から否定するのもまた難しく、実際にそれで救われている人がいたり、絶滅の恐れがある希少野生動物の保護に役立てようとする研究が進んでいるのも事実。

 

ただ、やっぱり愛犬との出会いは一期一会の縁であってほしい、そう思うのです。

 

どの子にも必ず面影はある

フレンチブルドッグ,命,クローン

Tienuskin/shutterstock

 

数ヶ月前に2代目のフレブルを迎えた友人。

 

先代の子はおっとり系でお散歩があまり好きではないタイプだったけれど、2代目ブヒはまだパピーという若さもあり絶賛やんちゃ盛り。

 

仕事から帰宅したらまずおもちゃ投げを要求され、3時間にわたりおもちゃを投げ続けることをねだられるそうで、お散歩も大好き。

フレンチブルドッグ,命,クローン

bozsja/shutterstock

 

筆者も親戚のおばちゃん感覚でそのブヒを見守っているのだけれど、SNSにアップされる写真の中には、まるで友人の先代の愛犬かと見間違うような投稿がチラホラ。

 

性格は言わずもがな、毛色も顔立ちも違うのに、ふとした瞬間の姿や表情に先代ブヒの面影があるのです。

 

血縁があるわけでもないのになんだか不思議な感じだけれど、やはりフレブル同士。

 

どこか似ている瞬間があり、また、同じお家で暮らすうちにどこかそのお家やオーナーさんのカラーに染まってくるんですね。

フレンチブルドッグ,命,クローン

Tienuskin/shutterstock

 

こういう面影探しの楽しみは、やはりクローンでは味わえない部分。

 

違うけれど少し似ている。

 

たとえそれが気のせいでもこちらの願望だとしても、自然な形で生まれてまた我が家にやってきた子たちには、必ずあの子の面影があるように感じます。

 

愛したあの子を試験官で作り出す必要はなく、同じように愛したら、違う子もやっぱり先代たちと同じような、愛されて幸せな表情になるんですから。

 

おわりに

フレンチブルドッグ,命,クローン

Tienuskin/shutterstock

 

愛を注いだ存在の旅立ちは辛いけれど、不自然な方法で再び同じ子を迎えるのはどうでしょうか。

 

ちなみに日本ではヒトに対するクローン技術等の規制に関する法律はあるけれど、クローン動物に対しての規制はないのが現状。

 

人間のエゴや倫理観、いろんな問題があるクローンペットについて、あなたはどう考えますか?

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

オスメスで何がちがうの?フレブルの性別による特徴

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