7歳過ぎたら注意!“シニア犬になる前の”予防的健康法 [特集:ミドルシニアLIFE]
ミドルシニア年齢のフレブルは人間なら働き盛りの壮年期。パワーもあってエネルギッシュ、まだまだ青二才には負けませんぜ! なんて子も多いはず。そんなフレブルのオーナーさんにとって、病気は『いつかなるかもしれないけれど、まだ先の話』なのかもしれません。そしてその思いは自分に対しても同じで、まだ体の方は大丈夫なんて過信している人、いませんか? そこで今回はミドルシニアブヒと、同様にミドルシニアな年齢のオーナーさんに向けて、先々の病気への備えのお話をしたいと思います。
長く付き合える病院を探すべき時期。

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フレブルに限らずご長寿ワンコのオーナーさんにお話を伺うと、高齢になって病気が見つかっても手術や検査のリスクが高いので病気と付き合っていくことを選んだという方が大多数。
人も犬も年齢を重ねるほど病気リスクは高まりますが、中にはミドルシニア期から気にはなっているけれど大丈夫だろうと見過ごしていたり、なんとなく検査を先延ばしにしていることってあったりしませんか?

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我が子の健康に敏感なフレブルオーナーさんには少ないと思いますが、もし現在愛ブヒの体にちょっと違和感を感じている箇所があるのなら検査は早めが安心です。
病気の多くは進行性。月日とともにじわじわと悪化していくため、治療を開始するなら早いほうが良いでしょう。
ただここで気をつけて欲しいのはその治療法について。

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フレブルがかかる病気の中には投薬や手術を要するものが多くあるけれど、本当にその治療がベストかどうかの判断はとても大切。
病院の中には手術や強いお薬をやたらと勧めるところもありますが、先生の説明に納得できるか、他にどんな治療の選択肢があるかを検討し質問して決めるべき。

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必要であればセカンド、サードと他の病院へオピニオンを求めることも視野に入れ、今後病気と付き合う必要が出てきたときに、信頼して相棒をお任せできる先生を探しておくこと。
これは長寿時代を生きるフレブルの命題とも言えるのです。
体力のあるうちに何ができるか。

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フレブルをはじめペットと暮らす上で動物病院選びは「QOL(生活の質)」を上げるための重大事項ですが、いざ病気になった際の判断はすべてオーナーさんの一存で決まります。
また、それが急を要する場合だとしたら、迷っている時間が命取りになる可能性も。
そのためにミドルシニア期に必ずしておきたいことは、病気になった際にどこまでの治療を行うかを決めておくこと。

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リスクを承知の上でできる限りの治療や手術を望むのか、それとも緩和ケアを取り入れて病気と付き合っていくのか、そのコンセンサスを家族でとっておけば、いざというときの判断に自信が持てるはず。
筆者の話で恐縮ですが、先日友人の12歳になる愛犬が急性の病気で病院へかかりました。
輸血や手術が必要だが相当リスクがあると言われ、一刻を争う状況だったためすぐに判断を求められたそうです。

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しかしその時パニック状態だった友人はどうするのが愛犬のために一番良いのかを決めかね、流されるまま医師に判断を委ねたんだそう。
結局友人の愛犬は、輸血で一旦症状が安定したかに思えましたが、悲しいことに虹の橋を渡りました。
その後友人は、あのとき例え自分が医師と同じ選択をしたとしても、自分で「こうしてください」と判断していたら後悔は少なかったはずだとこぼしていました。

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もしもの時や緊急性のある場合など、すぐに何かを判断するのはとても難しいことです。
そのため愛ブヒの体力があるうちに「もしこうなったら」のシミュレーションをしておき、それに対して治療の方向性を決めておくこと。
これ、とても大切なんですよ。
自分のことも後回しにしない。

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フレブルと同じくミドルシニア年齢のオーナーさん、健康状態は万全でしょうか?
筆者もミドルシニア年齢ゆえ、正直あちこちに加齢を感じることが増えています。
またまた筆者の話になりますが、ひとり暮らしで2頭のワンコと暮らす友人が来月“自身の手術”を受けると決めました。
医師からは今すぐじゃなくても良いけれど、いずれは必ず受けるべきと言われたらしく、当初は先延ばしにする予定でいたそう。

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しかし彼女の愛犬のうち1頭は10歳を超えているし、もし愛犬がもっと高齢になってから数週間ホテルに預けるのはリスクが高すぎると思って決意したんだとか。
確かに愛犬にとっても自分にとっても「今」が一番若い。
しばらくの環境変化にも若いほど慣れるのは早く、体力的にも頑張りがきくでしょう。

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この記事を読んでくださるオーナーさんの中には、筆者の友人のようにいつかは治療すべき疾患があると言われている方もいらっしゃるかもしれません。
もちろんそれぞれのタイミングはあるけれど、自分もブヒも互いに年齢を重ねるごとに体力は低下していくもの。
だから自分のことは先でいいと後回しにせず、お互いが元気なうちに私たちオーナーも先々の健康についての備えを怠らないでおきましょうね。
おわりに

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愛ブヒと私たちオーナーはいわば二人三脚で歩む運命共同体。
どちらの健康が損なわれてもバランスが崩れてしまうので、愛犬はもちろん、自分自身の健康にも気をつけたいものです。
お互いが支え合いながらもっと先まで歩いていけるように、元気なうちにできることを、今のうちからしておいてくださいね。
文/横田愛子
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