車の中に残されたフレンチブルドッグを救った男たち 〜カナダ、オンタリオ州〜
『フレンチブルドッグは暑さに弱い』それはフレブルと暮らすわたしたちにとってあまりに常識的なこと。そもそも犬はわたしたち人間のように大量に汗をかいて体温を調整するということができないため、どんな犬も人間より暑さに弱いのだそうです。
今回は、そんな犬の中でも最も暑さに弱い犬種のひとつフレンチブルドッグを襲った悲劇と、それを助けた男たちのお話です。
OSPCAが見回り中、灼熱の車内で発見したフレンチブルドッグ
OSPCA(Ontario Society for the Prevention of Cruelty to Animals、オンタリオ州動物虐待防止協会)のケビンさんたちは、『No Hot Pets』を合言葉に日々、犬や猫の飼い主に「ペットを車の中に置いて離れないで」と呼びかけているそうです。
今回ご紹介するのは、OSPCAの見回り中に撮られた動画です。
ーー7月21日、この日は体感温度35度の夏日だったオンタリオ。
申し訳程度に開けられた窓から車中に温度計を入れると、温度計の気温は45度まで一気に上昇します。
そんなサウナのような暑い車の中で、まるでショップ袋で隠されるかのようにして残されていたのがクリームのフレンチブルドッグ。
OSPCAは、救出の瞬間を撮影していました。
窓ガラスを割って救出されたフレンチブルドッグはすぐに獣医の元へ。その後体調を回復したそうです。
ケビンさんたちがこのフレンチブルドッグを発見できていなかったらと思うと…最悪の結果が待っていたかもしれません。
[獣医の実験]真夏に車の中に残された犬たちは、どうなってしまうのか。
車社会のカナダやアメリカでは、愛犬を駐車場の暑い車内に残して買い物をするオーナーたちが問題になっています。
少しの間ならいいだろう、窓を開けておけば大丈夫だろうという軽い気持ちで愛犬を車内に置き去りにするオーナーたちに警鐘を鳴らすべく、アメリカの獣医ワード氏が自ら実験台となり公開した「車の中はどれだけ暑くなるのか」という動画が話題になりました。
すべての窓が3センチほど開いているにも関わらず、実験を始めた直後の34.4度からたったの5分で気温は37度に、10分経過時には41度にまで達します。
車の外では気持ち良さそうに風になびく木々。ですが、車内には一切その風は届きません。
これがもし犬だったら。汗で体温調整をすることができない犬だったら。何が起こっているかわからないままオーナーをただ信じて待ち続ける犬だとしたら。
この過酷な実験を終えてワード氏は「これからは今まで以上に“暑い日にペットを車に置き去りにしないで”と言って行こうと思う」と動画を締めくくっています。
夏の暑い車の中に置き去りにされたフレンチブルドッグとそれを助けたオンタリオの動物虐待防止協会。子供達がそうであるように、犬たちも飼い主を選ぶことはできません。「ちょっとだけ」の気持ちで愛犬を危険にさらさないために、今の季節は特に気をつけてあげたいですね。
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