【取材】17歳6ヶ月の今もソファからジャンプ!病気知らずのスーパーレディ#77ちゅら
10才を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench Bulldog life。その元気の秘訣をオーナーさんに伺うのが、特集『レジェンドブヒの肖像』です。今回取材させていただいたのは、福岡でご夫妻と2人の子どもたちと暮らすパイドの女の子、ちゅら。今もソファーから飛び降りる(!)という17歳と6ヶ月という年齢を一切感じさせないその姿には驚きますが、その健康長寿の鍵はどこにあるのかを伺いました。
ちゅらちゃんのプロフィール

大好きなお散歩は自分の行きたい方向へ気ままに歩くのがちゅらスタイル
年齢&性別
17歳ヶ6月の女の子(2008年8月13日)
体重
11kg(若い頃は9kg後半。常に10kg前後をキープ)
大好きなこと
お散歩とお出かけ、それに食べることと落としたご飯の拾い食い。歯も丈夫で現在もドライフードが主食
既往歴
2012年9月に子宮蓄膿症で子宮を全摘(出産経験はなし)
目も耳、足だってまだまだ現役。病気知らずの理由に迫る!

シワが少なくフレブルにしたは立体感ある美貌の持ち主
フレブルにしてはマズルが長めで小顔、顔の皺も少ないちゅらは、そのすっきりとした顔立ちと沖縄のブリーダーさんのもとで生まれたことから沖縄で「美しい」という意味のちゅらと名付けられた。
今までの病歴は4歳の時に患った子宮蓄膿症のみ。
それ以外で病気はなく、17歳を超えた今も動物病院へ行くのは予防治療のみという超がつくほどの健康長寿。
きっと何か特別なことをしているのだろうとオーナーである円城寺さんご夫妻に話を聞くと・・・
「それが、特にこだわりはないんです。元々の体の強さと丈夫さが大きいのだと思いますが、我が家でしているのは日々のルーティーンを崩さないことと野菜や果物以外の人間の食べ物をあげないことくらい。
ただちゅらはとても活発な子なので、若い頃は散歩に行くたびに一緒に全力ダッシュをしてよく走っていたのと、散歩の時間も長めにとってしっかり歩いていましたね。
現在もソファーから自分で降り、時々走ることもあるんですが、この足腰の強さはこれまでに積み重ねてきた運動で筋肉がしっかりついていたからだと思います」(円城寺さん=以下「」内同)。

昼間はゆっくりとお昼寝をして夕方の散歩のためにエネルギーをチャージ
現在も少し時間は短くなったものの朝と夜、日に2回の散歩は雨の日以外は欠かさないそうで、その散歩方法にもポイントがある。
「同じコースを歩くよりもコースを変えた方が痴呆症対策にもなると聞いたので、散歩コースはちゅらに任せています。
気になる匂いを追ってその日の気分でいろんな道を歩くので、散歩の旅に毎回違う刺激を受けているのかもしれません。
ただ、イレギュラーなのは散歩コースのみで、毎日の生活はパピーの頃からずっと一定。
ルーティーンというか生活リズムを崩さないことが、もしかしたら健康に好影響なのかもしれませんね」
一定のリズムがあるというちゅらの暮らしは、毎朝8時前後に起きてご飯、少し休憩してから散歩へ行き、夕方6時頃に夜ご飯を食べた後に2回目の散歩へ行くこと。
昼間は留守番をしているため、その時間にゆっくり寝ているそう。
だからなのか家族が昼間も自宅にいる休日は、眠たいのに寝られないじゃないと、少し不満げなんだとか。
また、耳や目の機能も衰えておらず、今もTVに犬が映ると反応するそう。
ちゅらが4歳の時にはTV画面の中の動物に反応してTVに飛びかかり、当時まだ高価だった液晶テレビの画面を割ったという驚愕のエピソードもある。

17歳半で白内障などもなし!
ご飯は基本ドライフード、おやつには野菜と果物

歯磨きの代わりになっているであろうお気に入りのボーン型おもちゃ
特にこだわりはないという円城寺さんご夫妻だが、ちゅらの食に関しては守っているルールがある。
それはドライフードを基本食にして、年齢と体重によってこまめに量を調節すること。
フードの銘柄にはさしてこだわらないものの、あえてトッピングなどはせず、下痢の時以外はふやかすこともない。
そして現在でもちゅらはドライフードをしっかり噛んで食べている。
「日に2回のご飯であげるのはドライフードのみです。
ただ野菜が好きなので、キャベツやレタス、セロリ、ブロッコリーなどの野菜やりんご、イチゴなどの果物を量を決めておやつがわりにあげています。
ちゅらは若い頃から10kg前後の体重をずっと維持していますが、年齢はもちろん、体重の増減に合わせて量はこまめに調節するのが気を遣っている点。
増やしすぎると体重が増え足腰に負担がかかるし、痩せすぎると体力が落ちる。
だから食事で一番意識しているのは量の調節ですね。
あと、野菜と果物以外の人間の食べ物や犬用のおやつは一切あげていません。
すごく食欲旺盛なので今でも家族のご飯の時は何か落ちてこないかと狙っていますが、食いしん坊なのも健康の秘訣なんだと思います」
ハイシニアになれば歯も徐々に弱ってくるけれど、ちゅらの歯はしっかりと揃っている。
それにはおもちゃの選び方が奏功しているよう。
「よくペットボトルの蓋を噛んでいたので、骨の形をしたデンタルトイをずっとあげています。
ちゅらを迎えた17年前は犬も歯磨きをすることが大切なんだと知らなくて、実は歯磨きは今までしていないんです。
でも現在も全部の歯が揃っているってことは、おもちゃを噛むことで歯石が取れて歯磨きがわりになっていたのかも。
あと、多分腸が丈夫なのも元気につながっているんだと思います。
ちゅらはパピーの頃にいたずらでプラスチックのハンガーを半分食べたり、小石を食べたこともあるんですがそのままうんちで出てきました。
下痢をすることがあっても1日で治るので、持ち前の腸の強さは長寿にかなり影響しているんではないでしょうか」
家族との触れ合いもストレス解消のひとつ

ふたりとも大事な私の妹と弟なの、と言わんばかりの姉然とした表情のちゅら
ちゅらを迎えてから結婚し、娘と息子2人の子どもを授かった円城寺家にとって、ちゅらは最初の子ども。
だからなのか、12年前に長女の希心ちゃんが誕生した際にはかなりやきもちを焼いたそう。
まるで妹に嫉妬するかのようだったちゅらも、長男の温くん誕生時にはすっかりお姉さんになっていた。
「温の時は慣れていたからか嫉妬することもなく、温が大の動物好きなのもあって一緒にいる時間は常にべったりとくっついて過ごしています。
ちゅらは友達感覚というか、お姉さん気分なのかも。
温が犬の被り物を被ってちゅらを巻き込んで犬ごっこという遊びをしたりしていますが、見ているとちゅらの方が付き合ってあげているという感じ。
子どもたちと過ごす時間もちゅらにとっては良い刺激になっているように思います。
リズムのある暮らしと家族との触れ合いもストレス回避になっているのかも。
それにちゅらは本当に手がかからない子で、子宮蓄膿症の時も術後の回復はあっという間でした。
本当はちょうどその頃友人が男の子のフレブルを飼っていたから、一度は出産させたいなと思った矢先に子宮蓄膿症になったので、それだけは悔やまれますね」
ちゅらを“手がかからない”と表現した円城寺さんご夫妻だが、プラスチック製ハンガーを半分食べたり液晶テレビの画面を割ったり、夜の公園で側溝のドブに落ちて泥にまみれて帰宅したことなど、お転婆なエピソードはかなりある。
けれど、これらを笑って受け止め、大らかに成長を育んできたことが何よりちゅらにとってのストレス回避なのかもしれない。
「今も血液検査で異常はないし、この調子で20歳を超えてくれたらなと思っています(笑)。
今後の体調管理についても、年を重ねたからと何かを変えるのではなく、今まで通りの暮らしを一緒に送っていくこと。これがちゅらにとっては一番の健康の秘訣なのかもしれません」
取材・文/横田愛子
★【取材させて!】10歳以上の「レジェンドブヒ」を大募集!
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