お金や環境、あなたの家は大丈夫?犬との暮らしにあるべきモノ【後編】
国際的なドッグトレーナーライセンスを取得している大久保羽純さんに、愛ブヒを正しく守り、導き、固い信頼関係を築くための方法を学ぶこの特集。今回は、愛犬を迎えようと思ったときに「最低限必要なモノ」についての後編。とくに犬と暮らしたことがない人は悩むことも多いはず。すでに愛犬と暮らしているあなたが選んだ「モノ」も、改めて確認してみましょう! 前編からご覧くださいね。
犬を迎えるために必要なモノとは?

Serhii Bobyk/shutterstock
愛犬を迎えようと決めたら、どんなモノやコトを用意すれば良いのでしょうか。
すでに愛犬を迎えているオーナーさんも、今一度チェックしておくと安心です。
今回は、犬を迎えるために必要な「モノ」の後編を紹介していきます。
※前編はこちら!
あなたの家は完璧?犬との暮らしにあるべきモノはこれ!【前編】
③ココロとカラダのケア関係

Kinnari1231/shutterstock
・おもちゃ:遊ぶことは心身の健康を保つためにとても大切です。おもちゃにはさまざまな種類があります。
例えば、ロープやぬいぐるみなどの「引っ張りっこおもちゃ」。
中に食べ物を入れて遊びながら脳トレをする「知育おもちゃ」や、噛み噛みしながらストレス発散する「噛むおもちゃ」など。いろいろな種類を用意しましょう。
とはいえ、気に入ってくれるかはその犬次第。
成長に合わせて好みの大きさや素材も変わるので、必要なタイミングで買い替えたり買い足したりしていきましょう。
※おもちゃの選び方のポイントはこちらの記事もご覧ください。
【いいオモチャ&悪いオモチャ】悪いオモチャは命の危険も!全ブヒに与えるべき「犬の7つの本能」を満たせるオモチャ
・爪切り:子犬のときは小型犬用や人間用の爪切りも使えます。
爪切りを怖がる場合は無理をせず、動物病院やトリミングサロンで切ってもらいましょう。
しかし日常生活で爪が少し欠けてしまったときなど、家族が整える必要も出てきます。
念のために爪切りは用意しておくと安心です。

White bear studio/Shutterstock
・歯ブラシ:人間だけではなく、犬も毎日の歯ブラシ習慣が重要です。
歯ブラシに慣れるまでは口にオーナーさんの指を入れる練習をしたり、ガーゼタイプの歯みがきシートを使ったりします。
歯ブラシを使えるようになるまで丁寧にステップアップしていきましょう。
・ブラッシング用ブラシ:犬種や毛の長さで選ぶブラシは異なります。
ブラシもご褒美を与えながら少しずつ慣れる練習が必要です。
無理強いをして苦手にさせてしまうのはNG。練習を積み重ねてくださいね。
・シャンプー:犬の皮膚は人間よりも薄くてデリケート。愛犬に合うシャンプーを探していきましょう。
始めは小さめのボトルで試してみてください。
フレブルはアレルギーがある場合も少なくないので、身体にぴったりなものを選んであげたいですね。
④おでかけ関係

Irina Kozorog/Shutterstock
・首輪やハーネス:引っ張られても首だけに負担がかかりにくいハーネスがおすすめ。
ハーネス選びは人間の靴選びと同じです。
サイズが合っていないと皮膚がすれて痛くなったり、変なところに負担がかかって歩きづらくなります。
できれば試着し、脇の下や気道に当たらないか確認してから購入しましょう。
ハーネスは後ろに引っ張るとスポッと抜けてしまう場合もあるため、迷子札をつけた首輪もつけておきましょう。
とくに子犬は体が柔らかいので危険です。
ハーネス脱出防止用の首輪とハーネスを連結する留め具も販売されています。
・リード:フレブルくらいの大きさがあると、引っ張られたときの衝撃はかなりのもの。
リードの太さは2〜3cm以上が目安。
細いリードは引っ張られたときに手を痛めますし、握りづらいです。小さい犬も太めのリードがおすすめです。

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・ドッグカート(必要なら):バギーもいろいろな種類があります。
マンション内で抱っこが必要なときに重くて大変、お散歩の途中で歩かなくなってしまうなど、オーナーさんと愛犬の快適なお出かけに便利であれば、必要に感じたときに購入しましょう。
・お散歩バッグ:バッグを選ぶときのポイントは両手が自由になること。
うんちを拾ったりご褒美をあげたり、排泄後に水をかけたり、引っ張られたときにしっかりリードを握るときにも、両手が空いていると安全ですし便利。
バッグの中に飲み水と水飲み皿、排泄後にかける水、ご褒美用のおやつやドッグフード、ペットシーツ(排泄NGな場所でしてしまったときに吸い取る用)、消臭スプレー(小さなものでOK。外での排泄後に水をかけるだけでなく、場所によってはスプレーもかけるとGood。)などが入る大きさを選びましょう。
⑤安全関係

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・ベビーゲートやドッグゲート:家の中の危険な場所には絶対に入らせないことがルールです。
食べ物や火があるキッチン、一人では降りられない階段、触ってはいけない観葉植物など、犬から目を離せない場所にはゲートを付けておきましょう。
犬を迎える前に、家を安全な状態にしておくことは超重要です。
届く範囲のものはすべて誤飲のリスクがあると考えましょう。
大掃除や家具のレイアウトも変更して安全な家に愛犬を迎えてくださいね。
・滑り止め:家の中で滑って足をくじく事故は少なくありません。
滑りやすい場所には、滑り止めやカーペットを敷いて足を守りましょう。
家に迎えたばかりの犬たちはトイレの失敗も多発します。
高級なカーペットやお気に入りのラグなどは、トイレが上手になってから置き換える方が良いでしょう。

VDB Photos/Shutterstock
・ペットの医療保険:犬の医療費は全て自費。民間のペット医療保険に入っておくことが大切です。
家に迎えてすぐに体調を崩すことも多いので、事前に各社の保障内容を比較しておきましょう。
・お金:愛犬を迎えるにあたってとても重要な「準備するべきモノ」はお金です。初期費用だけでなく、数十年に渡る出費の準備の話です。
たとえ健康でいてくれたとしても、ワクチンや予防薬、体のケアグッズやごはんなど、犬にはたくさんの維持費がかかります。
一旦家族として迎えたら出ていくお金は止まりません。家族会議をして、今後数十年の出費に無理がないかを検討しておきましょう。
はじめに浪費しすぎないように

New Africa/shutterstock
ここに書いてあるモノは、あくまで最低限準備するモノです。家の状況や犬によって、必要なモノはどんどん増えていきます。
とはいえ、始めに準備しすぎて無駄になるモノが増えてしまうのはもったいない!
「犬を迎える前」に準備すべきモノと「犬の成長に合わせて」準備したら良いモノを区別して用意しましょう。
犬を初めて迎える場合、ついつい高額なモノを揃えてしまう気持ちも出てきますが「高級=いいモノ」とは限りません。
愛犬に気に入ってもらえなければ買い換える必要も出てきます。
サイズアウトしているのに「高かったから…」と買い替えられないオーナーさんもいます。
犬には継続的にお金がかかりますから、スタートダッシュで浪費をしすぎないようにしましょう。
「準備するコト編」もチェック!

kuban_girl/shutterstock
今回は、犬を迎えるための家族が最低限用意しておいたほうが良い「モノ」の後編を紹介しました。
さらに、最低限用意する必要があるのはモノだけではありません。
「どんなコトが必要か?」については、こちらのコラムでチェックしておきましょう!
「私は犬を飼う資格がある?」迎える前に確認してほしい『犬を幸せにするため』に必要な最低条件3つ
こんなときは、専門科に相談

Unchalee Khun/shutterstock
ここまでに紹介した以外にも、犬を迎える前に準備しておいたほうが良いものはたくさんあります。
特に初めて犬を迎える方は、わからないことが多すぎて、どうしたら良いのか迷って当然です。
ちゃんと飼育しようと考えている人ほど、迷うことでしょう。
そんなときには、気軽にプロに相談してください。
ドッグトレーナーは、犬を迎える前のご家庭にお伺いすることもよくあります。
ドッグトレーナーに相談をする場合も、複数人と面談するようにしましょう。
そして、そのトレーナーが、愛犬を迎えるにあたっての知識と豊富な経験を持っているか、学術的、科学的知識をもって動物福祉と動物への倫理に基づいた指導を安全に行える人材かどうか、オーナーさんが確認をするようにしましょう。
自己紹介
PERRO株式会社 代表取締役
SUNNY Dog Training Partner代表 大久保羽純
米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持プロドッグトレーナー
日本とニュージーランドでトレーニングを学び、現在は東京で「犬と人の心をつなぐトレーニング」を広めている。「Happy Dog Training for LOVE & PEACE」をモットーに、しつけ方教室を始め、各種ドッグイベント開催、企業のコンサルティング、行政からの講演依頼、保護活動への協力、東京都動物愛護推進員など、日々犬と人の暮らしを楽しいものにする活動を行っている。
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