愛犬との別れから今日までのこと。やっぱり犬と暮らしたい
目に入れても痛くない(いや絶対痛いけど)ほど溺愛した愛ブヒを見送り、丸4ヶ月が過ぎました。悲しいかと問われるとやっぱり悲しいし、悲しみ以上に、何よりも寂しいです。約9年ぶりに味わうフレブルのいない日常は、まるで醤油がかかっていない豆腐みたいな日々。圧倒的に何かが足りない、そんな気持ちを感じながらも毎日を過ごしていますが、なんとなくぼんやりと、この先、またフレブルと暮らすことを考えるようになってきました。きっと、愛ブヒを見送ったオーナーさんの多くが同じことを考えると思います。それは、再び彼らを迎えるのかどうか。
喪失の辛さを超えるもの

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愛ブヒを看取った時、言葉にできないほどの悲しさと苦しさを感じました。
それはもはや恐怖といっても過言ではありません。
今もその恐怖は胸の内に燻っていて、それが前に踏み出そうとする足を押さえつける枷になっているのだろうと理解しています。
あの恐怖をもう一度繰り返すのか。
そう思うとやっぱりどこかにためらう気持ちが生まれます。
生き物と暮らすってことは、それが人間より寿命がはるかに短い犬や猫の場合、どうしたって見送るまでがセットになりますから。

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ただ、当たり前のようにそこにいた毛むくじゃらのまあるい存在の不在には、いくら日にちが経っても慣れることはありません。
我が家では今なお愛犬用のウォーターボウルが同じ場所にあり、毎日お水を換え、常に愛ブヒが陣取っていたソファーの特等席にお骨が置かれています。
そのためソファーに寝そべっても足を伸ばすことは叶わず、むしろ筆者は床で生活する日々。
出かける際には今までと同じくひと声かけるのが習慣で、傍目から見れば空っぽの部屋で独り言を言っているように見えるかも。

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こんな日々を4ヶ月の間過ごしてきて、なんとなく次のステップへと進む気持ちが芽生えてきました。
それは、再びフレブルと手を繋ぐこと。
もちろんこればかりは縁なので、焦る気持ちはありません。
けれど再び手を繋ごう、そう思えるのは、喪失で味わった恐怖よりもずっと、フレブルが私たちに与えてくれたものが大きかったから。これに尽きます。
タイミングは縁に任せて

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再びこの手を肉球と繋ぐ。
そう思った時、不安がないかと聞かれたらやっぱりあります。
愛ブヒが最高の存在だったから、それ以上の子に出会えるのかなという不安。
それに、なんだか愛ブヒに悪いなという謎の後ろめたさ。
けれど、多分次に出会う子は、あのなんともいえないとぼけた眉毛があったあの子の生まれ変わりかもしれないと。
本当に縁があれば、巡り巡ってまたうちに来てくれるのではないのかなと思ったりもします。

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とはいえ具体的にいつ迎えるとは決めておらず、特に筆者の場合は愛ブヒを迎えたブリーダーさんのところにいるフレブルがみんな愛ブヒの親戚たちなので、もしまた迎えるのならば同じ血縁の子をと決めています。
そのためブリーダーさんの元で暮らすフレブルにコウノトリが来ないことにはどうしようもないのですが、きっとどこかのタイミングで再び縁を繋げると確信している次第。
今、筆者と同じように愛するまあるい存在を失い、その傷が少し癒えたタイミングで次の子を迎えることを視野に入れている人もいるのではないでしょうか。
喪失を体験すると、新しい一歩を踏み出すのにはめちゃくちゃ勇気が要ります。
筆者も同じです。

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それに、人間以外の生き物がいない暮らしの気楽さというのももちろんあります。
出かける時の後ろ髪を引かれる思いや、帰宅時間を気にせず行動できる自由。
けれどそれらを差し置いても、あの手間もお金もかかる愛おしい存在を求めてしまう。
これがフレブルと一度でも縁を繋いだ人間の運命なのかもしれませんね。
束の間の「不在」を楽しむ

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具体的な時期は何ひとつ決まってはいないものの、またフレブルを迎える。
そう確信した時点で「今の自由時間」が急に輝いて見え始めました。
生き物と暮らすと生活に色々な制限が生まれるのは前述の通りですが、今後ペットは迎えないと決め、この自由時間が続くのであれば、目の前の時間をただダラダラと過ごしていたと思います。
寂しいな、つまらないななんて思いながら。
愛ブヒがいた頃は時間を気にせず出かけたい、犬を同伴できない施設にも行きたいなんて思っていたけれど、いざいなくなるとその思いは無い物ねだりだと気づいたのです。
用事を済ませたらすぐに帰宅するのがもう習慣化しているし、基本インドアな人間だったことに改めて気づき、なんだか可笑しくなりました。

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でも、また次の子を、と思った瞬間から、再び時計の針が進み始めたような感覚に陥り、急にアクティブに変身(笑)。
遠くの友達に会いに一人旅に出たり、見たいものや行きたい場所に行っています。
人間の寿命から見れば、愛ブヒが不在の期間は束の間かもしれません。
ただ、この時間を楽しもうと思えるのも、またフレブルと手を繋ぐ日々がやってくると思えたから。
この先にあるだろう大きな楽しみには、不自由がつきものです。
でも、その不自由の理由がフレブルの場合、それは自由以上の価値がある。だからこそこの束の間の不在を楽しめるように思うのです。
おわりに

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喪失からの再生って一筋縄ではいきません。
もう大丈夫と思った次の瞬間寂しさに飲み込まれる、そんなことの繰り返しです。
けれど、あんな辛さを味わったのにも関わらずまたフレブルと手を繋ぐとを心に決めている。
これはもう、フレブルにすっかり魅了されているからに違いありません。
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