2024年8月9日1,024 View

石垣島でのんびりマイペースに生きる15歳のフレブルのお話 #75ラブ

10才を超えても元気なブヒを、憧れと敬意を込めて“レジェンドブヒ”と呼んでいるFrench Bulldog life。その元気の秘訣をオーナーさんに伺うのが、特集『レジェンドブヒの肖像』です。今回取材させていただいたのは、沖縄の石垣島で暮らす15歳の男の子、ラブくん。高齢になってから飛行機を乗り継いで石垣島に転居し、今ではすっかり南国に馴染んで島時間を満喫しているのです。

ラブくんのプロフィール

フレンチブルドッグ,レジェンド

南国での暮らしを満喫する長瀬ファミリーの中心は長男のラブと長女

年齢&性別

15歳の男の子(2008年10月14日)

体重

10kg弱(若い頃は14kg)

大好きなこと

昔はボール遊び

既往歴

1歳ころ去勢手術

それ以降は病気らしい病気もせず皮膚トラブルもなし

 

ストレスはとことん排除。嫌いなことをしない生き方

フレンチブルドッグ,レジェンド

広島での暮らしが長かったラブにとって、広島は大事な故郷

 

美しい自然や珊瑚礁で知られる沖縄の石垣島で暮らす長瀬さんファミリーは、ご主人の主税さんと奥様の志保さん、小学5年生の依愛さん、そしてラブの4人家族。

 

ホテルマンとして働く主税さんの転勤に伴い、ご夫妻の地元である広島から石垣島に引っ越してきたのが4年前。

 

ラブが12歳の時だ。

 

主税さん「僕たちが結婚前に神戸で暮らしていた頃に出会ったのがラブです。僕は実家が猫派だったので犬を迎えるのは初めての経験でしたが、妻とふと覗いたペットショップで他の子よりも成長していて、ひとりポツンといたラブに2人とも心を奪われてしまって。

 

迎えるつもりで見に行ったわけではなかったけれど、一旦お茶でも飲んで冷静になろうとカフェに入り、そこで話し合ってその足で連れ帰りました。

 

その後結婚をして僕たちの地元である広島に転居し、4年前に石垣島にやってきました。

 

ラブは神戸から広島に引っ越す際に新幹線は乗ったことがあるけれど飛行機は初めて。

 

高齢だし鼻ぺちゃだから不安も大きかったけれど、無事一緒に引っ越すことができてホッとしたことを覚えています」

 

志保さん「短頭種不可の航空会社が多い中、全日空は3月までならフレブルも搭乗できたので3月末に滑り込みで引っ越しました。

 

広島から那覇、那覇から石垣島と2度のフライトでしたが、乗り換えの合間に家族でラブの様子を見て外の空気を嗅がせ、到着後も元気そうだったので一安心しました。

 

ラブはあまり動じない性格なのか、特に転居したことに対して関心はなかったみたい。

 

というか、パピーの頃からお散歩が嫌いな子で基本家の中にいるのが大好き。

 

外に出たそうにしていたら連れ出しますが、ベランダで南国の空気を味わうくらいがちょうどいいんだよ、と言わんばかりにインドアなんですよ」

フレンチブルドッグ,レジェンド

本当に実の兄妹のように寄り添って育ってきたふたり

 

実は取材前に、「特に何か意識的にしている長寿の秘訣とかはないんだけど大丈夫かな」と心配していた長瀬さん。

 

しかしラブはこれまで大きな病気はゼロ、1歳頃に去勢手術をしただけで、以降は今までフィラリアやワクチンなどの予防医療のみだという。

 

主税さん「今は犬のサプリもたくさんあるけれど、これといった悩みがないので取り入れたこともなく、フードも正直こだわっていないんです。

 

食欲旺盛でなんでも食べるし、取材で何てお答えしたらいいのかと…(笑)。

 

強いて言えば、なるべくストレスをかけない、嫌がることは無理強いしない、くらいです」

 

志保さん「ラブが若い頃は散歩嫌いでも少しは外に出さないとと抱っこで近所を歩いたり、フレブルは皮膚が弱いと聞いてアレルギー対応の高価なフードを試したこともあったのですが、そのフードで肌に赤みが出て、普通のどこにでも売っているようなものを試してみたらすぐに治ったり。

 

そこからはあえて特別なことはせず、自然に任せずっと今まで来た感じです。

 

穏やかでマイペースな子だから、ラブのペースを乱さないようにだけ気をつけていますね」

 

嫌がる散歩は無理にしない、ひとりでゆっくりしている時に無理に構わない、頻繁に話しかけて人間同士のように接する。

 

これが長瀬家のラブとの付き合い方。

 

ラブが病気知らずなのは、自分のペースを保ち嫌いなことをしない暮らしにヒントがあるのかもしれない。

 

徹底するのは温度管理。石垣島ならではの対策も。

フレンチブルドッグ,レジェンド

これぞ石垣島と言わんばかりの景色とのどかさがラブにお似合い

 

歳を取るのは自然なこと。

 

ラブの加齢を自然に受け入れて過ごす長瀬家だけれど、唯一徹底しているのは温度管理。

 

本州では冷房をつけるのは5月頃からが一般的だが、石垣島移住後は3月末からラブのために冷房がフル稼働だそう。

 

主悦さん「本州と違うのはやはり気温。

 

人間が肌寒くても室温はラブに合わせ、春先からクーラーと扇風機をつけっぱなしにしています。

 

散歩嫌いなので散歩中に熱中症になるリスクは少ないですが、家の中でも熱中症対策は必須。

 

あと、これは石垣島に来て実感したのですが、土地柄台風が多く、停電や物資の供給ストップのリスクがかなり高い。

 

また、台湾が近いため台湾有事があった際の心配が大きいです。

 

もし台湾有事が起きればペット連れの人は船で九州へ避難することになっているんですが、果たしてスムーズに避難が出来るのか?

 

こういった際の対策や避難用品の準備などをしておかないとと考えるようになりました。

 

これは本州に住んでいると分からなかったことですね」

 

志保さん「以前津波警報で避難指示が出た時にラブも連れて一緒に避難したのですが、その時にラブのおむつやお水、ご飯などをリュックに常備しておくことが大事だと痛感しました。

 

何かあった際にいかに安全に一緒に避難できるか、避難先でラブに負担をかけず過ごすために何が必要か、そういうことを考える機会はこちらに来て増えました」

 

リゾートの印象が強い石垣島だが、暮らしてみるとまた別の面が見えてくる。

 

危機管理を意識する中で、いかにラブの安全を担保するかを考えるようになり家族の絆は一層深まった。

 

当たり前のことを普通にして、あとはなんくるないさー

フレンチブルドッグ,レジェンド

大事な妹は僕がしっかりと守るからね。そんな気合いが伝わってくる

 

特に何かにこだわるのではなく自然体に、そして当たり前のことを普通にする。

 

このシンプルな方法こそ、ラブが心身ともに元気で長生きしている秘訣。

 

その「当たり前のこと」は、日々のケアにも現れている。

 

志保さん「ラブは今オムツをつけているのですが、石垣島は湿度が高いため、蒸れて皮膚トラブルが起きないようお風呂の回数を以前より増やし週1回にしました。

 

あとは耳の中のケアや歯石取り、乾燥した鼻にクリームを塗るなど、基本のケアは家でこまめにやっています。

 

石垣島は移住者も多く、他の離島に比べると動物病院も充実しているのですが、土地柄先生ものんびりしているので、そういう空気感のようなものもラブに合っているのではないかな。

 

年齢を重ねてからのどかな場所に来たこともラブにとってよかったと思います。

 

決まった時間にご飯をあげ、時々犬用ケーキや大好きなパンを少しあげたり、小さな楽しみを作るのも忘れません。

 

あと、娘が生まれた時は、娘にばかり構うのではなく同じように接しました。

 

だから自然と娘に寄り添うお兄ちゃんみたいになったのかも。

 

犬として扱わないというか、同じ家族の大切なメンバーとして接するのが、一番ストレス回避に役立っているのかもしれませんね」

フレンチブルドッグ,レジェンド

公園では幼かった娘さんをラブがリード

 

主税さん「妻の妊娠中に僕が仕事の時も、つわりで辛そうな妻にラブはそっと寄り添っていたそうです。

 

今も夫婦で喧嘩すると仲裁に入るし、我が家の長男みたいな存在。

 

沖縄はシーサーが有名ですが、シーサーは守り神。

 

ラブは我が家にとっての守り神そのものなんです。顔もちょっとシーサーに似ていますしね(笑)」

 

ここ1年で足腰が弱ってきたというラブだが、相変わらず食欲は旺盛。

 

時々家族で沖縄観光に出かけることもあり、ラブもゆったりとした時間が流れる南国を満喫しているそう。

 

主税さん「大らかな島の空気はラブにマッチしているのかな。

 

ラブに対してひとつ後悔しているのは、この子の子孫を残してあげればよかったということです。

 

迎えた当時は知らなかったけれど、フレブルって病気の子が少なくありませんよね。

 

これだけ元気なラブの遺伝子を継ぐ子が見たかったな、そんなことをふと思うこともあるんです」

 

姿は違えども立派な家族の一員で家族を明るく照らす、まさにシーサーのような存在。

 

その役割こそがラブにとっての一番の元気の源に他ならないのだ。

フレンチブルドッグ,レジェンド

僕の像?とラブが勘違いしても不思議じゃないほど良く似ている

 

取材・文/横田愛子

 

 

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