2025年3月29日1,169 View

フレブルオーナーが春に気をつけるべきポイント

もう春が来たのかしら? と思うほどポカポカ陽気の日があれば、その翌日は一気に冬に逆戻り。今の季節は三寒四温なんていうけれど、今年はその差がめちゃくちゃ激しい気がします。急激な気温差がフレブルの体調を崩すことはすでにご存知だと思いますが、実は気温差の中でも特に気をつけてほしいのが、暖かな日から一転して訪れる「寒さ」。この寒さの影響で動物病院へ駆け込んでくる子、今の時期にはすごく多いんです。

寒さでヘルニアを発症する子が急増

フレンチブルドッグ,春,健康

namaki/Shutterstock

 

フレンチブルドッグは独特の体型や先天的な骨の形成異常などから比較的椎間板ヘルニアを患う子が多いですが、ヘルニアにとって大敵なのが寒さ。

 

実は、筆者の周囲でもこの時期にヘルニアを発症したり再発する子は少なくありません。

 

なぜ寒さがヘルニアにとって良くないのかというと、寒さにより筋肉が硬くなり、椎間板への圧力が強くなるから。

 

関節も寒さの影響で可動域が狭くなるほか、椎間板は関節を形成していますが、椎間板がある背骨にはたくさんの筋肉があります。

 

これらの筋肉が寒さによって硬くなり動きが制限されることで、普段ならばなんともない衝撃でも影響を及ぼしてしまうんです。

フレンチブルドッグ,春,健康

Gryllus-M/shutterstock

 

ヘルニアに冷えは大敵なことは過去に愛ブヒがヘルニアを患ったことがあるオーナーさんなら知っているかと思いますし、冬本番の寒さの間は散歩などでも対策をしていたはず。

 

けれど暖かくなって油断してきた今の時期、急激な寒の戻りで再発するケースが後を絶ちません。

 

昨日はポカポカだったからと薄着や裸のままで愛ブヒを散歩させたり、自宅内でも大丈夫だと暖房などを切っていたりしませんか?

 

この時期は外が暖かくても家の中は日差しがあたらずに寒いことも多々あるので、散歩時やお留守番時には引き続き冷え対策をお忘れなく。

フレンチブルドッグ,春,健康

Loida Sanchez Real/Shutterstock

 

また、フレブルたちは冷たい地面の上を直接歩くため、私たちが感じる以上に足裏から寒さを感じています。

 

この足先から伝わる冷えもヘルニアの大敵なんですよ。

 

ちなみに暖かさと寒さが交互に訪れる今の時期、特にヘルニアになりやすいのは過去にヘルニアを発症した経験があるブヒたち。

 

寒さで痛みが再発することはよくあるので、特に気をつけてあげてくださいね。

 

そもそもフレブルは寒さに強くはない

フレンチブルドッグ,春,健康

Marieindublin/shutterstock

 

犬は寒さに強いイメージがあるけれど、それは犬種によって様々。

 

例えばシベリア生まれのシベリアンハスキーや秋田県出身の秋田犬などは寒さに強いといえるけれど、フレブルたち短頭種の犬は寒さに弱め。

 

その理由はマズルの短さにあり、冷たい空気をマズルを通過させることで温めたり湿らすことに向いていない顔の構造だからなんです。

 

いわば乾燥した冷たい空気がいきなり肺に入ってくるような感じでしょうか。

フレンチブルドッグ,春,健康

ewelina thepphaboot/Shutterstock

 

寒さによって起きるのは先述したヘルニアや関節のトラブルだけでなく、呼吸器系や胃腸系の病気も増加します。

 

冬に蔓延する呼吸器病にケンネルコフ(犬風邪)がありますが、この原因となるウイルスは低温で乾燥した環境が大好き。

 

混合ワクチンの接種で症状を軽減させることはできるけれど、完全に予防するワクチンはありません。

 

パピーやシニアなど、免疫力が低いフレブルの場合は寒い日のドッグランや犬の集まりなどは避け、自宅内では加湿器などを利用して予防を。

フレンチブルドッグ,春,健康

Tienuskin/Shutterstock

 

また、冷えからお腹を壊すのもよくあることなので、なるべくお腹を温めるよう腹巻きなどを活用してはいかがでしょう。

 

なお、若いフレブルの寒さ対策は、第一に筋肉量を増やすこと。

 

筋肉が増えると体温を上げやすくなるため、良質なタンパク質が入ったご飯と運動で寒さに負けない体づくりを。

 

一方でシニアや持病がある子は、毛布やお洋服などで外から温めることに加え、ラム肉などの体を温める食事を取り入れ、外と体内の両側から冷えを予防しましょう。

 

春うららのお出かけは夕方以降にご用心

フレンチブルドッグ,春,健康

Lee waranyu/shutterstock

 

思わずピクニックをしたくなるようなポカポカの春の日は、私たちも愛ブヒも軽装でお出かけしますよね。

 

けれど、暖かさをもたらしていた太陽が沈む夕方以降、冷たい風に吹かれて急激に寒さを感じ、コートを置いてきたことを後悔する。

 

こんな経験は誰しもあるのではないでしょうか。

 

春先はドッグイベントも多いし日も長くなっているので愛ブヒとともに1日中屋外で過ごすことも増えますが、この気温変化はかなりフレブルにも堪えます。

 

とはいえ昼間の気温だと厚手のお洋服を着せていたら暑そうだと思うこともあるので、体温調節がしやすいよう薄手のTシャツにアウターなど、重ね着をさせるのもひとつの方法。

フレンチブルドッグ,春,健康

New Africa/shutterstock

 

また、冷えてきた場合用に1枚洋服を持っておくなど、お出かけの際は愛ブヒの防寒具を必ず荷物に入れておくべし。

 

フレブルは熱中症対策で夏のお出かけは保冷剤などで大荷物になるイメージが強いけれど、そもそも鼻ぺちゃな彼らは体温調節が非常に苦手な生き物。

 

そのため夏以外でも、暑さや寒さに対応できる準備を整え、ちゃんと体温管理をすることが愛ブヒの体調を整えるためには必須なんですよ。

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

見逃さないで!フレブルが病院に行くべきタイミングは?

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